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【市況】米国同様、リバランスの動きを見せてくる可能性/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 14日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。13日の米国市場はNYダウが376ドル高だった。欧州委員会が2023年の欧州の成長見通しを引上げ、リセッション回避期待が国内経済にもプラスに寄与するとの楽観的見方が強まった。また、1月のNY連銀消費者調査結果で、家計収入の伸び率予想が前月から大幅に低下したことが明らかになると、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化懸念も後退し、終盤にかけて相場を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27700円。円相場は1ドル132円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は、前日に75日線までの調整を見せたあとの反発となり、ナイトセッションで再び27500円を上回ってきたことから、リバウンド基調が強まりそうだ。日経平均も同様に75日線からのリバウンドとなるため、ショートカバーの動きなども意識されやすいタイミングになろう。ただし、直近の戻り高値である27820円辺りに接近する局面では戻り待ちの売りから上値を抑えられる可能性はある。

 また、米国では強いリバウンドを見せたものの、1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控えるなか、インフレ鈍化を期待した買戻しが先行するなど、リバランスの動きが中心だったと見られる。積極的な買いに転じたというよりはポジション調整といった面が強く、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすい。

 もっとも、国内においても日銀人事を巡る報道に振らされており、足もとでは植田和男氏を起用する人事を固めたと報じられたことをきっかけに、金融政策の修正への思惑が高まったことが売りに向かわせていた。本日の午前11時に日銀総裁人事案が国会に提示されることから、いったんはリバランスの動きを見せてくる可能性はありそうだ。為替市場の動向を睨みながらの展開になるものの、足もとで売られていた銘柄などへは短期的なリバウンドを狙った資金流入が期待される。
《AK》

 提供:フィスコ

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