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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FRB議長証言を「無難」に通過、5日線を支持に2万6000円~2万6500円のレンジ想定


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26180 +80 (+0.30%)
TOPIX先物 1854.0 +4.0 (+0.21%)
シカゴ日経平均先物 26195 +95
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を控え、積極的な利上げに伴う景気後退懸念により売り優勢で始まった。上院銀行委員会で行われた議会証言では、「継続的な利上げは適切」と従来の方針を繰り返したほか、経済のソフトランディングについて「非常に困難」と述べた。警戒したほどタカ派発言ではなかったと受け止められ、主要な株価指数は一時プラスに転じる場面も見られた。ただし、利上げによる景気後退への懸念は根強く、終盤にかけて下落に転じた。S&P500業種別指数は、家庭用品・パーソナル用品、不動産、医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で、エネルギー、素材、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比95円高の2万6195円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円安の2万6000円で始まり、直後につけた2万5940円を安値にリバウンド基調を強めプラスに転じた。米国市場の取引開始後に一時2万6400円まで買われたものの、終盤にかけて利食いが強まり、2万6180円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い先行で始まることになりそうだ。パウエル議長の議会証言については無難に通過したといった見方となり、下院での証言を控えているものの、警戒する動きは限られよう。ナイトセッションで2万6000円を割り込まなかったことで、同水準に位置する5日移動平均線が支持線として機能しそうだ。いったんはアク抜け的な動きも見られる可能性もあり、オプション権利行使価格の2万6000円~2万6500円辺りのレンジ推移を想定しておきたい。

 VIX指数は28.95に低下した。依然として25日、75日線を上回って推移しているものの、30.00を下回るのは5営業日ぶりであり、若干ながらリスク選好には向かわせよう。日経225先物は指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]の底入れが見極めづらく、売り仕掛け的な動きには注意する必要はあるが、2万6000円に接近する局面では、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのロングで対応したい。

 また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。直近のボトム水準であることから、NTショートの巻き戻しも入りやすいだろうが、上値切り下げのチャート形状を継続しているほか、東エレクの明確な底入れを確認するまでは、5月10日の安値13.98倍をターゲットとしたNTショートに向かう可能性は意識しておきたいところだ。

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