【市況】個人の買い支え期待も次第に薄れる/後場の投資戦略
日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより
日経平均 : 26210.69 (-297.18)
TOPIX : 1895.30 (-12.87)
[後場の投資戦略]
米国株の大幅下落を受けて、週末の東京市場は売り優勢。日経平均は大幅に下落し、心理的な節目の26000円が一時視野に入った。また、日本銀行のサプライズ政策修正を機に、新興株の崩れ方が悪化しており、本日もマザーズ指数は大幅安。日経平均に続き、マザーズ指数も週足だけでなく日足でも主要な移動平均線をすべて下回ってきている。新興株については、新規株式公開(IPO)ラッシュによる需給面の重荷という特殊要因があるが、それを差し引いても厳しい地合いだ。
IPO銘柄も、初値は公開価格を上回るものが多いが、その後の株価推移は苦戦を強いられているものが多い。地合いが悪化している中、IPO当選者は早々に換金売りを実行しているようだ。また、連日の日経平均の大幅下落が個人投資家の含み損益を悪化させ、新興株の下落に拍車をかけているもよう。日経レバETF<1570>の純資産や信用買い残の水準を見ると、どちらも10月下旬以来の高水準となっている。下落局面で押し目買いをしている個人投資家の多くが、連日の日経平均の下落で痛みを強いられている。
一方、海外投資家はクリスマス休暇入りしているところが多いだろうが、先物手口の動向をみると、日銀のサプライズ政策修正があった20日から連日で海外勢の売り越しが観測されている。特にゴールドマン・サックス(GS)は22日まで3日連続でTOPIX先物を大きく売り越している。
これまで、海外勢が売り越す局面では、個人投資家の買い越しや企業の自社株買いが下支えする構図が見られていた。しかし、足元では、個人投資家の買い越し余力も限られてきた様子。今後、個人投資家の手仕舞い売りが膨らんだ場合には、下落に拍車がかかる恐れもある。日経平均の26000円処での踏ん張りに期待したいところだが、目先は慎重に臨んだ方がよさそうだ。(仲村幸浩)
《AK》
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