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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7500円~2万7875円のレンジを想定、NTロングを組成する動きも意識されよう


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27660 +60 (+0.21%)
TOPIX先物 1988.5 +9.0 (+0.45%)
シカゴ日経平均先物 27660 +60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 7日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が7日のインタビューで、ディスインフレのプロセスが始まったとの認識を改めて示した。前週末の1月の米雇用統計を受け、市場ではインフレを警戒した発言への不安が強まっていただけに、警戒していたほどタカ派寄りではなかったことが安心感につながった。また、労働市場の非常に強い状況が続いた場合には、さらなる措置を講じる可能性に言及し、売りを誘う場面も見られたが、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、エネルギーが上昇した一方で、電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物物(3月限)清算値は、大阪比60円高の2万7660円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7600円で始まり、2万7510円~2万7600円辺りで推移。米国市場の取引開始後に軟化し、一時2万7360円まで売られる場面も見られた。ただし、売り一巡後は急速に切り返す流れとなり、終盤にかけて2万7670円まで上げ幅を広げ、2万7660円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開が見込まれる。米国ではパウエル議長のインタビューを控えて足もとでショート優勢の展開だったこともあり、ハイテク株主導で切り返す流れとなった。日経225先物はナイトセッションで一時2万7360円まで売られたが、終盤にかけて切り返し、終値では支持線として意識されている5日移動平均線を上回っている。また、ボリンジャーバンドの+1σに沿ったトレンドも継続。

 バイデン米大統領は日本時間8日午前11時に、上下両院合同会議で一般教書演説を行う。演説内容によってグローベックスの主要な米株先物や為替市場が反応を見せてくるようだと、短期的に仕掛けてくる売買が入りやすい。そのため、前場終盤からランチタイムの動向には注意しておきたい。

 また、昨夕決算を発表したソフトバンクグループ <9984> [東証P]の動向も注目される。決算を受けて私設取引で3%超売られているが、25日、75日線(6040円~6100円)辺りで下げ止まりを見せてくるようだと、その後のアク抜けにもつながりそうである。また、米国の流れから東京エレクトロン <8035> [東証P]など値がさハイテク株の上昇が見込まれ、日経平均株価を下支えする格好になろう。オプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円のレンジを想定する。

 VIX指数は18.66に低下した。一時19.99まで上昇する場面もあったが、引き続き切り下がる25日線に上値を抑えられる形状であり、リスク選好に向かわせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.94倍に低下した。金融や輸出関連が買われるなどTOPIX型優位の展開だったが、足もとで14倍台を回復し75日線に接近してきたことから、タイミングとしてはNTロングの巻き戻しは入りやすかった。昨日の低下で5日線水準まで下げたことで、NTロングを組成する動きも意識されそうだ。

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