【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):マツキヨココ、三井住友FG、第一三共
マツキヨココ <日足> 「株探」多機能チャートより
マツキヨココカラ&カンパニー<3088>は大幅続伸。14日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を530億円から578億円(前期比40.7%増)へ、純利益を350億円から381億円(同10.8%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は9500億円(同30.1%増)の従来見通しを据え置いたものの、比較的恵まれた天候が続いたことでシーズン品が好調に推移したことに加えて、経営統合によるシナジー獲得への取り組みや重要業績評価指標(KPI)管理による収益改善効果などが寄与した。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4650億7500万円(前年同期比67.9%増)、営業利益283億2200万円(同81.5%増)、純利益185億400万円(同81.7%増)だった。また、上限を23万株(発行済み株数の0.16%)、または15億円とする自社株を、15日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表した。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的という。15日午前10時ごろには、20万4000株を10億7100万円を取得したと発表した。
■三井住友FG <8316> 4,468円 +179 円 (+4.2%) 本日終値
三井住友フィナンシャルグループ<8316>が3日ぶりに反発、2月につけた年初来高値を更新した。14日取引終了後に、自社株買いと配当予想の増額修正を発表。あわせて23年3月期の連結最終利益見通しも引き上げており、好決算と株主還元姿勢を評価した買いが集まった。同社は取得総数6100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.4%)、取得総額2000億円を上限に11月15日から23年5月31日までの間、自社株買いを実施する。取得した全株式数について同年6月20日に消却する予定。また、年間配当予想を220円から230円(前期比20円増配)に見直した。更に、通期の最終利益予想は7300億円から7700億円(前期比9.0%増)に引き上げた。14日取引終了後に自社株買いを発表した三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>と、配当予想を増額したみずほフィナンシャルグループ<8411>も堅調に推移している。
■第一三共 <4568> 4,486円 +76 円 (+1.7%) 本日終値
第一三共<4568>は堅調。15日、同社が開発中の新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン「DS-5670」について、追加免疫における有効性及び安全性を評価する国内臨床試験で主要評価項目を達成したと発表。これが株価の支援材料となったようだ。同社は2023年1月の国内承認申請に向け準備を進める。「DS-5670」のオミクロン株対応ワクチンについても臨床試験の実施を計画しているという。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,147円 +79 円 (+1.3%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が反発。11日の決算発表で新たな自社株買いの計画がなかったことなどが嫌気され14日に株価は急落したが、この日は値頃感からの買いも流入し値を上げた。岩井コスモ証券は14日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を7000円から1万円に引き上げた。同証券では、保有株式の価値などから同社株の理論株価は1万791円と試算。同社が守りの姿勢を継続することは同社株の上値を抑える要因となるが、今年度中とみられる子会社・英アーム社のIPOが予想されることや、MBO(経営陣が参加する買収)の観測がくすぶっていることが支援材料となり、同社株を理論株価に近づける可能性がある、とみている。
■T&Dホールディングス <8795> 1,543円 +15 円 (+1.0%) 本日終値
T&Dホールディングス<8795>が4日続伸。同社は14日取引終了後、自社株取得枠の設定を発表したことを好感する買いが入ったようだ。2000万株(発行済み株式数の3.59%)、200億円を上限としており、取得期間は11月15日から23年3月31日まで。なお同社は23年3月期の連結純損益を従来予想の170億円の黒字から1600億円の赤字(前期は141億8000万円の黒字)とする下方修正も発表している。米国金利上昇などを背景に持ち分法適用会社であるバミューダ籍保険持ち株会社のフォーティチュード社に、会計上の一時的な評価性損失が発生したことなどが響く。
■アウトソーシング <2427> 974円 -300 円 (-23.6%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ
アウトソーシング<2427>はストップ安。14日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を6950億円から6860億円(前期比20.5%増)へ、営業利益を320億円から220億円(同8.0%減)へ、純利益を185億円から90億円(同14倍)へ下方修正し、45円としていた期末一括配当予想を22円(前期31円)にすると発表しており、これを嫌気した格好だ。技術系を中心に海外の売上収益は好調に推移しているものの、国内において製造系とサービス系は供給制限の影響によって伸び悩み、技術系も各産業での採用活動が復活して採用競争が激化していることが響くとしている。また、原燃料高による粗利率の悪化や、インフレによる販管費の増加に加え、新たに減損損失の計上とチリにおける資産の保守的な費用処理が生じている要因なども織り込んだという。なお、同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高5023億900万円(前年同期比21.9%増)、営業利益163億1200万円(同1.5%減)、純利益62億5400万円(同78.0%増)だった。
■ダブルスタンダード <3925> 2,213円 -460 円 (-17.2%) 一時ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率4位
14日に決算を発表。「7-9月期(2Q)経常は14%減益」が嫌気された。
ダブルスタンダード <3925> [東証P] が11月14日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比9.6%増の10.6億円に伸び、通期計画の21.2億円に対する進捗率は50.3%となり、5年平均の48.9%とほぼ同水準だった。
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■アルヒ <7198> 1,151円 -187 円 (-14.0%) 本日終値 東証プライム 下落率7位
14日に決算を発表。「上期最終が23%減益で着地・7-9月期も10%減益」が嫌気された。
アルヒ <7198> [東証P] が11月14日大引け後(15:15)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比22.8%減の17.7億円に減ったが、通期計画の31億円に対する進捗率は57.1%となり、5年平均の57.1%とほぼ同水準だった。
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■壽屋 <7809> 9,760円 +1,500 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
壽屋<7809>は買い人気集中。フィギュアやプラモデルの企画・製造・販売を一括して手掛けており、版権獲得力への評価が高く、自社IPによる製品開発にも傾注している。VR技術を活用してバーチャル空間で快適な生活を送るためのアバターを開発し、メタバース分野への布石も進めている。足もとの業績も好調で、14日取引終了後に発表した23年6月期第1四半期(22年7~9月)決算は営業利益が前年同期比48%増の9億2600万円と急増した。会社側通期計画の18億円に対する進捗率は既に50%を超えており、これをサプライズ視した投資マネーが一気に流れ込んだ。今月10日に9400円の上場来高値を形成したが、きょうはカイ気配のままここを突き抜け青空圏に突入した。
■新田ゼラチン <4977> 1,081円 +150 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
新田ゼラチン<4977>は急反発。14日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績見通しと配当予想を上方修正しており、これを好感した買いが集まった。売上高の見通しは360億円から390億円(前期比22.7%増)、営業利益は16億円から26億円(同66.6%増)最終利益は9億円から14億円(同92.7%増)に引き上げた。売上高と営業利益、経常利益は過去最高を更新する見込み。また、これまで7円としてきた期末配当予想は9円に増額した。前期の期末配当に比べ2円の増配となる。4~9月期は北米やインドでカプセル用ゼラチンの需要が旺盛だったほか、日本ではグミキャンディーの需要が堅調で、売上高と各利益はいずれも計画を上振れて着地した。北米やインド、日本での需要は引き続き堅調に推移する見通しであるほか、円安効果もあり、通期の業績予想に反映させた。
■ネオマーケティング <4196> 1,095円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
ネオマーケティング<4196>がストップ高。14日の取引終了後、上限を7万5000株(発行済み株数の2.98%)、または7000万円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は22年11月15日から23年3月31日までで、機動的な資本政策を遂行することで資本効率の向上を図ることが目的としている。また、同時に発表した23年9月期連結業績予想で、売上高25億円(前期比11.1%増)、営業利益3億円(同7.0%増)、最終利益2億円(黒字転換)と増収、営業増益を見込むことも好材料視されている。引き続き独自開発の「マーケティングフレームワーク4K」に基づいてクロスセル・アップセルの提案活動を実行し、顧客1社あたりの売り上げ・顧客単価の向上を図り増収増益を見込む。
●ストップ高銘柄
中央化学 <7895> 406円 +80 円 (+24.5%) ストップ高 本日終値
きちりホールディングス <3082> 469円 +80 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
Sイノベ <4178> 1,414円 -400 円 (-22.1%) ストップ安 本日終値
日医工 <4541> 300円 -80 円 (-21.1%) ストップ安 本日終値
トレイダーズ <8704> 464円 -100 円 (-17.7%) ストップ安 本日終値
カイゼン <4170> 500円 -100 円 (-16.7%) ストップ安 本日終値
CS-C <9258> 790円 -150 円 (-16.0%) ストップ安 本日終値
など、7銘柄
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