【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アディッシュ、リファバスG、アルテック
アディッシュ <日足> 「株探」多機能チャートより
平和堂<8276>が反落。6月30日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)連結決算が、売上高987億4700万円、営業利益18億8500万円、純利益12億300万円となり、会計基準の変更に伴い前年同期との比較はないものの、実質36%程度の営業減益となったことが嫌気された。巣ごもり需要の恩恵を受けていた商品は需要が減少した一方、まん延防止等重点措置の行動制限が解除されたことが貢献した。ただ、商品仕入価格や光熱費の高騰などが利益を圧迫した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高4090億円、営業利益141億円、純利益93億円の従来見通しを据え置いている。
■レーザーテック <6920> 15,525円 -625 円 (-3.9%) 本日終値
レーザーテック<6920>は売り優勢。全上場企業の中で連日にわたり売買代金首位をキープするなど、引き続き投資家の注目度が高い。株価は米半導体株安の影響もあって上値が重いが、今年の大発会につけた上場来高値3万6090円から時価はほぼ2万円強の下落をみせており、値ごろ感から買い向かう動きも観測される。前日の米国株市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4日続落しており向かい風が強いものの、同社株は前週末時点で信用買い残が減少に転じており、需給面の改善が株価にはポジティブ要因となる。
■ケーヨー <8168> 880円 -27 円 (-3.0%) 本日終値
ケーヨー<8168>が続落。6月30日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)単独決算が、売上高261億1000万円(前年同期比8.0%減)、営業利益17億4500万円(同15.0%減)、純利益17億9100万円(同26.3%減)となり、2ケタ営業減益となったことが嫌気された。品揃え枠の拡大を進めてきた効果で農業用肥料・薬品など農業用品が好調だったほか、観葉植物などの室内園芸やアルミフレーム・部材などの室内DIY用品の需要が継続した。ただ、4月以降の天候不良や激しい気温の寒暖差の影響により花苗や野菜苗などの屋外園芸用品や自転車などが低調だったほか、5月の気温上昇が遅れた影響で夏物商品が不振となり減収、営業減益を余儀なくされた。なお、純利益は繰延税金資産の回収可能性について会社区分の見直しを行った結果増益に転じた。23年2月期通期業績予想は、売上高1000億円(前期比2.0%減)、営業利益60億円(同16.8%増)、純利益39億円(同3.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■王将フードサービス <9936> 6,970円 -20 円 (-0.3%) 本日終値
王将フードサービス<9936>は小幅反落。午後2時ごろに発表した6月の月次売上高(速報版)で、既存店売上高が前年同月比7.1%増と9カ月連続で前年実績を上回ったが、全般安とあって株価の反応は限定的のようだ。5月14日に価格改定したが、6月も引き続き客足は伸び、客単価は同3.2%増、客数は同3.7%増とともに上昇したことが寄与した。
■DyDo <2590> 5,020円 -10 円 (-0.2%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>はしっかり。午後1時ごろ、子会社のダイドードリンコが10月1日納品分からペットボトル、ボトル缶、缶商品(一部商品を除く)を9~25%値上げすると発表。高騰傾向にあったコーヒー豆をはじめとする原材料価格に加えて、直近の原油価格の高騰や急速な円安の進行に伴い、製造や配送などあらゆるコストが著しく上昇しており、企業努力だけでは吸収できない状況であることからやむを得ず一部商品の値上げを実施するとしている。
■アディッシュ <7093> 1,320円 +300 円 (+29.4%) ストップ高 本日終値
アディッシュ<7093>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は6月30日、TikTok公認MCN(マルチチャンネルネットワーク)であるセレス<3696>子会社のstudio15と事業連携を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。同社はstudio15に、「TikTok動画の監視・モニタリング」や「誹謗中傷、公序良俗に反するコメントの検知」、「TikTokプロモーション施策効果の分析」などの業務を提供し、TikTokプロモーションにおけるリスクマネジメント強化を支援するとしている。
■リファバスG <7375> 1,560円 +300 円 (+23.8%) ストップ高 本日終値
リファインバースグループ<7375>はストップ高。同社は産業廃棄物処理や再生樹脂製造などを手掛けるが、前日取引終了後に豊田通商<8015>に対し、エアバッグリサイクル技術のベトナムにおけるライセンスを供与することに基本合意したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。リファバスGが独自開発したマテリアルリサイクル技術を、ベトナムにおいて豊田通商の子会社にライセンス供与し、23年4月の生産開始を目指し準備を進めていく方針で、業容拡大に対する期待が投資資金の食指を動かした。
■アルテック <9972> 280円 +34 円 (+13.8%) 本日終値
アルテック<9972>が続急騰。6月30日の取引終了後、上限を87万株(発行済み株数の6.03%)、または2億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は7月1日から8月31日までで、株主還元の強化と資本効率の向上を図ることが目的としている。同時に第2四半期累計(21年12月~22年5月)連結決算を発表しており、会計基準の変更に伴い前年同期との比較はないものの、売上高79億3200万円、営業利益4億1800万円、純利益2億9300万円となった。前年同期は新型コロナウイルス感染症の流行に伴う活動制限の影響により一部の取扱商品に検収遅延が発生していたが、今期はミネラルウォーター製造ラインやガラス強化炉装置などの検収が完了し、主力の商社事業の収益を押し上げた。なお、22年11月期通期業績予想は、売上高160億円、営業利益5億円、純利益4億円の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース