【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Jパワー、吉野家HD、コスモHD
Jパワー <日足> 「株探」多機能チャートより
Jパワー<9513>が急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は6日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に引き上げた。目標株価は1770円から2880円に見直した。同証券では23年3月期の連結経常利益を従来予想の770億円から会社計画と同水準の1000億円(前期比37.3%増)に上方修正した。電気事業セグメント(電力販売価格上昇による粗利益改善)や電力周辺関連事業セグメント(豪州炭鉱権保有会社における石炭販売価格上昇による増益など)の増額修正が寄与する。今期配当も同証券の従来予想比5円増の80円(会社計画80円)を予想している。
■極東開発工業 <7226> 1,504円 +91 円 (+6.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
極東開発工業<7226>は急伸。6日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を200万株(発行済み株数の5.0%)、または25億円としており、取得期間は22年7月1日から23年6月30日まで。経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。
■ジョイフル本田 <3191> 1,651円 +59 円 (+3.7%) 本日終値
ジョイフル本田<3191>は大幅続伸。6日の取引終了後に上限を250万株(発行済み株数の3.76%)、または25億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は6月21日から12月20日までで、資本効率を高め1株当たり利益の増大を図ることが目的という。同時に、株主優待制度の一部を変更すると発表した。現行制度では保有株数に応じて商品券または茨城産米を贈呈していたが、22年6月20日時点の株主からこれにカタログギフトや寄付を加えたうえで選択できるようにする。
■吉野家ホールディングス <9861> 2,526円 +59 円 (+2.4%) 本日終値
吉野家ホールディングス<9861>は3日続伸。同社が6日に発表した5月度売上高で、既存店売上高が前年同月比9.8%増となり、7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同5.2%増、客単価が同4.4%増といずれも増加したことが寄与した。なお、全店売上高は同11.9%増だった。
■コスモHD <5021> 4,010円 +80 円 (+2.0%) 本日終値
コスモエネルギーホールディングス<5021>が4日続伸。子会社のコスモ石油が6日、アブダビ首長国で製造されたブルーアンモニアについて、アブダビ国営石油会社(ADNOC)と売買契約を締結したと発表したことが好感された。今回の売買契約締結によりコスモ石油は、ADNOCとオランダOCI社の合弁会社ファーティグローブ社が既存のアンモニア製造設備において、製造時に排出されるCO2を分離・回収して地層に貯留することでブルーアンモニアとして試験的に出荷する製品を購入。ISOコンテナで日本に輸送し、自社事業所で使用する予定としている。
■岩谷産業 <8088> 5,610円 +100 円 (+1.8%) 本日終値
岩谷産業<8088>が続伸。7日付の日本経済新聞朝刊で「岩谷産業はノルウェーの資源会社、ノルディック・マイニングに出資する」と報じられており、これが材料視されたようだ。記事によると、出資額は1億9170万クローネ(約26億円)。チタンの主原料であるルチル鉱石を調達するとしており、ロシアによるウクライナ侵攻などを受けて安定供給が期待できる北欧の鉱区に調達先を広げる狙いがあるという。
■三菱UFJ <8306> 749.4円 +10.6 円 (+1.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が商いを膨らませ4日ぶりに反発したほか、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>も買い優勢の展開となるなど、メガバンクに投資資金が誘導されている。前日の米国債券市場では長期債が売られ、米10年債利回りが大幅に上昇、5月9日以来約1カ月ぶりに終値ベースで3%台に乗せてきた。これを受け米国事業を展開するメガバンク各社は、運用利ザヤの拡大期待が株価を刺激している。
■ENEOS <5020> 569円 +7.5 円 (+1.3%) 本日終値
ENEOSホールディングス<5020>が8日続伸し新高値。6日、NEC<6701>から電気自動車(EV)の充電設備を用いたEV充電サービスの事業譲渡契約を締結し、EV充電器約4600基の運営を開始したと発表した。ENEOSではEVの普及を見据え、EV充電ネットワークの拡充を推進している。この日は、NECからの事業取得によるEV充電サービスの強化を好感する買いが流入している。
■トヨタ自動車 <7203> 2,190.5円 +27.5 円 (+1.3%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など大手自動車メーカーが揃って買い優勢の展開。米長期金利の上昇を背景に外国為替市場ではドル買い・円売りの動きが一段と活発化し、足もと1ドル=132円台に入る円安が進行、これが輸出株比率の高い自動車セクターに追い風材料となっている。中国・上海市のロックダウンも解除され、これもサプライチェーンリスクに対する懸念後退でポジティブ要因として株価に作用している。テクニカル的にはトヨタ、ホンダいずれも25日移動平均線をサポートラインに上昇転換が見込まれる状況にある。
■薬王堂ホールディングス <7679> 2,010円 +22 円 (+1.1%) 本日終値
薬王堂ホールディングス<7679>は3日ぶりに反発。6日の取引終了後に発表した5月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比2.3%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数は同0.5%増、客単価が同1.8%増とともに増加基調を継続した。
株探ニュース