【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 5月13日につけた直近安値(2万5480円)との2点底形成が意識される
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 25670 -760 (-2.87%)
TOPIX先物 1816.5 -47.0 (-2.52%)
シカゴ日経平均先物 25600 -830
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が大幅に下落。スイス国立銀行(中央銀行)が予想外の利上げ、イングランド銀行(英中央銀行)は5回連続の利上げを発表。7月に欧州中央銀行(ECB)も利上げを決める見通しのなか、欧米中銀の金融引き締めが世界景気を冷やすとの見方につながった。米国では6月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数がマイナス3.3に低下したほか、5月の住宅着工件数・建設許可件数の落ち込みも嫌気された。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落しており、自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、エネルギーの弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比830円安の2万5600円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比220円安の2万6210円で始まり、その後も下落幅を広げる展開となった。米国市場の取引開始後には2万5550円まで売られ、2万5670円で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。スイス中銀の予想外の利上げを受けて、ナイトセッションの開始直後から急落しており、アルゴリズムが発動した格好での下げとなった。売り一巡後は2万5550円~2万5750円辺りのレンジ推移となったことから、5月13日につけた直近安値(2万5480円)との2点底形成が意識されているようである。ただし、5月安値を割り込んでくると改めてヘッジ対応の売りが強まるほか、ショートを仕掛けてくる動きも警戒されてくるため、押し目狙いのロングは入りづらいところだろう。
前日の米国市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げがインフレ抑制につながるとの期待に加え、イベント通過によるアク抜けで買い戻しが見られたが、底入れにはならなかった。NYダウは節目の3万ドルを割り込んできており、センチメントを一段と冷ましそうだ。ただし、VIX指数は32.95と上昇し一時34.82まで切り上がったものの、13日の上昇局面でつけた35.05には届いておらず、売り一巡後は下げ渋る動きが意識されやすいと見ておきたい。
まずは、日銀の金融政策決定会合を受けた市場反応を見極めたい。日経225先物は2点底形成が意識されているがゆえに、日銀会合をきっかけにリバウンドをみせる可能性もあるだろう。一方で、短期的にはショートを仕掛けてくるタイミングにもなるが、オーバーウイークのポジションは取りづらく、5月安値を割り込む局面では短期的ながらも、その後のショートカバーを狙ったロングも入りやすいとみられる。
株探ニュース