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【市況】ダウ平均はプラス圏で推移 米消費者のインフレ期待が低下=米国株後半

NY株式23日(NY時間15:49)
ダウ平均   33158.89(+131.40 +0.40%)
ナスダック   10482.77(+6.65 +0.06%)
CME日経平均先物 26200(大証終比:+50 +0.19%)

 NY時間の終盤に入ってダウ平均はプラス圏での推移が続いている。きょうの米株式市場でダウ平均は反発。序盤は前日までの流れを引き継いで続落して始まったものの、売りが一巡すると買い戻しも出てプラスに転じている。

 取引開始後に発表になった、米新築住宅販売件数が予想外の増加を示したほか、ミシガン大消費者信頼感指数の確報値で1年先のインフレ期待が速報値から下方修正され、21年6月以来の水準に低下したこともフォローとなった模様。

 しかし、FRBのタカ派姿勢は当面変わらず、リセッション(景気後退)への懸念や、それに伴う企業業績への警戒感も強い。それらが来年前半の米株式市場を圧迫するとの見方は根強く、依然として上値の重い雰囲気に変化はない。また、明日からクリスマス休暇で3連休ということもあり、様子見気分も強いようだ。

 エネルギー株が上昇。原油先物市場でWTIが一時80ドル台を付けるなど上昇が続いていることが好感されている。G7やEUがロシア産原油に対して、60ドルの価格上限を設定したことへの対抗策として、ロシアが減産の可能性を示唆したことが材料視されている。ロシアのタス通信によると、ロシアのノヴァク副首相は、この制限に対抗してロシアは日量50万から70万バレルの減産を行う可能性があると述べた。

 アボカドの生産を手掛けるミッション・プロデュース<AVO>が決算を受け大幅安。収穫量は増加したものの、それ以上に価格が下落したことが圧迫した。

 クラウドのニュータニックス<NTNX>が大幅安。HPエンタープライズ<HPE>との買収交渉が不調に終ったと伝わったことが嫌気されている。

 映画館運営のAMCエンターテインメント<AMC>の下げが続いている。前日は優先株の普通株への転換と10株を1株への株式併合を提案したことを受け売りが強まっていた。その流れがきょうも続いたようだ。

 3M<MMM>が下落。フロリダ州の連邦地裁が、戦闘用耳栓の欠陥で難聴になった退役軍人への3億ドル以上の損害賠償責任を破産申請した部門に転嫁することはできないとし、同社に全責任を引き受けるよう命じた。

 仮想通貨のマイニングを手掛けるコア・サイエンティフィック<CORZ>が急伸。同社は今週の21日水曜日に破綻を申請したが、きょうはショートカバーが活発に出ているようだ。

 インフラを中心にエンジニアリングを手掛けるダイコム・インダストリーズ<DY>が上昇。AT&T<T>がブラックロックのユニットと合弁会社を設立し、AT&Tの従来の地域以外の顧客にインターネットサービスを提供することに合意した。

 医薬品のコヒーラス・バイオサイエンシズ<CHRS>が大幅安。中国のジュンシ・バイオサイエンスと共同開発している上咽頭がん治験薬「トリパリマブ」の生物製剤認可申請について、本日FDAの決定が出される予定。市場ではその決定に対する不安感が高まった模様。

3M<MMM> 120.19(-1.40 -1.15%)
エクソンモービル<XOM> 108.59(+2.71 +2.56%)
シェブロン<CVX> 177.34(+5.26 +3.06%)

ミッション・プロデュース<AVO> 12.38(-2.23 -15.26%)
ニュータニックス<NTNX> 25.69(-2.24 -8.01%)
AMC<AMC> 4.34(-0.57 -11.61%)
コア・サイエンティフィック<CORZ> 0.12(+0.03 +30.61%)
ダイコム<DY> 92.99(+2.44 +2.69%)
コヒーラス<CHRS> 6.50(-0.92 -12.35%)

アップル<AAPL> 131.58(-0.65 -0.49%)
マイクロソフト<MSFT> 238.29(+0.10 +0.04%)
アマゾン<AMZN> 85.34(+1.55 +1.85%)
アルファベットC<GOOG> 89.74(+1.48 +1.68%)
テスラ<TSLA> 122.64(-2.71 -2.16%)
メタ・プラットフォームズ<META> 117.92(+0.80 +0.68%)
AMD<AMD> 64.31(+0.45 +0.70%)
エヌビディア<NVDA> 151.51(-1.88 -1.23%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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