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【通貨】ユーロ週間見通し:伸び悩み、米大幅利上げ予想がユーロ買い縮小につながる

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米利上げ継続予想でユーロ売り強まる

今週のユーロ・ドルは弱含み。一時0.9744ドルまで売られた。米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測が一時後退したことから、ユーロ買いが強まる場面があったが、FRB当局者から利上げ継続を支持する発言が相次ぎ、大幅利上げ観測が再浮上したことから、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。西側諸国とロシアの対立が深まっていることもユーロ売りにつながった。取引レンジ:0.9726ドル-0.9999ドル。

■もみ合いか、米インフレ指標を材料視

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)当局者は域内のインフレ抑制を最優先する方針だが、域内の経済見通しは不透明であり、リスク選好的なユーロ買いがただちに広がる状況ではないとみられる。ただ、9月米消費者物価指数(CPI)が予想を下回れば、米連邦準備制度理事会(FRB)はタカ派姿勢を緩めるとの思惑からユーロ売り・米ドルドル買いは弱まる可能性もある。

予想レンジ:0.9600ドル-0.9900ドル

■伸び悩み、米大幅利上げ予想がユーロ買い縮小につながる

今週のユーロ・円は伸び悩み。米国金利の先高観はやや後退したことから、リスク選好的なユーロ買い・円売りが強まり、一時144円台に上昇した。しかしながら、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者から追加利上げに前向きな発言が相次ぎ、大幅利上げ観測が再燃したことから、リスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。米国株式が週後半に下落したことも意識されたようだ。取引レンジ:141円20銭-144円09銭。

■もみ合いか、底堅いドル・円が下支え要因に

来週のユーロ・円はもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)当局者は域内のインフレ抑制に向け引き締め加速が期待されるものの、8月鉱工業生産などの経済指標が市場予想を下回った場合、ユーロ売りに振れやすい。エネルギー供給不安も、引き続きユーロ売りを支援しよう。ただし、米ドル・円相場は円安方向に振れており、この影響でユーロ・円は底堅い動きを保つ可能性は残されている。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:8月鉱工業生産(7月:前月比-2.3%)

予想レンジ:140円50銭-143円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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