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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり急反落、FRBタカ派発言を警戒し2万8000円割れ (8月29日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28161.06
高値  28179.09(09:03)
安値  27788.12(10:15)
大引け 27878.96(前日比 -762.42 、 -2.66% )

売買高  10億7366万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆5949億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は762円安と3日ぶり急反落、全面安商状に
 2.ジャクソンホールでのパウエルFBR議長のタカ派発言を警戒
 3.26日のNYダウは1000ドル超安で東京市場に売り波及
 4.東エレクやレーザーテク、スクリンなど半導体関連株が安い
 5.INPEXやレノバ、日本製鉄、三菱自などは堅調で上昇

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは前日比1008ドル安と3日ぶりに急反落した。FRB議長の講演内容を受け、金融引き締めの長期化観測が強まり幅広い銘柄で売りが優勢となった。

 週明けの東京市場では、日経平均株価は3日ぶりに急反落。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派発言でNYダウが急落したことが嫌気され、日経平均は全面安となり2万8000円台を割り込んだ。

 前週末26日の米株式市場では、NYダウが急落。パウエルFRB議長はジャクソンホール会議で、インフレ抑制策を「やり遂げるまで続ける」と発言しタカ派姿勢を鮮明とした。これを嫌気して、NYダウやナスダック指数は急落した。この流れのなか週明けの東京市場もハイテク株などを中心に大幅安の展開。日経平均は10日以来、約3週間ぶりとなる2万8000円割れとなった。

 個別銘柄では、東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>などの半導体関連株が売られ、日本郵船<9101>や商船三井<9104>といった海運株も値を下げた。ソニーグループ<6758>や任天堂<7974>が軟調で、リクルートホールディングス<6098>やキーエンス<6861>が下落した。エムスリー<2413>やオリエンタルランド<4661>も軟調。東京電力ホールディングス<9501>や電通グループ<4324>が売られた。
 半面、INPEX<1605>やレノバ<9519>が高く、日本製鉄<5401>や武田薬品工業<4502>、ホンダ<7267>が値を上げた。三菱自動車工業<7211>やいすゞ自動車<7202>、SUBARU<7270>といった自動車株の一角も堅調だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はホンダ <7267>、いすゞ <7202>、SUBARU <7270>、三井化学 <4183>、出光興産 <5019>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約3円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、SBG <9984>、ダイキン <6367>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約283円。

 東証33業種のうち上昇は鉱業、石油石炭製品の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)鉄鋼、(2)食料品、(3)空運業、(4)電気・ガス業、(5)銀行業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)精密機器、(2)機械、(3)サービス業、(4)電気機器、(5)金属製品。

■個別材料株

△日鉄鉱 <1515> [東証P]
 9月末を基準日として1→2へ株式分割。
△アミタHD <2195> [東証G]
 1→3への株式分割と配当予想の実質増額修正を好感。
△チェンジ <3962> [東証P]
 SBI <8473> [東証P]が議決権所有割合7.05%を市場外で取得。
△WACUL <4173> [東証G]
 デジタルを活用した「LTV最大化支援パッケージ」の提供開始。
△フィナHD <4419> [東証G]
 「金融教育を国家戦略に、金融庁提言」との報道。
△アサカ理研 <5724> [東証S]
 「都市鉱山からのレアメタル回収を30年度までに倍増」との報道。
△Bマインド <7343> [東証G]
 「金融教育を国家戦略として推進」との報道。
△グラファイト <7847> [東証S]
 米国市場が想定上回り23年2月期業績予想を上方修正。
△日産東HD <8291> [東証P]
 EV需要拡大による追い風に期待。
△ウィルソンW <9610> [東証S]
 金融教育を国家戦略として推進で思惑。

▼カーバイド <4064> [東証P]
 株式売り出し発表で需給悪化を警戒。
▼レーザーテク <6920> [東証P]、東エレク <8035> [東証P]
 米SOX指数の下落で売り波及。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)クロスキャト <2307>、(2)日産東HD <8291>、(3)FIG <4392>、(4)ファイズHD <9325>、(5)新田ゼラチン <4977>、(6)チェンジ <3962>、(7)帝国電 <6333>、(8)ベース <4481>、(9)日鉄鉱 <1515>、(10)三光合成 <7888>。
 値下がり率上位10傑は(1)プロネクサス <7893>、(2)ファーマF <2929>、(3)カーバイド <4064>、(4)ニチモウ <8091>、(5)メルカリ <4385>、(6)サーバワクス <4434>、(7)タムラ <6768>、(8)マネフォ <3994>、(9)ネットプロ <7383>、(10)広済堂HD <7868>。

【大引け】

 日経平均は前日比762.42円(2.66%)安の2万7878.96円。TOPIXは前日比35.49(1.79%)安の1944.10。出来高は概算で10億7366万株。東証プライムの値上がり銘柄数は174、値下がり銘柄数は1635となった。東証マザーズ指数は727.22円(16.50円安)。

[2022年8月29日]


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