【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):JAL、バイセル、JT
JAL <日足> 「株探」多機能チャートより
日本航空<9201>は続伸で年初来高値を更新。同社とKDDI<9433>はきょう、ドローンの社会インフラ化に向け、1人の操縦者が複数のドローンを運航する「1対多運航」を実現する技術開発に共同で取り組むと発表しており、これを好感した買いが入った。今年12月には「有人地帯における補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)」が解禁となる予定で、ドローンは物流や警備、点検、災害対応などの場面での利活用が期待されており、同取り組みでは、KDDIとKDDIスマートドローンが共同開発するドローンの運航管理システムに、JALの航空運送事業のオペレーション・技術・知見を組み合わせることで、ドローンの「1対多運航」を可能にする飛行制御システムの開発を進めるとしている。
■バイセル <7685> 6,170円 +30 円 (+0.5%) 本日終値
BuySell Technologies<7685>が続伸し最高値を更新した。岩井コスモ証券は25日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を4550円から7000円に引き上げた。同社は、着物や切手のほか、古銭、骨とう品、お酒などの出張訪問買い取り及び販売が主力。堅調な買い取りや一般消費者向け販売の増加で業績は拡大。12日に22年12月期の連結営業利益は31億円から33億5000万円(前期比44.7%増)に増額修正したが、同証券では34億円への一段の上乗せを予想している。6月に100店舗以上のリユースショップを展開するフォーナイン社の子会社化を発表しており、業容拡大に加え既存事業とのシナジー効果も期待されている。
■JT <2914> 2,364円 +1 円 (+0.0%) 本日終値
JT<2914>がしっかり。同社は25日、10月1日からの加熱式たばこに係る課税方式の見直しに伴い、加熱式たばこ41銘柄の値上げを財務省に申請したと発表しており、これが好材料視された。一部銘柄を除き、1箱あたり20円から30円値上げするとしており、代表的な「メビウス・プルーム・テック専用」は現行の570円から600円に引き上げられる。
■ジャフコ グループ <8595> 1,991円 -195 円 (-8.9%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
ジャフコ グループ<8595>が急落。25日に提出された「変更報告書」で旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどの共同保有分を含めた保有株式比率が11.87%から10.75%に低下したことが明らかになった。この日は、これを嫌気する売りが膨らんだ。
■CCT <4371> 7,710円 -270 円 (-3.4%) 本日終値
コアコンセプト・テクノロジー<4371>は反落。25日の取引終了後、東京医科歯科大学及びエミウム社と、デジタルデンチャー領域(入れ歯製作デジタル化)の技術開発に関する共同研究を開始すると発表。朝方はこれを受けて続伸してスタートしたものの、買いが続かなかった。今回の共同研究では、無歯顎補綴領域における全部床義歯のデジタル化やデジタルデンチャー(入れ歯製作デジタル化)の研究を行う東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯理工保健学専攻口腔デジタルプロセス学分野の金澤学教授と、デジタル歯科医療・歯科技工サービス・プラットフォームを提供するエミウムと、デジタルデンチャーをはじめとする補綴領域の要素技術を開発するのが狙い。CCTはデジタルトランスフォーメーション(DX)支援のスコープを歯科医療に広げることで、デジタル歯科技工の新たな可能性や生産性向上を模索するとしている。なお、同件が22年12月期業績に与える影響は軽微としている。
■DyDo <2590> 4,840円 -105 円 (-2.1%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>が反落。25日の取引終了後に発表した8月度(7月21日~8月20日)の国内飲料事業の販売状況で、販売本数が前年同月比1.6%減と2カ月ぶりに前年割れとなったことが嫌気された。流通チャネルはコーヒー飲料、その他飲料ともに2ケタ増となったが、自販機チャネルがコーヒー飲料、その他飲料ともに減少したことが響いた。
■アルテック <9972> 335円 +46 円 (+15.9%) 本日終値
アルテック<9972>が急反騰し年初来高値を更新。25日の取引終了後、22年11月期の期末一括配当予想を3円から9円(前期3円)へ増額修正したことに加えて、9月15日付で420万1596株(発行済み株数の21.71%)の自社株を消却すると発表したことが好感された。なお、消却後の発行済み株数は1515万3000株となる予定だ。
■テリロジー <3356> 383円 +52 円 (+15.7%) 本日終値
テリロジー<3356>が急騰。同社はセキュリティー関連などを中心に情報関連機器の輸入販売を主力業務としているが、25日取引終了後、電子機器商社の兼松エレクトロニクス<8096>と資本・業務提携することを発表しており、これが株価を強く刺激する形となった。兼松エレクを割当先とする85万5700株の第三者割当増資(発行価格は383円)を行い、業務面ではセキュリティー事業を中心にした取引拡大や次世代事業開発などで連携する。これに伴う業容拡大への期待が投資資金を呼び込んだ。
■イワキ <6237> 1,220円 +131 円 (+12.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
イワキ<6237>が3連騰し年初来高値を更新。25日の取引終了後、持ち分法適用関連会社である香港IPH社及び中国IPS社に関して、株式及び持ち分を取得し連結子会社化すると発表しており、これが好材料視された。今回の2社の連結子会社化は、社会インフラの質の向上や環境改善に対するニーズが強まりつつある中国市場において、一層の事業拡大を図ることが狙い。取得総額は25億1400万円。なお、23年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■助川電気工業 <7711> 1,410円 +106 円 (+8.1%) 本日終値
助川電気工業<7711>は連日の大幅高。2018年1月につけた1387円を上回り、1995年以来約27年ぶりの高値圏に浮上している。直近、政府が原発の追加再稼働や次世代原発の建設を検討する方針を打ち出しており、これを受けて株式市場では原発関連に位置づけられる銘柄群が物色人気化している。同社は温度測定・加熱製品メーカーで、原子力関連機器や次世代原発の一つである核融合炉向けの関連製品を手掛けており、関連有力株として投資家の視線を集めている。
株探ニュース