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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 テクニカル的にはいったんリバウンド狙いも、エヌビディアの時間外の下落が重荷


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28440 +120 (+0.42%)
TOPIX先物 1973.0 +6.5 (+0.33%)
シカゴ日経平均先物 28460 +140
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で26日に予定されている米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長による講演を控え、積極的な売買は手控えられたものの、直近の調整に対する押し目買いの動きが見られた。また、7月の米耐久財受注でコア資本財の受注が予想を上回る伸びとなったほか、7月の中古住宅販売仮契約指数が予想ほど低下しなかったことが材料視され、押し目買いに向かわせた。S&P500業種別指数はエネルギー、消費者サービス、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、ソフトウエア・サービスの2セクターのみが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比140円高の2万8460円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万8290円で始まり、開始直後につけた2万8240円を安値に底堅い値動きを見せた。米国市場の取引開始後に上昇に転じると、リバウンド基調が強まり、取引中盤には2万8500円まで買われる場面も見られた。終盤にかけては戻り売りにより上値を抑えられたが、2万8440円とプラス圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まることになろう。ただし、NYダウは直近の下落で支持線として意識される25日移動平均線まで調整したこともあり、テクニカル面では値ごろ感からの買いが入りやすいタイミングである。また、日経225先物もナイトセッションで25日線まで下げての反発であり、ショートカバーのほか押し目狙いのロングが入りやすいタイミングであろう。

 そのため、底入れというよりはテクニカルの要因のためリバウンド機運は高まらないと見られる。買い一巡後はこう着感が強まりやすく、狭いレンジでの推移を継続しそうだ。また、取引終了後に決算を発表したエヌビディア<NVDA>は、5-7月期は下方修正に沿った内容だったが、8-10月期の見通しが市場コンセンサスを下回ったことにより時間外で5%近く下落する場面もあった。指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などへの影響を見極めたいところだ。もっとも、通常取引でアク抜の動きを見せてくる可能性もあるため、仕掛け的なショートは限られよう。

 そのほか、VIX指数は22.82と前日の24.11から低下を見せた。チャート上では75日線に上値を抑えられる一方で、25日線が支持線として意識されている。5日、25日線とのゴールデンクロス示現によって、強弱感が対立しやすいところだ。同指数の低下によってショートカバーに向かわせる可能性はあるものの、押し目狙いのロングは限られそうである。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.40倍に低下した。一時14.36倍まで低下して支持線として意識される25日線を下回る場面も見られた。こちらもテクニカル面では、いったんリバウンドの動きが想定されることから、スプレッド狙いの動きとしては、ややNTロングが優勢になりそうだ。

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