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【市況】米議員がFRB理事の空席にラテン系を指名するようバイデン大統領に要請

 米議会の34名の議員が、ブレイナードFRB副議長の米国家経済会議(NEC)委員長への就任によって生じたFRB理事の空席にラテン系の人物を指名するようバイデン大統領に要請した。ニュージャージー州選出のメネンデス上院議員率いる議会ヒスパニック・コーカスのメンバーが本日バイデン大統領に送った書簡の中で、FRBのトップリーダーの地位にラテン系を起用するのは初めてだとを訴えた。

 書簡には「米国で最大かつ最も急成長している少数民族であるにもかかわらず、ラテン系住民はこれまでFRBにほとんど存在感を示すことができなかった。ラテン系の有能な候補者を理事に指名することは、わが国の中央銀行に多様な視点をもたらす重要な一歩となるであろう」と記している。

 バイデン大統領は新しい副議長を指名するか、現職の理事をその地位に昇格させた上で、別の候補者を理事のポストに指名することができる。

 近年、いくつかの前進が見られているものの、FRBは長い間、リーダーや政策立案を支援するエコノミストに多様性が欠けていた。バイデン大統領は昨年、FRB初の黒人女性理事であるクック氏を指名し、ボストン連銀は黒人初の女性総裁であるコリンズ氏を新総裁に選出した。

 ワシントンのFRBでは、ヒスパニック系は職員の僅か5%に留まっている。アジア系米国人もFRBで指導的立場にある者はいない。

 議員たちは最近、ボストン、ダラス、シカゴ、カンザスシティの各地区連銀の総裁が空席となった際に同様の呼びかけを行った。カンザスシティ連銀では、長年総裁を務めたジョージ氏が先月末に退任したが、まだ補充されていない。メネンデス議員を筆頭とした米上院議員グループは6月に、ラテン系ではないダラス連銀の新総裁の発表を受けて、パウエルFRB議長に書簡を送り、12の米地区連銀のリーダー任命のプロセスをより標準化・透明化する措置を取るよう求めていた。ダラス連銀の管区はラテン系が約40%を占める。

出所:MINKABU PRESS

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