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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期的にショートを仕掛けてくる動きに対して、押し目狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27520 -130 (-0.47%)
TOPIX先物 1937.0 -6.0 (-0.30%)
シカゴ日経平均先物 27520 -130
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米中間選挙では共和党が下院で議席数を伸ばしているが、上院は接戦となっている。上下両院で共和党が勝利すれば、民主党が主張する増税や金融規制強化などが実現不可能となり、株高につながるとの期待が後退し、利益確定の売りが優勢となった。また、10日に発表される10月の米消費者物価指数(CPI)に対する警戒感から持ち高調整の売りも観測されたほか、暗号資産(仮想通貨)の下落によってリスク回避姿勢が強まったことも相場の重荷となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、自動車・同部品、エネルギー、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、小売の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比130円安の2万7520円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万7690円で始まり、2万7590円まで売られた後は2万7650円~2万7700円辺りの狭いレンジで推移。米国市場の取引中盤にはレンジを上放れ、一時2万7780円まで買われる場面も見られた。ただし、終盤にかけて軟化し2万7510円まで売られ、2万7520円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ただし、前日の日中取引では寄り付きをほぼ高値に1日を通じて軟調に推移し安値で取引を終えていた。米中間選挙を通過し、米CPIを控えたクローズの動きは織り込まれているだろう。そのため、75日移動平均線が位置する2万7470円辺りでの底堅さが見られるかが注目される。米CPIを控えて、積極的にロングポジションを積み上げる動きはなく、短期的にショートを仕掛けてくる動きが入りやすい。

 ただし、75日線割れを仕掛けてくるとしても、足元では25日線を支持線としたリバウンド基調を継続しているほか、一目均衡表では雲上限が2万7300円辺りで推移しており、これらがサポートとして機能するとみられる。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円辺りでのレンジを想定する。レンジを割り込む局面では、押し目狙いのロングでの対応になろう。

 なお、VIX指数は26.09に上昇した。75日線での攻防を見せており、やや神経質にさせそうだ。とはいえ、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩める可能性があることから、積極的にショートを仕掛けてくる流れにはならず、調整局面ではリバランスに伴うショートカバーが継続すると見ておきたい。

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