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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は30.00割れ、抵抗線突破を想定した押し目狙いのロングが入りやすいか


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27020 +20 (+0.07%)
TOPIX先物 1894.5 +1.5 (+0.07%)
シカゴ日経平均先物 27020 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。10月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は-8.7と前月の-9.9から小幅に改善した。9月の中古住宅販売件数は前月比1.5%減の471万戸と予想とほぼ一致し、新規失業保険申請件数は21万4000件に減少したことが材料視され、朝方は買い優勢となった。また、IBM<IBM>やAT&T<T>が決算評価により買われるなか、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面も見られた。ただし、長期金利が4.2%台と2008年以来の水準に上昇し、金融引き締めが長期化するとの見方のほか、ドルが対円で32年ぶりに1ドル=150円台に乗せ、ドル高への警戒感が重荷となり、ほどなく下落に転じた。S&P500業種別指数は電気通信サービス、半導体・同製造装置、エネルギーが上昇する一方で、自動車・同部品、運輸、保険が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比20円高の2万7020円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万6980円で始まり、開始直後につけた2万6940円を安値にリバウンド基調を強めると、米国市場の取引開始後には一時2万7290円まで買われる場面が見られた。ただし、終盤にかけて米国市場に連動する形で軟化すると、再び2万7000円を割り込んだ。売り一巡後は2万6980円~2万7060円辺りでのレンジ推移が継続し、2万7020円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、2万7000円を挟んだこう着感の強い相場展開が見込まれる。ナイトセッションで一時2万7290円まで買われたものの、同水準で推移している75日移動平均線に上値を抑えられる形状を見せているため、同抵抗線を明確に上放れるまでは、活発なロングの動きは期待しづらいだろう。もっとも、下値は25日線が支持線として意識されるほか、10月3日につけた2万5610円を目先的なボトムとした下値切り上げの形状を見せていることから、抵抗線突破を想定した押し目狙いのロングは入りやすいと見られる。

 また、VIX指数は29.98と終値では10月5日以来の30.00を下回ってきた。支持線として意識されていた25日線を下回ってきたこともあり、ややリスク選好に向かわせやすい。米国の主要な株価指数は下落したものの、半導体SOX指数は上昇した。前日の取引終了後に決算を発表したラムリサーチ<LRCX>が7%超の上昇を見せるなど、市場予想を上回る決算を発表した銘柄が買われていることはセンチメント改善につながろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.26倍に低下した。一時14.21倍まで低下し25日線を下回る場面も見られたが、その後は75日線水準まで下落幅を縮めた。リバランス中心ではあるものの、方向性としてはNTロングでのスプレッド狙いの動きが入りやすいと見られる。

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