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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万8000円を挟んだオプション権利行使価格の2万7750円~2万8250円のレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27910 -130 (-0.46%)
TOPIX先物 1959.5 -6.0 (-0.30%)
シカゴ日経平均先物 27920 -120
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。ターゲット<TGT>が発表した8-10月期決算は1株利益が予想を下回ったほか、22年11月-23年1月期の見通しを引き下げたことが年末商戦への懸念につながった。景気減速の懸念が高まるなか、消費関連株で利益を確定させる動きが優勢となった。また、マイクロン・テクノロジー<MU>が、半導体市況の悪化を理由にメモリー生産を6-8月期比で20%削減するとの計画を発表し6%を超える下落となるなか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やエヌビディア<NVDA>など他の半導体株に売りが波及した。S&P500業種別指数は公益事業、保険、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、エネルギーが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比120円安の2万7920円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万8070円で始まり、直後につけた2万8110円を高値に軟化し、2万8020円~2万8090円辺りでこう着。米国市場の取引開始後にレンジを切り下げた後は、2万7890円~2万7970円での推移が続き、2万7910円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まることになりそうだ。年末商戦を控えるなかでターゲットの決算が嫌気された格好となったが、10月の米小売売上高は前月比1.3%増と予想(1.0%増)を上回り、8カ月ぶりの伸びだったことは下支えとなろう。また、マイクロン・テクノロジーの生産削減計画を嫌気し、SOX指数は4%を超える下落となったが、取引終了後に8-10月期決算を発表したエヌビディアは減収ながら市場予想を上回ったことで時間外取引で買われており、安心感につながりそうだ。

 そのため、売り一巡後は底堅さが意識されやすく、ボリンジャーバンドの+1σが位置する2万7870円辺りが支持線として機能しそうである。同水準を下放れる局面では、オプション権利行使価格の2万7750円辺りで下げ渋る動きを想定した押し目狙いのロングでの対応になろう。NYダウは足元での強いリバウンド基調のなかでの利食いの範囲内であるほか、ナスダックは抵抗線として意識される75日移動平均線までのリバウンドを見せていたため、いったんは跳ね返されやすいタイミングである。

 VIX指数は24.11に低下した。主要な株価指数が下落する局面でも小動きだったこともあり、リスク資産を圧縮する動きといった見方にはならないと考えられる。そのため、日経225先物は引き続きこう着感の強い展開が見込まれるものの、2万8000円を挟んだオプション権利行使価格の2万7750円~2万8250円のレンジを想定する。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.26倍に上昇しており、25日線を挟んでの推移だった。一時14.21倍まで低下する場面も見られたが、その後はNTロングの動きに向かわせていた。本日はマイクロン・テクノロジーの下落影響もあって、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは利食い優勢から始まる可能性もあり、NT倍率の低下が見込まれるが、14.20倍に接近する局面ではその後のリバウンドを想定したNTロングで対応したいところだろう。

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