市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三越伊勢丹、ヤマシン―F、シグマクシス

三越伊勢丹 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三越伊勢丹 <3099>  1,382円  +4 円 (+0.3%)  本日終値
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>は続伸。岩井コスモ証券は6日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は1480円から1620円に引き上げた。同社は3日、第3四半期までの業績の伸びを背景に23年3月期の連結純利益を240億円から255億円(前期比約2.1倍)に今期3度目となる増額修正を発表した。上期から続く経済再開によるトレンド継続に加え、10月以降の水際対策緩和による外国人旅行者増加で免税売上高も伸長している。同証券では、今期同利益は270億円へ更なる増額修正で着地すると予想している。

■ヤマシンフィルタ <6240>  467円  -100 円 (-17.6%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率2位
 ヤマシンフィルタ<6240>がストップ安の水準となる前日比100円安の467円に売られた。6日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、売上高を192億3000万円から前期比0.9%減の186億5000万円、最終利益を8億5500万円から同15倍の7億1200万円に見通しを引き下げた。建機用フィルター事業では、中国における主要得意先の生産計画が一部見直されたことを背景に、1~3月期に売上高の減少が見込まれるほか、10~12月期の急激な円高に伴う為替差損の発生なども響く。今期の想定為替レートはこれまでの1ドル=145円から1ドル=130円に見直した。4~12月期の売上高は前年同期比0.5%減の141億1800万円、最終損益は5億4600万円の黒字(前年同期は8800万円の赤字)となった。

■シグマクシス <6088>  1,129円  -204 円 (-15.3%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 6日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は24%減益」が嫌気された。
 シグマクシス・ホールディングス <6088> [東証P] が2月6日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比9.3%増の22.7億円に伸びたが、通期計画の31.8億円に対する進捗率は71.5%にとどまり、5年平均の74.0%も下回った。
  ⇒⇒シグマクシスの詳しい業績推移表を見る

■JFEホールディングス <5411>  1,556円  -144 円 (-8.5%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 JFEホールディングス<5411>が急反落。6日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上収益の見通しを5兆2600億円から5兆2000億円(前期比19.1%増)に、最終利益の見通しは従来の1550億円から1500億円(前期比47.9%減)に下方修正した。また、未定としていた期末配当予想は前期末比50円減配の30円(年間配当予想は前期比60円減配の80円)とした。これらを嫌気した売り注文が膨らんでいる。鉄鋼事業での減産によるコスト増や、エンジニアリング事業における欧州の個別工事損益の悪化の影響などを業績予想に反映した。4~12月期の売上収益は前年同期比26.2%増の3兆9085億8800万円、最終利益は同35.5%減の1439億4000万円だった。

■ミラースHD <8897>  359円  -27 円 (-7.0%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 MIRARTHホールディングス<8897>が急反落。6日の取引終了後に23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比61.1%減の22億500万円と大幅減益で着地。今期予想(119億円)に対する進捗率が18.5%と低いことから、業績計画の達成を懸念した売りが出ている。売上高は同5.0%減の950億8100万円だった。底堅い住宅需要を背景に主力の不動産事業は好調だったものの、発電した電力を電力会社に売却するエネルギー事業やファンド運用の受託を手掛けるアセットマネジメント事業の収益減少が響いた。なお、通期見通しは据え置いている。

■淀川製鋼所 <5451>  2,569円  -138 円 (-5.1%)  本日終値  東証プライム 下落率9位
 6日に決算を発表。「非開示だった今期経常は8%減益、未定だった配当は102円実施」が嫌気された。
 淀川製鋼所 <5451> [東証P] が2月6日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比9.2%増の145億円に伸びた。同時に、従来未定としていた今期の年間配当は102円(前期は102円)実施する方針とした。
  ⇒⇒淀川製鋼所の詳しい業績推移表を見る

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,728円  -52 円 (-2.9%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>は反落。6日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を48億円から60億円(前期比3.6倍)へ、純利益を30億円から41億2000万円(同5.6倍)へ上方修正したものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。売上高は従来予想の1300億円(同9.8%増)を据え置いたものの、社会経済活動が正常化に向かうなか、外出需要の高まりなどとともに実店舗を中心に売り上げの回復が顕著に見られることに加えて、ブランド価値の向上と収益性改善を目的にセール販売を抑制したことが寄与する。同時に発表した第3四半期決算は、売上高960億9300万円(前年同期比10.6%増)、営業利益63億8700万円(同3.5倍)、純利益43億4000万円(同3.3倍)だった。

■日本ビジネスシステムズ <5036>  3,800円  -110 円 (-2.8%)  本日終値
 日本ビジネスシステムズ<5036>は5日ぶりに反落。6日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したが、市場の反応は限定的だった。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高め、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。効力発生日は4月1日。あわせて発表した23年9月期第1四半期(22年10~12月)連結決算は、売上高231億5400万円、営業利益11億2700万円、純利益6億8400万円だった。なお、今期から四半期連結財務諸表を作成しているため前年同期との比較はない。

■日本電波工業 <6779>  1,446円  -37 円 (-2.5%)  本日終値
 日本電波工業<6779>は後場に下げに転じた。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを61億円から57億円(前期比4.5%増)に下方修正した。公表直後は荒い動きとなったものの、業績予想の引き下げを嫌気した売りが優勢となっている。売上高の見通しは540億円から521億円(同14.7%増)に減額した。一部自動車部品メーカーでの在庫調整を背景に、車載向けの販売が想定を下回る見通しとなった。また、EMS(電子機器受託製造サービス)メーカーの中国における主力工場の稼働率低下に伴い、スマートフォン関連の販売も予想を下回る見通しとなった。これまで1ドル=135円としてきた想定為替レートについては、23年1~3月期は1ドル=125円と円高方向に見直した。

■三菱重工業 <7011>  4,940円  -115 円 (-2.3%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が後場に売られた。午後1時30分に、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比32.8%増の664億4100万円だった。ただし10~12月期では大幅な最終減益となっており、直近の業況を嫌気した売りが優勢となったようだ。4~12月期の売上収益は同11.1%増の2兆9380億4600万円だった。エナジーと物流・冷熱・ドライブシステム、航空・防衛・宇宙の3セグメントが増収となった。円安や価格適正化の取り組みも奏功した半面、欧州拠点の構造改革や海外工事案件などで一時費用の引き当てを実施し、利益の押し下げ要因となった。更に、三菱重は子会社の三菱航空機によるリージョナルジェット機「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発活動を中止することとしたと発表した。

■ビープラッツ <4381>  1,465円  +300 円 (+25.8%) ストップ高   本日終値
 ビープラッツ<4381>はストップ高。同社は継続課金を行うサブスクリプションのプラットフォームを提供するが、月額固定収入の顧客基盤が安定的に拡大する中で、足もとの業績も急改善傾向にある。そうしたなか、6日取引終了後にソフトバンク<9434>の子会社でIT関連製品の製造販売を手掛けるSB C&Sと合弁会社の組成を前提に業務提携に関する契約締結を発表した。今後の業容拡大に向けた期待が高まるなか、これを材料視する買いを呼び込んでいる。

■免疫生物研究所 <4570>  407円  +80 円 (+24.5%) ストップ高   本日終値
 免疫生物研究所<4570>がストップ高。研究用試薬の開発販売を行うバイオベンチャーで抗体作製技術に強みを有する。6日取引終了後、23年3月期第3四半期(22年4~12月)決算を発表したが、営業損益が1800万円の黒字と赤字脱却を果たした。23年3月期はわずかながら10期ぶりの営業黒字転換を見込んでいたが、第3四半期時点で通期計画を超過した。これを手掛かりに上値を見込んだ投資資金が流入している。株価は上値抵抗ラインとなっていた13週移動平均線を一気に上抜きトレンド転換を示唆している。

■岩崎電気 <6924>  2,896円  +500 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値
 岩崎電気<6924>はストップ高。6日の取引終了後、MBOの一環として米投資ファンドであるカーライル系のコスモホールディングス(東京都千代田区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格4460円にサヤ寄せする格好となっている。株式を非公開化しカーライルの経営資源を活用することで、短期業績にとらわれることなく各事業における先行投資を実施し、企業価値向上を実現することが狙い。買付予定数は735万1391株(下限490万900株、上限設定なし)で、買付期間は2月7日から3月22日まで。TOB成立後、岩崎電は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株式を2月6日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

●ストップ高銘柄
 セキュア <4264>  1,342円  +300 円 (+28.8%) ストップ高   本日終値
 サンオータス <7623>  878円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 ティラド <7236>  2,245円  -500 円 (-18.2%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均