【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネクステージ、ロードスター、塩野義
ネクステージ <日足> 「株探」多機能チャートより
ネクステージ<3186>が大幅反発。前週末23日の取引終了後、集計中の22年11月期連結業績について、売上高3800億円から4181億円(前の期比43.5%増)へ、営業利益が191億5000万円から194億4000万円(同42.6%増)へ、純利益が130億円から138億8000万円(同43.6%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。買い取り台数の増加や商品リードタイムの短縮、コスト削減による生産性向上などの取り組みが奏功した。また、あわせて21円を予定していた期末一括配当予想を24円に引き上げた。
■ロードスターキャピタル <3482> 1,592円 +32 円 (+2.1%) 本日終値
ロードスターキャピタル<3482>が3日ぶりに反発。前週末23日の取引終了後、子会社ロードスターインベストメンツが、都内新築オフィスのアセットマネジメント業務を受託したと発表しており、好材料視された。受託したのは、東京都千代田区に所在する「プライムオフィス平河町」で、鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階付7階建てのオフィスビル。ロードスターインベストメンツでは、引き続き受託資産残高の拡大を目指すとしている。
■塩野義製薬 <4507> 6,752円 +121 円 (+1.8%) 本日終値
塩野義製薬<4507>は反発。前週末23日に、新型コロナウイルス感染症向けの治療薬「ゾコーバ」に関して、中国製薬大手である上海医薬集団の子会社と中国大陸地区における輸入・流通契約を締結したと発表した。これを手掛かり材料とみた買いが株価の支えとなったようだ。ゾコーバの中国での製造販売承認が得られ次第、上海医薬集団の子会社と協力して安定供給を実現していくという。また今回の契約締結に伴い、ジェネリック医薬品の販売ネットワークの拡大など、様々な協業について検討を進めることでも合意したとしている。23年3月期の連結業績予想に与える影響に関し、塩野義は今後、状況に応じて精査するとした。
■住友林業 <1911> 2,435円 +40 円 (+1.7%) 本日終値
住友林業<1911>が堅調。この日、飯野海運<9119>と熊谷組<1861>とともに、米国テキサス州ダラス近郊でESG(環境・社会・企業統治)配慮型の木造7階建てオフィスの開発に参画すると発表した。海外事業の拡大を期待した買いが入ったようだ。3社は米不動産会社のデベロッパーのCrow Holdings(テキサス州)と特別目的会社(SPC)を設立。総事業費は約1億2200万ドル(約166億円)で2023年10月の完成を目指す。一般的な鉄筋コンクリート(RC)による建造物に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減できるほか、工期短縮も見込まれるという。
■ニトリホールディングス <9843> 16,645円 +205 円 (+1.3%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>は23日取引終了後、23年3月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の連結営業利益が前年同期比12.0%減の950億4700万円になったと発表。これを受けて売りが先行したものの、12月の既存店売上高が3カ月連続で前年実績を上回っていることが下支えとなり、その後は切り返す動きとなった。第3四半期累計の売上高は同4.2%増の6317億6900万円と堅調だった半面、急激な円安の進行や原油高に起因する輸入コストの上昇などにより売上原価が増加したことが利益面に影響した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
■HUグループ <4544> 2,786円 +18 円 (+0.7%) 本日終値
H.U.グループホールディングス<4544>は3日続伸。同社は23日、傘下の富士レビオが新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原を同時に検査できる抗原定性同時検査キット「エスプラインSARS-CoV-2&Flu A+B(一般用)」を一般用検査薬として発売したと発表しており、好材料視された。同検査薬は鼻腔ぬぐい液を検体とし、簡便な操作で20分以内に新型コロナウイルス抗原及びインフルエンザウイルス抗原検出を同時に検査することが可能。薬局・ドラッグストアでの薬剤師による対面販売や、薬剤師によるインターネット販売を通じて購入できるとしている。
■くふうカンパニー <4376> 568円 +2 円 (+0.4%) 本日終値
くふうカンパニー<4376>が3日ぶりに反発。前週末23日取引終了後、同社グループで子ども向けデジタルコンテンツの開発などを手掛けるキッズスターが、AR(拡張現実)を活用した運動ゲームアプリの配信を開始したと発表。これが好感されたようだ。AR運動ゲーム「うごっこランドスポーツ」は、主に3~10歳を対象にしたコンテンツを用意。サッカーやラグビー、砲丸投げ、カヌーの4つのスポーツを楽しめるという。
■しまむら <8227> 12,950円 +40 円 (+0.3%) 本日終値
しまむら<8227>は底堅い動き。23日の取引終了後に発表した12月度(11月21日~12月20日)の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比3.9%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。月度中旬に本格的な冬の寒さが到来したことや、総力祭などの打ち出しが集客に効果的に働き冬物が好調に推移した。アウター衣料では、PBの「CLOSSHI」やサプライヤー共同開発ブランドの「SEASON REASON」「LOGOS DAYS」のセーターやトレーナーが売り上げを伸ばしたほか、実用商品では「CLOSSHI」のあったか素材「FIBER HEAT」の肌着や靴下、手袋やブーツが好調だった。なお、全店売上高は同3.7%増だった。
■三菱UFJ <8306> 881.1円 -16.9 円 (-1.9%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>がいずれも6日ぶりに反落する展開となった。米長期金利の上昇に加え、国内でも日銀が10年債利回りの変動幅の上限引き上げを決定するなど政策変更の動きをみせたことで、国内大手金融機関にとっては運用環境改善に対する期待から株価が刺激される格好となっていた。しかし、ここ最近はレーザーテック<6920>をはじめとする半導体関連主力株への売りとメガバンクの買いを併せて行うロング・ショート戦略が観測されていた。目先はそのポジション解消にともなうアンワインドの動きが半導体株上昇とメガバンクの下落に反映されている。
■アンリツ <6754> 1,277円 -14 円 (-1.1%) 本日終値
アンリツ<6754>が10日続落し連日の年初来安値更新となった。SMBC日興証券が23日付で投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を1950円から1530円へ引き下げたことが売り材料視されたようだ。同証券では、米国でのCバンドを中心とした投資拡大期待と、インフレなどによる通信キャリアの通信収入押し下げや投資マインドの減退リスクとを見極めるフェーズにあるとみていたが、キャリアによるCバンドの投資は継続している一方で、同社への需要拡大にはつながっておらず、当面の業績拡大期待が減退したと判断。23年3月期の営業利益予想を201億円から170億円へ、24年3月期を同241億円から183億円へ下方修正した。
株探ニュース