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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米インフレ指標の発表待ちのなか様子見も、リスク資産圧縮の動きが強まる可能性


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26380 -50 (-0.18%)
TOPIX先物 1869.5 -1.5 (-0.08%)
シカゴ日経平均先物 26350 -80
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。12日に9月の米卸売物価指数(PPI)、13日に米消費者物価指数(CPI)と重要なインフレ指標の発表を控え、様子見姿勢の強い相場展開だった。ニューヨーク連銀が発表した9月の消費者調査で、1年先のインフレ率が5.4%と前回の5.7%から低下したことを受け、買い戻しが強まる場面も見られた。ただし、国際通貨基金(IMF)が最新の世界経済見通しで来年の世界成長率予想を下方修正したほか、イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁が緊急国債購入を計画通り今週で終了することを表明したため、金融市場の混乱を警戒した売りが重荷となった。

 S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、不動産、耐久消費財・アパレルが上昇した半面、銀行、自動車・同部品、半導体・同製造装置は下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は日中大阪比80円安の2万6350円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万6450円で始まり、米国市場の取引開始直前には2万6530円まで買われた。ただし、米国市場の開始後は軟化し下落に転じると、一時2万6280円まで売られる場面もあった。売り一巡後は買い戻しが強まり2万6620円まで買われたものの、終盤にかけて再び売りに押され、2万6380円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。インフレ指標の発表を控えた米国市場の動きに振られやすく、東京市場でも結果を見極めたいとして様子見姿勢が強まりやすいだろう。積極的な売買が手控えられるなか、リスク資産を圧縮する動きが優勢になりやすく、ヘッジ対応のトレードも入りそうである。

 VIX指数は33.63に上昇し、チャート形状では切り上がる25日移動平均線を支持線としたリバウンドにより、9月28日につけた34.88に接近してきた。これを捉えてくるようだと6月半ばにつけた35.05のほか、5月高値36.64が意識されてくるため、リスク回避姿勢が強まろう。日経225先物は売り一巡後にリバウンドを見せる局面では、短期的ながら戻り待ち狙いのショートに向かわせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。ファーストリテイリング <9983> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、TDK <6762> [東証P]などの弱さが目立っていた。本日もリスク資産圧縮のなか、指数インパクトの大きい値がさ株の弱い値動きにより、相対的にTOPIX型優位の値動きになろう。

 なお、日経225先物はテクニカル面では25日、75日線に上値を抑えられる形での調整により、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下落している。週足では-1σを下回り、-2σが位置する2万6040円辺りが意識されてきており、戻りの鈍さが見られるようだと、再び節目の2万6000円割れが警戒されやすい。2万6000円を下回ってくると、6月20日につけた2万5240円が射程に入ってくる。

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