【市況】DeFiコミュニティを惹きつけるセクター特化型チェーンSei network

以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ（ツイッター@crypto_russia / 以下、タ）が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2023年1月6日に執筆

最近日本の仮想通貨（暗号資産）取引所で新しく海外のブロックチェーンプロジェクトが上場する事例が増えてきました。日本ではあまり知られていなくても、世界的に大きなコミュニティを持ち、将来性のある野心的なプロジェクトは多くあります。

今回は、2022年夏にMulticoin Capitalを始めとする複数の世界的VCから5億ドルの資金調達に成功したDeFiセクター特化チェーンのSei networkを開発するSei LabsでHead of Ecosystemを務めるダン・エデルベック氏（以下、ダ）にインタビューの機会をいただきました。


タ「まず始めに、Sei networkの概要について簡単に説明していただけますか？」

ダ「Seiはトレーディングに特化した初のレイヤー1チェーンです。Seiは、将来の金融システムのインフラとして、取引所から始まる資本市場をサポートします。Seiは、アプリチェーンと汎用L1の間という新しい領域を探索することで、トレーディングに最適なチェーンにするための独自のトレードオフの組み合わせを慎重に選択しました。このようにボトムアップで設計されたSeiは、以下のような特徴を持ちます。

・注文照合エンジンとオーダーブック：オーダーブックのスケーリングの問題を解決
・フロントランニング保護：EthereumやSolanaなどの大きな欠点であるMEV問題を解決
・ファイナリティ：Seiのファイナリティは最速600msで、SolanaやSuiの5倍、Aptosの2倍

Seiは、トップDeFiアプリ開発者のためのブロックチェーンであり、Aptos、Sui、Solana、NEAR に真っ向勝負を挑みます。Sei Labsは、Multicoin、Coinbase VenturesやDelphi Digital、そして多くの大手マーケットメーカーから支援を受けています。Solana、Polkadot、NEAR、Terra、ETH L2などから、すでに100以上のチームがSeiで開発しています。


タ「DeFiに特化したブロックチェーンはこれまでにいくつかありましたが、なぜSeiだけがコミュニティから高いエンゲージメントとトラクションを得ることができているのでしょうか？」

ダ「Seiは、アプリ特化型チェーンと汎用型L1の中間で構築しているL1ブロックチェーンとしては唯一です。私たちは、Seiが、DeFiや、今日のオンチェーン運用におけるUXの課題の多くをディスラプトする大きな可能性を持っていると強く信じています。

この可能性を理解し、私たちはより広いクリプトコミュニティとチェーン技術を共有するために努力してきました。例えば、メッセンジャー、ブランディング、外部コミュニケーションに一貫性があり、アクセスしやすくなるように努めており、その結果、Bloomberg、Forbes、TechCrunchなどの主要グローバルメディアに掲載されるようになり、また多くのDeFi愛好家がSeiの可能性を理解していることもわかりました。この最初のコアグループを起点として、私たちはSeiの周りに強力でロイヤリティの高いコミュニティを構築してきました。現在、Sei discordにはSeilorsと呼ばれる23万人以上のメンバーからなるコミュニティがあり、またTwitterには12万8千人以上のフォロワーがいます。これは、Seiのリワードプログラム「アトランティス・インターナショナル・グロース・プログラム」の成果でもあります。


タ「Seiネットワークのエコシステムは、まだテストネットの段階にもかかわらず、既にウォレット、ステーブルコイン、DEXといった主要な分野をカバーするプロジェクト群があります。こうしたプロジェクトたちを巻き込むことができた理由は何でしょうか？」

ダ「多くのチームにおいて、プロダクトを構築する基盤インフラが再評価されています。多くのL1ブロックチェーンが課題を抱え、Terraエコシステムが崩壊したことで、多くのチームが自分たちのニーズに最適な技術スタックを使ってプロトコルとして構築されているかどうか疑問を抱いているのです。Seiは、DeFi創設者が優れたUXで堅牢なアプリケーションを構築できるよう、セクター特化型のチェーンをテーラーメイドで開発したため、ウォレット、ステーブルコイン、DEX、ストラクチャードプロダクト、インフラプロバイダーなど多くのアプリケーションがSeiチェーンに価値を見いだしています。Sei Labsの事業開発およびエンジニアリングチームは、プロジェクトたちが、Seiエコシステムが提供するベネフィットや利点を容易に理解できるようにすることで、SeiとCosmWasmスマートコントラクトとの統合をシームレスにしています。それによりSeiエコシステムは成長を続け、現在では100以上のチームがSeiでプロダクトを構築し、ローンチを計画しています。」

《TY》

　提供：フィスコ