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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):栗田工、JT、パナHD

栗田工 <日足> 「株探」多機能チャートより
■栗田工業 <6370>  5,990円  +530 円 (+9.7%)  本日終値
 栗田工業<6370>は大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は10月31日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の365億円から380億円(前期比6.3%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も従来の3380億円から3500億円(同21.4%増)に上方修正。第2四半期累計期間(4~9月)に、国内及びアジア地域の電子産業向け大型水処理装置案件を複数受注したことが寄与するとみているほか、海外を中心に水処理薬品の売り上げが伸長することを見込んでいる。

■JT <2914>  2,698円  +234 円 (+9.5%)  本日終値
 JT<2914>は大幅続伸し、2019年4月以来、およそ3年半ぶりの高値水準をつけた。10月31日取引終了後、22年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。年間配当予想も増額修正し、これらをポジティブに受け止めた投資家の買いが集まった。売上高に相当する売上収益は2兆4860億円から2兆6680億円(前期比14.8%増)、最終利益は3620億円から4450億円(同31.5%増)に引き上げた。年間配当予想も48円増配の188円と、従来の予想(150円)から38円増額した。たばこ事業では総販売数量の落ち込みが想定よりも小規模となる見込みとなった一方、追加的な価格改定の効果や円安進行を受け、同事業の収益が想定を大幅に上回る見通しとなった。1~9月期の連結決算は、売上収益が前年同期比13.7%増の2兆85億4800万円、最終利益が同19.2%増の4038億700万円だった。

■東祥 <8920>  1,235円  +96 円 (+8.4%)  本日終値
 東祥<8920>が大幅高で3日続伸。10月31日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を206億円から215億円(前期比21.3%減)へ、営業利益を20億円から26億円(同42.0%減)へ上方修正し、2円としていた配当予想を3円(前期6円)に引き上げると発表したことが好感された。ホテル事業において、各都道府県などが実施している宿泊キャンペーンなどが寄与し、客室単価の回復並びに食品ロスの減少を含めたコスト削減効果が見込めるとしている。なお、スポーツクラブ事業において1店舗の閉店が決定したことによる特別損失の計上などを勘案し、純利益は9億円(前期比62.9%減)の従来見通しを据え置いた。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高108億3300万円(前年同期比11.7%増)、営業利益14億8800万円(同2.1倍)、純利益4億7000万円(同32.4%増)だった。

■AZ丸和HD <9090>  1,527円  +112 円 (+7.9%)  本日終値
 31日に決算を発表。「上期経常が16%増益で着地・7-9月期も26%増益」が好感された。
 AZ-COM丸和ホールディングス <9090> [東証P] が10月31日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比15.9%増の52.6億円に伸びたが、通期計画の115億円に対する進捗率は45.7%となり、5年平均の47.7%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒AZ丸和HDの詳しい業績推移表を見る

■ノジマ <7419>  1,336円  +96 円 (+7.7%)  本日終値
 ノジマ<7419>が大幅高。10月31日の取引終了後に4~9月期決算を発表。純利益が前年同期比30.7%増の127億6400万円と大幅増益で着地しており、これが好感された。売上高も同0.6%増の2723億3800万円と小幅ながら増加した。平年より気温の高い日が続いたことから冷蔵庫やドラム式洗濯機の販売が好調で、デジタル家電事業全体の売り上げが堅調に推移した。また、キャリアショップ運営事業やインターネット事業なども伸び、全体業績に貢献した。

■パナHD <6752>  1,142.5円  +78 円 (+7.3%)  本日終値
 パナソニック ホールディングス<6752>が急伸。10月31日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を3600億円から3200億円(前期比10.5%減)へ、純利益を2600億円から2350億円(同8.0%減)へ下方修正し、一転して営業減益予想とした。朝方はこれを嫌気する動きがあったものの、一方で織り込み済みとの見方も強いようだ。為替換算によるプラス効果で売上高は7兆9000億円から8兆2000億円(同11.0%増)へ上方修正したものの、オートモーティブやコネクト、インダストリーなどの分野で実質的な販売減少を見込むほか、景気減速懸念に伴う顧客の投資判断先送りで米ブルーヨンダーの収益が一時的に悪化する見通しであることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4兆639億円(前年同期比15.0%増)、営業利益1497億5900万円(同25.6%減)、純利益1073億3700万円(同29.9%減)だった。ヒートポンプ式温水暖房機や車載電池などの販売増に加えて、為替換算の影響も寄与した。

■NTN <6472>  283円  +18 円 (+6.8%)  本日終値
 NTN<6472>は急伸。10月31日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を7200億円から7700億円(前期比19.9%増)へ、営業利益を230億円から260億円(同3.8倍)へ、純利益を100億円から120億円(同63.5%増)へ上方修正したことが好感された。上期の業績は、鋼材価格などの上昇に対する売価転嫁及び規模、為替の円安推移の影響で好調だったことを踏まえ、下期も鋼材価格の上昇及びそれに対応する売価転嫁が見込まれることなどが要因としている。なお、第3四半期以降の想定為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=140円としている。第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高3717億200万円(前年同期比21.6%増)、営業利益38億6000万円(同2.4倍)、最終損益16億3300万円の赤字(前年同期10億4800万円の赤字)だった。

■三菱ロジスネクスト <7105>  815円  +48 円 (+6.3%)  本日終値
 三菱ロジスネクスト<7105>は後場急伸。午後1時30分ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を5400億円から6100億円(前期比31.1%増)へ、営業利益を80億円から115億円(同3.2倍)へ、最終利益を25億円から35億円(同4.9倍)へ上方修正したことが好感された。米州、欧州を中心とした販売台数の増加や為替の円安影響により上期売上高が好調に推移したことに加えて、価格改定の効果などが売上高・利益を押し上げる見通し。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2795億9500万円(前年同期比29.4%増)、営業利益10億8100万円(同30.8%減)、最終損益13億5100万円の赤字(前年同期2600万円の黒字)だった。

■双日 <2768>  2,321円  +127 円 (+5.8%)  本日終値
 双日<2768>は後場上げ幅を拡大。午後0時30分ごろ、23年3月期の連結業績予想について、最終利益を850億円から1100億円(前期比33.6%増)へ上方修正したことが好感された。足もとで各セグメントの事業全般が堅調に推移していることに加えて、石炭市況や為替水準などによる業績への好影響が見込まれることが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1兆2733億円(前年同期比27.2%増)、純利益788億7600万円(同99.9%増)だった。石炭価格の上昇による金属・資源・リサイクル事業の伸長に加えて、合成樹脂取り引きの増加やメタノール価格の上昇による化学の増収、木材や肥料価格の上昇による生活産業・アグリビジネスの伸長などが寄与した。

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