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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FOMC結果待ちながら、いったんはアク抜けを想定、ショートヘッジの修正も


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26420 -240 (-0.90%)
TOPIX先物 1863.0 -15.0 (-0.79%)
シカゴ日経平均先物 26420 -240
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落する一方で、ナスダックは小幅に上昇。5月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.8%上昇、前年同月比では10.8%上昇だった。コンセンサスとほぼ一致したことで、消費者物価指数(CPI)発表時のような波乱の展開とはならなかったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果の発表を控え、積極的な利上げを継続する可能性が警戒され売り優勢の展開だった。6月のFOMCでは0.75%の利上げがコンセンサスとなるなか、利上げ加速を織り込む形で長期金利は上昇し、相場の重荷となった。一方で連日の大幅下落に対する値頃感から押し目買いも入っており、ナスダックは小幅に上昇。S&P500業種別指数は自動車・同部品、運輸、ソフトウエア・サービスが上昇した半面、家庭用品・パーソナル用品、公益事業、ヘルスケア機器・サービスは下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比240円安の2万6420円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比120円安の2万6540円で始まり、直後に2万6660円と日中比変わらずの水準まで戻す場面も見られた。ただし、プラスに転じることはできず、断続的な売りによって下げ幅を広げ、一時2万6250円まで売られた。終盤にかけてはショートカバーも見られ、2万6420円まで下落幅を縮めて取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、米国ではPPIの結果が予想通りだったほか、株式市場はFOMCでの0.75%の利上げを織り込んでいることもあり、これまで見込まれていた0.5%の利上げだった場合、傾け過ぎたポジションの修正が入る可能性がある。そのため、いったんはアク抜けを想定する格好で、ショートヘッジの修正の動きもありそうだ。

 これにより日経225先物は、オプション権利行使価格の2万6250円を支持線とした底堅さが見られそうであり、75日移動平均線が位置する2万6745円水準を試す動きも想定しておきたいところであろう。もっとも、75日線突破は考えづらいため、2万6750円の権利行使価格の一つ下に位置する2万6625円辺りでの推移になりそうであり、レンジとしては2万6250円~2万6625円での値動きを想定しておきたい。

 また、FOMC通過後は市場の関心は日銀の金融政策決定会合に移る。日米金利差を狙った海外勢による資金流入の思惑により、押し目ではロングも入りそうだ。VIX指数は32.69に低下したが依然として30.00を上回って推移している。リスク選好とはならないものの、足元ではCTAによるクレディスイス経由によるショートが観測されていることもあり、FOMC通過後のショートカバーを狙った動きもありそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍と若干低下したものの、14.10倍まで下げた後の切り返しにより、終値では75日線を上回っている。ショートカバー狙いとなれば、日経平均型優位となる可能性があるため、NTロングによるスプレッド狙いの動きも入りそうである。

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