【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):PSS、エノモト、ポート
PSS <日足> 「株探」多機能チャートより
プレシジョン・システム・サイエンス<7707>は急騰。24日の取引終了後、フェローテックホールディングス<6890>との間でナノ磁性体を利用した生体物質測定の研究開発と製品販売を行う合弁会社を設立すると発表しており、これを材料視した買いが膨らんだようだ。設立予定日は10月31日。今回の合弁設立は、PSSが持つ磁性体反応制御やPCR検査、免疫反応検査などの自動化処理システム技術やその技術に関連する製品と、フェローテクが有する磁性流体・ペルチェ素子などの技術を融合させ、生体物質測定分野でのより高度で精密なシステムの研究開発を行うことを目的としている。感染症をはじめ、がん、アルツハイマーなどの難易度の高い確定診断に活用できる技術確立を目指す。
■エノモト <6928> 1,795円 +160 円 (+9.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
エノモト<6928>は大幅高、上値のフシとして意識されていた今月11日の戻り高値1698円を上抜いた。同社は半導体リードフレームやコネクタなど電子デバイスを手掛けるが、ここ日米株式市場で半導体関連株への買い戻しが活発化するなか、同社株にも物色の矛先が向いている。同社の22年3月期営業利益は前の期比3割弱の伸びを達成したが、続く23年3月期も前期比9%増の22億円と2ケタ近い利益成長を持続する見通し。好業績もさることながら、7倍前後のPERと0.6倍前後のPBRは割安感が際立っている。また、商品別では放熱性の高いパワー半導体用リードフレームの成長性が評価されている。
■ポート <7047> 1,024円 +90 円 (+9.6%) 本日終値
ポート<7047>は急伸。24日の取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)のエネルギー領域事業利益について、通年計画数値の3億7000万円前後で着地見込みと発表しており、これを好感した買いが入った。電力取次単価は想定範囲内で下落したものの、電力取次件数が3万7174件(前年同期比8.5%増)となったことが寄与した。なお、エネルギー領域及び他の領域の状況による23年3月期通期業績予想への影響は、判明次第開示するとしている。
■伊勢化学工業 <4107> 5,640円 +430 円 (+8.3%) 本日終値
伊勢化学工業<4107>は前日比で一時10%を超す上げとなった。ウクライナへの侵攻を続けるロシアにより、放射性物質をまき散らすことを目的とした「汚い爆弾」が使用されるとの警戒感が強まっている。地政学リスクの一段の高まりが意識されるなかにあって、万が一被ばくした際には、安定ヨウ素剤の服用で甲状腺がんを予防することが期待されていることから、ヨウ素製造会社の同社に思惑的な買いが入ったようだ。「ヨウ素」関連銘柄に位置づけられるK&Oエナジーグループ<1663>やマナック・ケミカル・パートナーズ<4360>も上昇している。
■東リ <7971> 205円 +15 円 (+7.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
東リ<7971>が大幅反発。24日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正について発表した。最終利益予想を従来の9億5000万円から前期比66.7%増の12億円に上方修正したことなどを好感した買いが入った。売上高は920億円から同6.8%増の945億円に引き上げた。4~9月期の業績進捗状況に加え、購買計画や販売価格政策の見直しを行ったことに伴う収益の押し上げ効果を予想に反映させた。あわせて同社は4~9月期の連結業績について、売上高が420億円から427億5000万円(前年同期比6.3%増)、最終損益が4億5000万円の赤字から1億1000万円の赤字(前年同期は300万円の赤字)と、それぞれ計画を上振れて着地したようだと発表。値上げ効果が想定を上回って表れて収益を押し上げた。
■ペガサスミシン製造 <6262> 924円 +57 円 (+6.6%) 本日終値
ペガサスミシン製造<6262>が急動意、900円台を大きく回復した。工業用ミシンを製造するが、編み物の縫製を行う環縫いミシンでは業界シェアトップの実績を持つ。また自動車用金型部品も製造しており、同分野でも高い商品競争力を有している。海外売上高比率は94%と際立って高いことが特長だ。足もとでは日米金利差拡大を背景に外国為替市場で足もと1ドル=149円近辺の推移とドル高・円安が進んでおり、今3月期通期想定為替レートを1ドル=120円に設定している同社にとっては、高水準の為替メリットが期待される状況にある。これを材料視する投資資金が攻勢をかけている。
■ココペリ <4167> 783円 +48 円 (+6.5%) 本日終値
ココペリ<4167>は急反発。24日の取引終了後、補助金活用コンサルティング事業を手掛ける市岡経営支援事務所(名古屋市千種区)の全株式を11月30日をメドに取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」を開発・運営するココペリと、市岡経営支援事務所の中小企業向けに補助金活用コンサルティングサービスは親和性が高いことに加えて、「Big Advance」のパートナーである金融機関との連携を通じた一層の業容の拡大が見込めることから今回の子会社化を判断したという。取得価額は非開示。なお、23年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■ギークス <7060> 834円 +49 円 (+6.2%) 本日終値
ギークス<7060>が大幅高。24日の取引終了後、子会社G2 Studiosがグッドスマイルカンパニー(東京都千代田区)と手掛けるスマートフォン向けゲームアプリ「ブラック★ロックシューター」が11月24日に配信されることが決定したと発表しており、好材料視された。同ゲームは、22世紀半ば…、ネットワーク上に突如出現した「情報生命体」<イノセント・クラウド>によって人類が滅亡危機に見舞われた世界を舞台にしたリアルタイムオペレーションバトルゲーム。原作となる「ブラック★ロックシューター」はフィギュアやゲーム、テレビアニメなどさまざまなメディアで展開されているが、同ゲームはテレビアニメで描かれた世界とは異なる「もう一つの世界」を舞台にしたオリジナルストーリーで展開される。なお、配信開始に先立ち24日に事前登録を開始した。
■ガーラ <4777> 612円 +31 円 (+5.3%) 本日終値
ガーラ<4777>が急反発。同社は24日、子会社のGala Lab(韓国)がパブリッシャーとなっているNFTゲーム/ブロックチェーンゲーム「Rappelz Universe(ラペルズユニバース)」の東南アジアでの事前登録を開始したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。このゲームは、ラペルズユニバースのゲーム内通貨であるルピー「gRupee」を購入してプレーを楽しむことができ、ユーザーはゲーム内のダンジョンなどでモンスターを倒したりイベントに参加することにより、「gRupee」またはゲーム内トークンである「GPOT」を獲得することができるという。
■第一商品 <8746> 140円 +7 円 (+5.3%) 本日終値
第一商品<8746>が大幅反発。24日の取引終了後、旧経営陣に対する損害賠償請求訴訟の一部和解に伴い、23年3月期第3四半期に受取和解金1500万円を特別利益として計上すると発表したことが好感された。
●ストップ高銘柄
メディア総研 <9242> 1,572円 +300 円 (+23.6%) ストップ高 本日終値
グロームHD <8938> 1,014円 +150 円 (+17.4%) ストップ高 本日終値
アースインフィニティ <7692> 4,800円 +700 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
バンクオブイ <4393> 7,140円 +1,000 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース