【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本電解、レアジョブ、eWeLL
日本電解 <日足> 「株探」多機能チャートより
日本電解<5759>が急伸し6日続伸した。トヨタ自動車<7203>が米国で電気自動車(EV)の生産を始めると20日以降、国内メディアが相次いで報じた。電解銅箔メーカーの日本電解はジョージア州において、EV向けの部材を生産する新工場を建設する計画。昨年12月に建設コストの上昇などを背景に着工延期を発表していたが、今回のトヨタに関する報道を受け、米国でのEV向け部材の拡販による成長を期待した買いが集まったようだ。各メディアの報道によると、トヨタが生産するのは多目的スポーツ車(SUV)タイプのEVで、ケンタッキー州の工場で生産する。2025年中に生産を始め、本格的な生産は2026年になるもよう。ノースカロライナ州で建設を計画する電池工場で生産した電池を、ケンタッキー州で生産するEVに搭載する予定という。
■レアジョブ <6096> 1,114円 +104 円 (+10.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
オンライン英会話サービスを手掛けるレアジョブ<6096>が急伸。英語学習のコーチングサービスを手掛けるプログリット<9560>や、オンライン資格講座のKIYOラーニング<7353>など、リスキリング関連株の一角が逆行高となった。22日、社会人向けオンライン学習サービスを手掛けるSchoo(東京都渋谷区)が、国内ベンチャーキャピタルのインキュベイトファンド(同港区)をはじめ、第一生命ホールディングス<8750>の第一生命保険、中国電力<9504>、SBI新生銀行<8303>、商工組合中央金庫(商工中金)などから、シリーズEラウンドで総額21億5000万円の資金調達を完了したと発表した。経済メディアで幾度も取り上げられ、高成長が期待されているスタートアップのSchooが多額の資金調達を実現したことを受け、国策ともいえるリスキリングの市場の成長性が改めて意識された格好となった。全体相場が軟調ななかにあっても、言語習得や資格関連のビジネスを展開する銘柄に対する投資家の買いを誘う要因となったようだ。
■eWeLL <5038> 4,275円 +325 円 (+8.2%) 本日終値
eWeLL<5038>が大幅高で6日ぶりに反発。21日の取引終了後に発表した25年12月期を最終年度とする中期経営計画で、営業利益14億1500万円(22年12月期6億9200万円)を目指すとしたことが好感された。クラウドサービスのウィン-ウィン-ウィンのサイクルを加速させるほか、BPOサービスのクロスセル拡大を図り、現在の2つの柱の強みを継続的に向上させ、収益を拡大させるという。また、中計の準備期間を経て、次期中計以降における新規事業の成長を推進し、「在宅医療のプラットフォーマー」への進化を目指すとしている。
■ダイワ通信 <7116> 1,729円 +128 円 (+8.0%) 本日終値
ダイワ通信<7116>が急反発。午後1時ごろ、提供するAI(人工知能)顔認証送迎バス内置き去り防止支援システム「Face Roll Call(フェイス・ロール・コール)」が内閣府作成の適合品リストに掲載されたと発表。これを材料視した買いが入った。国土交通省が策定した「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に適合した製品として掲載されたという。
■GSIクレオス <8101> 1,655円 +84 円 (+5.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
GSIクレオス<8101>が大幅高で3日続伸。21日夜のNHKの報道番組「ニュースウォッチ9」で紹介されたことが好材料視されたようだ。「急接近 防衛と民間企業」のコーナーで、装備品の実用化につなげる「橋渡し研究」と呼ばれる取り組みに関して、防衛装備庁からアプローチを受けた企業の一つとして紹介された。
■エフテック <7212> 642円 +28 円 (+4.6%) 本日終値
エフテック<7212>がリスクオフの地合いに逆行し大幅高。同社はサスペンションを主力とするホンダ系の自動車部品会社だが、自動車減産の影響も一巡し、足もとの業績は回復色が鮮明だ。22年10~12月期は営業損益が11億9400万円(前年同期実績は10億7600万円の赤字)と大幅黒字化を果たしている。下半期に利益が集中し23年3月期は前期比75%増益の20億円を予想している。PER8倍前後と割安だが、注目されるのはPBRの低さで、時価予想ベースでも0.2倍台前半で会社解散価値の4分の1の水準に放置されていることになる。配当利回りも3%超と高水準で、株価の水準訂正余地が強く意識されている。
■シンメンテ <6086> 1,516円 +59 円 (+4.1%) 本日終値
シンメンテホールディングス<6086>は大幅続伸。21日の取引終了後、23年2月期の期末一括配当予想を20円から23円へ引き上げると発表したことが好感された。上場10周年を迎えることを記念して、記念配当3円を実施する。前期実績に対しては4円の増配となる予定だ。
■明治海運 <9115> 692円 +23 円 (+3.4%) 本日終値
明治海運<9115>が後場にプラス圏に浮上した。午後1時、23年3月期の連結業績予想と配当予想の修正について発表した。今期の最終利益の見通しを55億円から67億円(前期比2.0倍)に上方修正しており、好感されたようだ。売上高の見通しは据え置いた。入渠費をはじめとする船費の減少が利益を押し上げる。為替相場が想定よりも円高に振れたことで、デリバティブ評価損などの減少も見込まれるとし、業績予想に織り込んだ。未定としていた期末一括配当予想は前期末と横ばいの5円とした。
■日本甜菜製糖 <2108> 1,681円 +40 円 (+2.4%) 本日終値
日本甜菜製糖<2108>が後場上げ幅を拡大。午後2時ごろ、23年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、好材料視された。毎年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、保有株数に応じて1000~2500円相当の自社製品を贈呈するとしている。なお、同社はこれまで株主優待制度としてではなく、年度ごとに実施を決定し同社製品の砂糖を贈呈していた。
■HENNGE <4475> 785円 +18 円 (+2.4%) 本日終値
HENNGE<4475>が4日ぶりに反発。午前9時30分ごろ、「HENNGE One」がサイボウズ<4776>のグループウェア「Garoon」(パッケージ版)連携に対応したと発表したことが好感された。「HENNGE One」の1機能で、社外から社内のオンプレミスシステムへのセキュアなアクセスを実現する「HENNGE Connect」が「Garoon」に対応する。これにより顧客企業は「HENNGE One」にログインするだけで、社内LANに構築された「Garoon」へもVPN接続をすることなくアクセスすることが可能となり、セキュリティーリスクを低減しながら安心して「Garoon」を利用できるようになるとしている。
●ストップ高銘柄
アースインフィニティ <7692> 4,465円 +700 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
ガーラ <4777> 517円 +80 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
オーミケンシ <3111> 542円 +80 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値
テクノマセマティカル <3787> 789円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース