【市況】前場に注目すべき3つのポイント~リバウンドを期待しつつも、短期的な値幅取り狙いの商いが中心~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
23日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:リバウンドを期待しつつも、短期的な値幅取り狙いの商いが中心
■東製鉄、3Q営業利益 46.2%増 331億円
■前場の注目材料:三井E&S、東南アで港湾用クレーンの現地生産再開、ベトナム企業に委託
■リバウンドを期待しつつも、短期的な値幅取り狙いの商いが中心
23日の日本株市場は、米株高の流れを受けてギャップスタートとなろう。20日の米国市場はNYダウが330ドル高だった。タカ派として知られるウォラーFRB理事が次回会合での0.25%の利上げ減速に支持を表明したため、投資家心理改善から買われた。また、動画配信のネットフリックスは四半期決算で、会員数の伸びが予想を上回ったと同時に、共同創業者のヘイスティングCEO退任を発表し8%を超える上昇となったことが、ハイテク株全般への買い安心感につながった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円高の26915円。円相場は1ドル129円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップから始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで26910円まで買われており、18日の日銀の金融政策決定会合の結果を受けた急伸で付けた26920円に接近している。同水準を突破してくるようだと、短期筋が中心ではあるものの、ショートカバーを狙ったロングの動きを強めてくる可能性がありそうだ。日経平均においても再び25日線を上放れてくることから、18日の高値および節目の27000円を意識した動きが期待されてきそうだ。昨年12月の日銀会合後の急落部分を埋めてくる動きも意識されそうであり、押し目買い意欲を強めてきそうだ。
一方で、今週から主要企業の決算発表が本格化する。決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、18日の戻り高値水準の回復によって、いったんは達成感が高まる可能性もあるため、買い一巡後は次第にこう着感を強めてくる可能性はありそうだ。そのため、リバウンドを期待しつつも、短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりやすく、ネットフリックスの上昇のほか為替市場では1ドル129円50銭台と円安に振れて推移しているため、ハイテク株などには買戻しを狙った動きも。
また、リバウンド機運が高まるなか、マザーズ銘柄など中小型株には個人主体の資金が向かいやすいだろう。また、今週はIPOが1社予定されていることもあり、直近IPO銘柄などへの値幅取り狙いの資金が向かいそうだ。
■東製鉄、3Q営業利益 46.2%増 331億円
東製鉄<5423>が発表した2023年3月期3Q業績は、売上高が前年同期比42.3%増の2723.05億円、営業利益は同46.2%増の331.91億円だった。10-12月期においては、エネルギーコストの上昇基調は継続したものの、主原料である鉄スクラップ価格が想定を下回ったことや、堅調な国内需要に支えられて、製品出荷単価が想定を上回った。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(26553.53、+148.30)
・NYダウは上昇(33375.49、+330.93)
・ナスダック総合指数は上昇(11140.43、+288.17)
・シカゴ日経先物は上昇(26915、大阪比+385)
・1ドル=129.50-60円
・SOX指数は上昇(2794.69、+84.26)
・VIX指数は低下(19.85、-0.67)
・米原油先物は上昇(81.64、+1.03)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・三井E&S<7003>東南アで港湾用クレーンの現地生産再開、ベトナム企業に委託
・NEC<6701>量子アニーリングで生産計画立案を効率化、表面実装工程に導入
・コスモエネHD<5021>コスモHDと旧村上ファンド系、情報戦が激化
・ACSL<6232>米金融系から35億円調達、ドローン開発・海外展開加速
・ロイヤルホテル<9713>リーガロイヤル大阪を売却、米不動産投資会社に150億円
・丸紅<8002>ベトナムのスマートシティー開発にメタバース検討
・伊藤忠<8001>企業価値向上へ会長CEO直轄新組織、4月設置
・旭化成<3407>バイオエタノールから多様な基礎原料、27年めど技術確立目指す
・旭化成<3407>火災停止の延岡ベンベルグ工場、生産一部再開へ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》
提供:フィスコ