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【市況】バイデン大統領の2年間、株式は他の大統領と比べてどうだったか!

 バイデン大統領は本日で就任から3年目を迎える。米株式市場的に大統領のこれまでの2年間は、他の大統領と比べてどうだったであろうか。バロンズ誌がコラムで伝えている。

 バイデン大統領のこれまでの在任期間の株式市場のパフォーマンスは、ブッシュ元大統領の就任後2年間以来の低パフォーマンスとなった。バイデン大統領が就任した2021年初頭から現在までのダウ平均は6%の上昇に留まっている。一方、ブッシュ政権の2001年から2003年にかけてのダウ平均は19%下落した。

 もちろん、株式市場のパフォーマンスについて、大統領に過大な評価や非難をすることは難しい。ブッシュ政権は9月11日の同時多発テロの影響とITバブル崩壊に伴う2000年の暴落の末期に対処していた。一方、バイデン大統領の任期前半には、ロシアのウクライナ侵攻やインフレ高進、そして、FRBが史上最も積極的な利上げを行っている。

 ダウ・ジョーンズ・マーケット・データの調査によると、20世紀初頭以来、大統領の任期前半に株価が上昇した割合は65%で平均上昇率は約14%だという。共和党の大統領では68%、民主党の大統領では60%が上昇している。なお、大統領の就任後2年間の過去最悪の株価のパフォーマンスは、大恐慌時のフーヴァー政権下での40%超の下落だった。

 バイデン大統領の前半の株価は、1977年から1979年のカーター政権前半の13%の下落以来、民主党の大統領としては低パフォーマンスとなっている。ただ、経済に関する数字は優れているようだ。米GDPは2021年に通年で5.7%拡大し、まだ公式の数字は出ていないが、2022年は2%程度成長したと予測されている。

 バイデン大統領の次の2年間の株式市場は、昨年の株価急落を跳ね返せれば、良くなる可能性がある。ただ、今年の米経済について多くのエコノミストは、少なくともマイルドな景気後退の可能性が高と見ている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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