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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─"評価不足"の好実態株に見直し機運!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「“評価不足”の好実態株に見直し機運!」

●11月FOMC通過で、東京市場は回復基調に拍車

 すべては11月1~2日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)にかかっている。こう言ってよい状況だ。すでに日銀は、大規模な金融緩和策を維持する方針を決めた。

 ただ、22年度の物価上昇率の見通しは7月時点の前年度比2.3%から2.9%に引き上げられた。それでも大規模な金融緩和策を継続するのは、23年度に物価の上昇がピークアウトするだろう――こう予想しているからだ。

 世界的なインフレ進行は、ロシアのウクライナ侵攻によるものが大きいことを考えると、十分理解できるが、市場はそれを許さない。それはドル高・円安の形で、今後の東京市場の攪乱要因になる恐れがある。

 その一方で、現在の内外市場が強い関心を寄せているのが、11月1~2日に開催されるFOMCだ。そこでの利上げ幅がこれまで注目されてきたが、実は市場の関心はその先に向かっている。

 11月会合では0.75%の利上げを実施するものの、次の12月13~14日に開催される会合では0.5%に減速するだろう――市場の一部にこんな見方がある。実際そうなる可能性は高い、と私も見ている。年末にこれまでのように0.75%引き上げれば、株式市場は大きく下げ、年末商戦も不振に陥ってしまう恐れがあるからだ。

 パウエル議長をはじめ、FOMCで投票権を持つ理事や連銀総裁たちも、年末の大事な時期に経済の低迷どころか、「リセッション=景気後退」の引き金になりかねないタカ派策を続けるような愚かなことはするまい。

 私の勝手な予想ではこうなり、11月のFOMCを通過すれば、米国市場だけでなく東京市場でも回復基調がさらに強まり、投資もしやすくなるだろう。こう見てよい状況だ。

●オリエンタルランドに続き、再評価の波が広がるか

 それはすでに個別銘柄の値動きに表れており、今後はさらにその数が増えていくだろう。その好例がオリエンタルランド <4661> [東証P]だ。株価は8月1日に2万1175円の高値をつけて以降、ジリ安状態が続いていたが、10月27日に23年3月期の通期業績予想を上方修正した。翌28日に株価は早速好感高したが、同社株の値動きでも分かるように、実際には中身のよい銘柄でも評価不足のままになっている銘柄が多い。

 今後はそんな銘柄は見直されると考えられるので、楽しみにしたい。

 そこで注目したいのは、まずはTKC <9746> [東証P]になる。会計事務所や地方公共団体向け情報サービスに強い企業で、バックに税理士の全国組織「TKC全国会」があり、経営の安定度は高く、株価も堅調高が見込める。

 原油価格がなかなか下がらない。それどころか上昇する可能性も高くなっていることから、三井海洋開発 <6269> [東証P]だ。浮体式の原油生産貯蔵設備に強い企業であり、22年12月期は4期ぶりに最終黒字転換を見込む。株価も緩やかながら続伸が見込める。

 作業着、関連用品の専門チェーンを展開するワークマン <7564> [東証S]は、プライベートブランド(PB)の主力製品を値上げしないと宣言。そのため収益の伸びが止まっているものの、値上げが当たり前の時代に、敢えてそれを行なわない姿は、消費者の好感を得るだろう。それにより今後収益は回復する可能性が高く、株価も期待が持てる。

 パチンコ店向け機器に強く、工場向けなど自動認識機器も手掛けるマースグループホールディングス <6419> [東証P]も、目先ちょい下げ状態にあり魅力的だ。

 株価はすでに高値圏ながら、 電子カルテに強いソフトウェア・サービス <3733> [東証S]も、浅い押し目があれば見逃さないようにしたい。電子カルテの利用は増加を続けているだけに、株価の上昇トレンドは当面変わらないだろう。

 最後にレアジョブ <6096> [東証P]を。新型コロナの感染拡大「第8波」が懸念されているが、多くの人が通常行動に移っている。海外への観光旅行やビジネスでの渡航を考えている人も増加中と考えてよく、そんな人は「 英会話ができるようになりたい……」となるだろう。その希望をかなえてくれるのが、オンライン英会話で最大手のこの会社だ。利用者急増は必至とみる。

2022年10月28日 記

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