市場ニュース

戻る
 

【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格である2万7250円~2万7500円辺りでのレンジ推移に


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27460 -40 (-0.14%)
TOPIX先物 1938.0 -3.0 (-0.15%
シカゴ日経平均先物 27430 -70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。セールスフォース<CRM>の予想を上回る決算を受けて買い先行で始まったが、市場予想に反して上昇した5月のISM製造業景況感指数を受けて、インフレ懸念や米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒感が再び高まり、幅広い銘柄の売りを誘う格好となった。ただし、売り一巡後は下げ渋る動きも見られ、底入れ期待や値ごろ感なども意識されていた。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービス、ソフトウエア・サービスが上昇する一方で、食品・生活必需品小売、自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比70円安の2万7430円で終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比60円高の2万7560円で始まり、米国市場の取引開始後に一時2万7620円まで買われる場面があった。その後、米国市場が下げに転じると、これに引きずられる格好で2万7290円まで売られた。終盤にかけて持ち直し2万7560円とプラスに転じたものの、2万7500円水準での上値の重さが意識されるなか、結局は2万7460円と小幅に下落して取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢で始まることになりそうだ。もっとも、米国市場では景気後退や金融引き締め継続など当面のリスクは織り込まれてきたとの見方もあり、続落ながらも押し目買いの動きが見られた。NYダウ、S&P500、ナスダックいずれも25日移動平均線水準での下げ渋りを見せており、この流れからショートを仕掛けてくる向きは限られ、売り一巡後の底堅さを見極める動きに向かいそうだ。

 日経225先物は2万7500円水準では引き続き強弱感が対立する可能性はあるが、ナイトセッションの値動きからは、オプション権利行使価格の2万7375円を中心とした上下の権利行使価格である2万7250円~2万7500円辺りでのレンジ推移になりそうだ。レンジ下限レベルでのロング対応に対して、レンジ上限に接近する局面では、ナイトセッションで2万7620円まで買われていたことからショートは避け、上限突破を想定した買い仕掛け的な動きが入りやすいだろう。

 日経225先物は2万7000円の抵抗線突破後は、切り上がる5日線に沿ったリバウンドを形成している。来週にはメジャーSQを控えているため、昨日辺りから9月限への限月交代に伴うロールオーバーの動きも見られてきた。短期的には仕掛け的な売買は入るものの、ロール中心になるにつれて、各権利行使価格水準でのヘッジ対応の影響を受けやすくなりそうだ。

 VIX指数は25.69に低下した。米国市場は方向感に欠ける動きながら、センチメントは改善傾向に向かっていると見られる。日経225先物は押し目狙いのロングで対応しつつ、目先的には2万7500円突破から4月戻り高値2万7760円を意識したトレンド形成を想定しておきたい。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.16倍に低下し、支持線として意識されている75日線水準まで下げてきた。支持線水準から改めてNTロングの動きを見せてくるかを見極めたいところであろう。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均