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【市況】28000円は超えられず、ただし押し目買い意欲は強く高値引けに【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

1日の日経平均は反発。191.71円高の27993.35円(出来高概算12億2000万株)で取引を終えた。前週末の米国市場でハイテク関連株中心に買われたことから、半導体関連や電子部品関連などの値がさ株中心に買われた。また今後発表が予定されるトヨタ<7203>など決算に対する期待感も投資マインドの好転に寄与したとみられる。ただし、円相場が1ドル=132円台へと円高に振れて推移しているなか、為替メリットが縮小することへの警戒感や、新型コロナウイルスの感染再拡大による上値追いは慎重にさせた。もっとも、押し目買い意欲は強く、心理的な節目である28000円突破とはならなかったものの高値引けとなった。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1400を超え、全体の約8割を占めた。セクターでは、海運、輸送用機器、卸売、ゴム製品、空運など27業種が上昇する一方で、電気ガス、医薬品、金属製品など6業種が下落。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、信越化<4063>、ダイキン<6367>、トヨタが堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>、ソニーG<6758>、第一三共<4568>が軟調だった。

前週末の米国市場は、アップルやアマゾン・ドット・コムの好決算を背景にテック銘柄中心に幅広く買われ、主要株価指数は上昇。これを受けて、東京市場も朝方は買いが先行した。ただ、アリババが米国市場上場廃止の恐れがあると伝わったことで、ソフトバンクGが指数の重荷となった。とはいえ日経平均は取引開始直後につけた27751.59円を安値に底堅さが見られており、断続的にプログラム買いも入っていたようである。

国内では主要企業の決算発表が本格化し、今週はピークを迎える。これまで発表された銘柄では想定されていた通り、中国ロックダウンの影響や原材料高などが顕在化するものが多い一方で、円安の影響から市場予想を上回る好調なものもあり、強弱まちまちだ。4日の取引時間中にトヨタが決算発表を予定しているが、依然として減産が続いており、通年での生産台数計画に変更があるのかなどが注目されそうだ。また週明けの米国では、7月ISM製造業景況指数が発表される。市場予想を下回ったとしても、引き続き買い意欲が持続するかが注目される。

《FA》

 提供:フィスコ

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