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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱UFJ、ワークマン、ニトリHD

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱UFJ <8306>  818.4円  +46.2 円 (+6.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が後場に急伸。日銀がこの日まで開いた金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(YCC)政策の運用方針を修正し、長期金利の変動幅の上限を従来のプラス0.25%からプラス0.50%に引き上げることを決めた。国内の長期金利に上昇圧力が掛かることで、利ザヤが一段と改善に向かうとの期待が膨らみ、銀行株に対し資金が流入したようだ。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も上げ幅を拡大。りそなホールディングス<8308>やコンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>が大幅高となっている。第一生命ホールディングス<8750>など保険株にも買いが集まった。

■日経Dインバ <1357>  378円  +16 円 (+4.4%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が4日続伸。日経Dインバは日経平均に対し逆方向に連動し、パフォーマンスがマイナス2倍に基本設定されたETF。この日、日銀は金融政策決定会合の結果を発表し、イールドカーブ・コントロール(YCC)の運用方針について長期金利の変動幅の上限をプラス0.25%からプラス0.50%に引き上げることを決めた。国内金利に上昇圧力が掛かることにより日米金利差が縮小するとの見方から、外国為替市場ではドル安円高が急速に進行。日本株も先物主導で売られ、日経平均株価は一時700円を超す下げとなった。株式相場の先安観が台頭するなか、株安が利益をもたらすベア型ETFを物色する動きが広がっている。

■ワークマン <7564>  4,900円  +175 円 (+3.7%)  本日終値
 ワークマン<7564>が後場上げ幅を拡大。日銀金融政策決定会合で、長期金利の変動幅を「プラスマイナス0.25%程度」から「プラスマイナス0.5%程度」に拡大することを決めたことを受けて、為替相場で円高ドル安が進行した。ワークマンは、プライベートブランド(PB)商品の大半の価格を23年8月まで据え置く方針とし、円安による採算悪化が懸念されていたが、為替相場が円高に振れたことでこうした懸念が薄らぎ買い安心感につながっているようだ。

■ニトリホールディングス <9843>  15,935円  +265 円 (+1.7%)  本日終値
 ニトリホールディングス<9843>は全体波乱相場のなか堅調な値動き。この日昼ごろに公表された日銀金融政策決定会合の結果を受けて為替市場では急激な円高が進んでおり、ドル・円相場は今年8月以来の高値圏まで上昇している。同社は円高メリット株の代表的な存在で、これまで円安による輸入コスト上昇の影響を受けてきた経緯がある。円高進行によって、今後業績の改善が進むとの期待感から買いが入ったようだ。

■川崎汽船 <9107>  2,725円  +40 円 (+1.5%)  本日終値
 川崎汽船<9107>は反発。20日付の日本経済新聞朝刊が「川崎汽船の明珍幸一社長は2023年3月期に株主還元の拡大を視野に入れていると明らかにした」と報じた。これを手掛かりとした買いが集まったようだ。報道によると、追加還元は下期の業績と営業キャッシュフローを見極めたうえで検討するという。あわせて液化天然ガス(LNG)の輸送船を25年までに6割増やす考えを示し、成長投資も進める方針としている。

■積水化学工業 <4204>  1,892円  +26 円 (+1.4%)  本日終値
 積水化学工業<4204>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を2200円から2500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、23年3月期は配管・インフラ事業の原料コストアップに対して素早い値上げで利益改善に成功しているほか、2度の自社株買い発表を行うなど、経営環境の変化に対して機動的な対応を見せている点を評価。24年3月期は、請負住宅の棟単価アップ、分譲・建売の強化、配管・インフラの堅調持続、自動車用ガラス中間膜の回復などにより、同証券の従来予想を上回る営業利益を確保すると予想しており、営業利益予想を1050億円から1130億円へ上方修正した。また、バイオリファイナリーやペロブスカイト太陽電池など、事業の種まきを行っている点も評価している。

■ノジマ <7419>  1,347円  +8 円 (+0.6%)  本日終値
 ノジマ<7419>が4日続伸。19日の取引終了後、ニューシナジー・キャピタル・マネジメント(東京都渋谷区)が設立した「ニューシナジー投資事業有限責任組合」への出資を決定したと発表しており、投資ファンド事業に参入することが好感された。同ファンドは、原則として売上高が10億円から500億円程度の国内中堅中小企業を投資対象とするファンドで、同社は180億円を出資する。なお、同件による23年3月期業績への影響は軽微としている。また、ニューシナジー社は同日、ノジマ出資のファンドを通じて、米投資ファンドのカーライルからFX大手のマネースクエアHD(東京都港区)株式の約97.8%を譲受すると発表している。

■JT <2914>  2,832.5円  +7.5 円 (+0.3%)  本日終値
 JT<2914>が続伸し年初来高値を更新。12月の権利付き最終日である28日を控え、権利取りを狙った買いが入ったようだ。同社の期末配当は113円を予定しており、年間配当は188円となる。また、12月末時点で1年以上継続して保有する株主に対して自社及びグループ会社商品を保有株数に応じて2500円から1万3500円分贈呈するとしており、配当利回り・優待が魅力となっている。

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