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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ネットフリックスの大幅上昇を受けて、ヘッジを交えたショートカバーが強まる可能性


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26910 +380 (+1.43%)
TOPIX先物 1948.5 +23.0 (+1.19%)
シカゴ日経平均先物 26915 +385
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。前日の取引終了後に10-12月期決算を発表したネットフリックス<NFLX>は、有料会員純増数が予想以上に増え、売上高も同社の予想をやや上回ったことが好感されて8%を超える上昇となった。買いがハイテク株全般へ波及し、相場上昇をけん引した。また、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅を再度縮小し、0.25%の利上げを支持すると表明。タカ派寄りとされる同氏が利上げ幅縮小を明言したことが買い安心感につながった。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコのみが下落し、メディア、自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、小売の強さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比385円高の2万6915円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万6540円で始まり、直後に付けた2万6530円を安値に強い基調が継続、米国市場の開始直後には2万6700円に乗せた。終盤にかけてもロング優勢のなか、2万6910円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開が見込まれる。ネットフリックスの大幅上昇が指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりやすく、朝方は日経平均型優位になりそうだ。18日の金融政策決定会合の結果公表後の急伸時に付けた2万6920円に接近しており、これを上回ってくるようだとヘッジを交えたショートカバーが強まる可能性がありそうだ。

 これにより節目の2万7000円のほか、75日移動平均線が位置する2万7100円が射程に入ってきた。75日線を捉えてくるようだと、昨年12月の金融政策修正を受けた急落分を埋めてくる可能性が意識されてくるため、よりショートカバーが強まりやすい。また、為替市場では円相場が1ドル=129円台半ばで推移していることもロングに向かわせやすいだろう。

 一方で、日米ともに本格化する決算発表に投資家の関心が集まる。主要企業の決算内容が指数に影響を与えそうであり、今週発表される日本電産 <6594> [東証P]や信越化学工業 <4063> [東証P]などの決算発表後の市場反応を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。また、節目の2万7000円に接近するなか、いったんは達成感も意識されてくることも考えられ、買い一巡後は売り買いが交錯しそうだ。そのため、オプション権利行使価格の2万6750円~2万7250円辺りのレンジを想定する。

 リバウンドを意識しつつも積極的にポジションを傾けづらい需給状況のなか、NTロングによるスプレッド狙いのトレードに向かいやすい面もあろう。先週末のNT倍率は先物中心限月で13.77倍だった。18日に一時13.88倍まで上昇した後はNTロングの巻き戻しが優勢となったが、5日線水準で下げ渋る動きを見せていた。上値抵抗線として意識される25日線が13.87倍に切り下がってきたこともあり、同線を捉えてくるようだと、NTロングに振れやすくなるだろう。

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