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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 OP権利行使価格2万7625円~2万7875円へのレンジ切り上げを想定


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27740 +120 (+0.43%)
TOPIX先物 2001.5 +8.0 (+0.40%)
シカゴ日経平均先物 27745 +125
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.4%の上昇となり、市場予想(6.2%上昇)を上回った。インフレ高止まりで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続の観測が強まった。米金融当局が政策金利を想定していたよりも高い水準に引き上げる可能性も意識されるなか、長期金利が上昇したことが重荷となった。

 ただ、CPIの前年同月比の上昇率は鈍化傾向にあり、FRBの金融引き締めのスタンスを変えるほどではないとの見方もある。下げ幅が一時400ドルを超えていたNYダウは午後にかけて下落幅を縮めたほか、ナスダックはプラスに転じた。S&P500業種別指数は、自動車・同部品、半導体・同製造装置、消費者サービスが上昇した半面、保険、食品・飲料・タバコ、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比125円高の2万7745円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7620円で始まり、その後は2万7570円~2万7660円辺りのレンジで推移。米CPIの結果を受けて一時2万7510円まで売られた後に2万7770円まで切り返し、再び2万7550円まで下落するなど荒い値動きを見せた。ただし、終盤にかけて買い戻しが優勢となり、2万7740円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の相場展開が見込まれる。米CPIの結果を受けて売られる場面でも2万7500円を割り込まなかったことで、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円のレンジをキープしている。また、5日移動平均線のほか、ボリンジャーバンドの+1σを上回って引けているため、下値の堅さは意識されやすいだろう。基本的には狭いレンジでの推移を想定しつつも、レンジ上限からの上放れを試す動きに向かわせそうだ。

 引き続き2月SQ値の2万7779円75銭接近では強弱感が対立しやすいと考えられるほか、直近の戻り高値2万7820円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。ただし、ボリンジャーバンドの+1σを支持線としたトレンドをキープするなかで積極的なショートは仕掛けづらくなりそうだ。また、米国ではエヌビディア<NVDA>が5%を超える上昇となるなど、半導体株が買われていることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への資金流入も意識されよう。そのため、2万7625円~2万7875円へレンジを切り上げてくる展開を想定しておきたい。直近戻り高値を捉えてくるようだとショートカバーを強めてくることも考えられ、オーバーシュート気味に上昇する場面も期待できよう。

 また、VIX指数は18.91に低下し、25日線を割り込んできたこともリスク選好に向かわせそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.85倍だった。25日線水準での小動きだったが、米半導体株物色の流れなどもあり、NTロングによるスプレッド狙いのトレードは入りやすいとみられる。

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