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【市況】【↓】日経平均 大引け| 急落、米景気減速と円高懸念で2万8000円割れ (12月2日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27983.18
高値  27983.18(09:00)
安値  27662.12(10:58)
大引け 27777.90(前日比 -448.18 、 -1.59% )

売買高  13億3329万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆1716億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は448円安と急落、9割超の銘柄が下落と全面安に
 2.為替市場では一時1ドル=135円10銭前後に急速な円高進行
 3.米景気減速と円高進行を警戒し日経平均は2万8000円割れに
 4.ファストリ、東エレク、キーエンスといった値がさ株が売られる
 5.サイフューズやウェルプレイ、ティムスなど直近IPO銘柄が高い

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比194ドル安と3日ぶりに反落した。米雇用統計の発表を控えて、利益確定や持ち高調整の売りが優勢となった。

 東京市場では、日経平均株価は大幅安。米国の景気後退懸念に加え、急激な円高が進行したことを警戒する売りが膨らんだ。

 前日のNYダウが下落したほか、急激な円高が進んだことが警戒され、日経平均は2万8000円を割り込んだ。米11月ISM製造業景況指数は49.0と節目の50を下回り米景気の先行きに警戒感が膨らんだ。また、米長期金利の低下を背景に為替相場は一時1ドル=135円10銭前後と前日午後5時時点と比べ1円50銭近い円高となった。プライム市場全体の9割超の銘柄が下落する全面安状態となり、業種別では医薬品、不動産、精密機器などの下落が目立った。前場は500円を超える下落となったが、日銀のETF買いに対する期待もあり後場はやや下げ渋った。今晩の米11月雇用統計の結果を確かめたいとの見方も膨らんだ。

 個別銘柄ではファーストリテイリング<9983>や、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>といった値がさ株が安く、ソニーグループ<6758>や任天堂<7974>、エーザイ<4523>が安い。トヨタ自動車<7203>や日本郵船<9101>、KDDI<9433>が値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や東京海上ホールディングス<8766>といった金融株も軟調だった。伊藤忠商事<8001>や三菱地所<8802>も下落した。
 半面、レーザーテック<6920>やソフトバンクグループ<9984>が高く、サッカーワールドカップ(W杯)のスペイン戦での日本勝利を受けサイバーエージェント<4751>が買われた。メルカリ<4385>が堅調でサイフューズ<4892>、ウェルプレイド・ライゼスト<9565>、ティムス<4891>といった直近IPO銘柄も値を上げた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は花王 <4452>、資生堂 <4911>、SBG <9984>、アドテスト <6857>、サイバー <4751>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約10円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、第一三共 <4568>、KDDI <9433>、TDK <6762>、オリンパス <7733>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約111円。

 東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)食料品、(3)パルプ・紙、(4)海運業、(5)証券商品先物。一方、下落率の大きかった5業種は(1)医薬品、(2)不動産業、(3)卸売業、(4)精密機器、(5)繊維製品。

■個別材料株

△住石HD <1514> [東証S]
 著名投資家の井村氏による7%超の保有判明を材料視。
△ハブ <3030> [東証P]
 「ドーハの奇跡」相次ぎW杯関連株の一角が逆行高。
△ユニネク <3566> [東証G]
 株式分割と株主優待を好感。
△サイバー <4751> [東証P]
 日本のW杯決勝トーナメント進出決定を受け。
△トリプルアイズ <5026> [東証G]
 不動産テックのGATESグループと資本・業務提携。
△エンビプロ <5698> [東証P]
 レアメタル回収で三菱マ <5711> [東証P]と共同開発に着手。
△マキタ <6586> [東証P]
 複数で投資判断格上げの動き観測。
△太洋工業 <6663> [東証S]
 近畿大と「機能性セラミックス薄膜複合フレキシブル基板」を開発。
△リーダー電子 <6867> [東証S]
 IP&SDIハイブリッド波形モニターQxPを発売。
△TORICO <7138> [東証G]
 「漫画全巻ドットコム」が松竹マルチプレックスシアターズと販売連携。

▼三菱自 <7211> [東証P]
 一段のドル安・円高進行が重しに。
▼ピープル <7865> [東証S]
 非開示だった23年1月期営業益は7%減を予想。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)日医工 <4541>、(2)ACCESS <4813>、(3)ハブ <3030>、(4)ネットプロ <7383>、(5)LTS <6560>、(6)日総工産 <6569>、(7)ソースネクス <4344>、(8)エニグモ <3665>、(9)KLab <3656>、(10)イントラスト <7191>。
 値下がり率上位10傑は(1)BEENOS <3328>、(2)フリービット <3843>、(3)富山第一銀 <7184>、(4)テモナ <3985>、(5)三菱自 <7211>、(6)NTN <6472>、(7)イーレックス <9517>、(8)デクセリ <4980>、(9)日東紡 <3110>、(10)タツモ <6266>。

【大引け】

 日経平均は前日比448.18円(1.59%)安の2万7777.90円。TOPIXは前日比32.48(1.64%)安の1953.98。出来高は概算で13億3329万株。東証プライムの値上がり銘柄数は167、値下がり銘柄数は1637となった。東証マザーズ指数は798.98ポイント(7.46ポイント安)。

[2022年12月2日]


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