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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):リクルート、三菱UFJ、トヨタ

リクルート <日足> 「株探」多機能チャートより
■FRONTEO <2158>  1,127円  +150 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値
 FRONTEO<2158>が大幅高で5日続伸。8日付の日本経済新聞電子版が「データ解析のFRONTEO(フロンテオ)は、医師による認知症の診断を補助する人工知能(AI)事業などでNTT東日本と提携する」と報じており、これが材料視されたようだ。記事によると、患者の会話データをもとに重症度を判定するAIの展開に向けてセキュリティー対策や運用保守で協力するという。24年3月期中の実用化を目指すとされている。

■マニー <7730>  1,600円  +164 円 (+11.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 マニー<7730>が3連騰。前週末8日の取引終了後、22年8月期の連結業績予想について、売上高を188億100万円から201億5000万円(前期比17.2%増)へ、営業利益を58億9200万円から61億5000万円(同15.0%増)へ、純利益を39億8500万円から48億5000万円(同13.0%増)へ上方修正したことが好感された。中国におけるロックダウンの影響があったものの、欧州、アジア地域などの需要が回復に向かっていることが要因。また、直近の為替動向及び為替差益の増加を勘案したことも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(21年9月~22年5月)決算は、売上高148億3000万円(前年同期比14.6%増)、営業利益45億4300万円(同6.4%増)、純利益37億9000万円(同8.9%増)だった。

■大阪チタ <5726>  3,050円  +200 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が続伸。前週末に一時400円以上の上昇で3000円大台を回復する場面があったが、その後は上ヒゲをつける形で伸び悩んでいた。きょうは25日移動平均線を足場に改めて買い直される展開となっている。同社株はチタン市況の上昇を背景に5月下旬から上値追いを加速させたが、最近はコモディティ市場の下落を横目にJPモルガン証券やバークレイズ証券経由の空売りが目立っていた。しかし、足もと世界株市場のリバウンド局面入りで踏み上げの動きを誘発、直近では前週にJPモルガン経由の買い戻しが顕著となり、株価に浮揚力を与える形となっていた。

■NOK <7240>  1,162円  +76 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 NOK<7240>が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は8日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。目標株価は1500円で据え置いた。同社の連結営業利益予想を23年3月期は減額したが、24年3月期は上方修正した。電動化が一転、成長機会となる可能性も指摘している。23年3月期の営業利益は従来予想の355億円を350億円(会社予想295億円)に見直した。材料費上昇の影響などを考慮している。24年3月期の同利益は410億円を415億円に修正した。円安や車両挽回生産などを見込んでいる。自動車の電動化では、主力のオイルシールやOリングの台数あたり搭載数減が危惧されたが、モーターやインターバー、減速機、バッテリー廻りへのシール製品の採用が増加する見通し。バッテリー用フレキシブル基板(FPC)が加わると搭載金額ベースでは、ガソリン車を上回るケースが生じているようだ、という。

■キャンドゥ <2698>  2,218円  +78 円 (+3.6%)  本日終値
 キャンドゥ<2698>は反発。午後2時ごろに発表した6月度の月次売上高速報で、既存直営店売上高が前年同月比0.8%増となり、小幅ながら8カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。なお、全社売上高は同2.5%増だった。

■リクルート <6098>  4,330円  +88 円 (+2.1%)  本日終値
 リクルートホールディングス<6098>が3連騰、一時188円高の4430円まで上値を伸ばし戻り足を鮮明としている。総合人材サービス企業の国内トップで、海外展開にも積極的。特に米国市場での需要開拓が収益に貢献している。原動力となっているのは、求人検索サービス「Indeed」で、米景気との収益連動性が高い。ここリセッション懸念が取り沙汰されている米国経済だが、前週末に発表された6月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比37万2000人増と事前コンセンサスを上回ったことから、過度な景気後退懸念が沈静化した。これが同社の「Indeed」に対する先行き不透明感の緩和にもつながり、買い戻しを誘発している。

■三菱UFJ <8306>  739.5円  +14.9 円 (+2.1%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが揃って上昇しているほか、第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株にも買いが先行している。米国では、過度なリセッション懸念が後退し、ここにきて再び長期金利が上昇傾向を示している。前週末終値ベースで米10年債利回りは3.08%台まで上昇した。国内では日銀が超緩和策の継続を維持しているが、米国事業を展開する大手金融機関にとっては米長期金利上昇は運用環境改善に向けた期待につながる。また、メガバンク、大手生保いずれも配当利回りが高く、インカムゲイン狙いの買いも根強く流入している。

■トヨタ自動車 <7203>  2,152円  +41 円 (+1.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が堅調。外国為替市場では足もと1ドル=136円台をキープする動きで円安基調が維持されていることで、自動車株にとっては追い風環境にある。米国債券市場では10年債が再び売り直され、前週末終値時点で3.08%台まで上昇したが、国内では日銀が大規模金融緩和策を続ける構えに変化はなく、日米金利差拡大を背景としたドル買い・円売りの流れが継続している。トヨタは1円のドル高・円安が営業利益を400億円以上押し上げると試算されており、23年3月期想定為替レートを1ドル=115円とかなり厳しく設定していることで、大幅な為替メリットが見込まれる状況にある。

■吉野家ホールディングス <9861>  2,444円  +46 円 (+1.9%)  本日終値
 吉野家ホールディングス<9861>は続伸。午前10時ごろ、外食チェーンで初めて特定保健用食品(トクホ)の許可を獲得した冷凍牛丼の具「トク牛サラシアプレミアム」をきょうから同社公式通販ショップなどで販売を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「トク牛サラシアプレミアム」は、冷凍牛丼の具のたれにサラシアエキスのサラシノールを0.5ミリグラム配合し、食後、食事から摂取した糖の吸収を減らし、食後の血糖値上昇が緩やかとなる有効性、安全性が国によって認められたトクホ仕様商品。同商品の販売特別記念として、きょうから10日間限定で、吉野家赤坂三丁目店などで店頭販売を行うという。

■アース製薬 <4985>  5,500円  +100 円 (+1.9%)  本日終値
 アース製薬<4985>は続伸。前週末8日の取引終了後、保有する大幸薬品<4574>の持ち分5.50%にあたる239万8800株を全て売却すると発表しており、これが好材料視された。改訂版コーポレートガバナンス・コードの求めに応じ、政策保有株について継続的に見直しを行い、今回の売却が企業価値の向上に資するものと判断したという。また、大幸薬品と締結している業務提携契約は継続する。なお、同件によるアース製薬の22年12月期業績に与える影響はないとしている。

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