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【市況】底堅さが見られるなかで、徐々に下値を切り上げてくる動きに/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 16日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。15日の米国市場はNYダウが38ドル高だった。予想を上回った1月小売売上高を受けた利上げ長期化観測を嫌気した売りが先行した。ただし、小売売上高を受けて、個人消費は堅調であることが明らかになったとした楽観視するなかで買戻しが入り、NYダウは上昇に転じた。TSMCは著名投資家のバフェット氏率いるバークシャーハサウェイが保有株の9割近くを売却したことが明らかになり大幅安となったが、他の半導体株への影響は限られ、ナスダックは3日続伸。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の27620円。円相場は1ドル134円00銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで緩やかなリバウンドを見せており、前日の下落に対するリバランスの動きとなった。昨日はTSMCの時間外の下落の影響が警戒されていたが、米国では他の半導体株への影響は限られていたほか、取引終了後に決算を発表したシスコシステムズが時間外取引で上昇しているなか、ハイテク株へは買戻しの動きに向かわせそうだ。

 また、為替市場では1ドル134円台と円安に振れて推移しており、輸出関連などへの物色も意識されやすいだろう。日経平均は27500円を挟んだ保ち合いを継続しているが、積極的に売りを仕掛けてくる流れというよりは、27500円を下回る局面においては押し目買い意欲の強さが意識されてきている。買い一巡後はこう着感が強まる可能性は高そうだが、底堅さが見られるなかで、徐々に下値を切り上げてくる動きに向かわせよう。

 物色としては決算発表が一巡したこともあり、決算発表の初動でイレギュラー的な値動きを見せていた銘柄などへは見直しの動きに向かわせやすいだろう。また、足もとで調整を見せているマザーズ指数は25日、75日線水準が支持線として機能していることから、テクニカル面ではリバウンドが意識されやすく、中小型株へのリバウンドを狙った個人主体の資金も入りやすいと考えられる。

《AK》

 提供:フィスコ

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