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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):INPEX、トヨタ、レーザーテク

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■シグマクシス <6088>  1,039円  +22 円 (+2.2%)  本日終値
 シグマクシス・ホールディングス<6088>が大幅高で4日ぶりに反発。9日の取引終了後、上限を100万株(発行済み株数の2.20%)、または8億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は6月8日から8月31日まで。また、同時に発表した23年3月期連結業績予想で、売上高172億円(前期比9.9%増)、営業利益31億8000万円(同15.2%増)、純利益20億円(同20.2%増)と2ケタ増益を見込み、年間配当予想を実質増配となる15円を予定していることも好材料視された。引き続きデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略策定、新規事業やサービス開発などのコンサルティングが順調に推移する見通し。4月に36人が入社するなど採用活動が順調に進捗していることも寄与する。なお、22年3月期決算は、売上高156億5400万円(前の期比11.6%増)、営業利益27億5900万円(同57.9%増)、純利益16億6400万円(同37.5%増)だった。

■加賀電子 <8154>  3,115円  +40 円 (+1.3%)  本日終値
 加賀電子<8154>がしっかり。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が4750億円から4950億円(前の期比17.2%増)へ、営業利益が175億円から209億円(同82.3%増)へ、純利益が120億円から153億円(同34.2%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。車載、医療機器及び産業機器向けを中心に電子部品の好調な販売が継続したことに加えて、独立系商社としての調達網の強みを生かして多方面から販売物量を確保できたことが奏功した。また、為替レートが想定よりも円安傾向で推移したことも寄与した。あわせて65円を予定していた期末配当を75円に引き上げ、年間配当を120円(前の期80円)にすると発表した。

■アイホン <6718>  1,738円  -264 円 (-13.2%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 アイホン<6718>が後場急落。午後1時40分ごろに発表した23年3月期の連結業績予想で、売上高495億円(前期比4.8%減)、営業利益25億円(同54.9%減)、純利益21億円(同50.3%減)と大幅減益を見込み、年間配当についても前期比11円減の80円を予定していることが嫌気された。世界的な電子部品などの需給逼迫の影響を受け、部品調達コストの増加を見込むほか、一部商品の減産を見込むとしている。なお、22年3月期決算は、売上高519億9100万円(前の期比12.7%増)、営業利益55億3800万円(同52.9%増)、純利益42億2600万円(同40.5%増)だった。

■INPEX <1605>  1,471円  -127 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率9位
 INPEX<1605>、石油資源開発<1662>が大幅安。INPEXは前日に比べ、一時9%超下落した。9日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比6.68ドル安の1バレル=103.09ドルと大幅に下落した。新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖などの影響で中国の原油需要が減速するとの警戒感が強まった。また、米国の金融引き締めで景気が後退することへの懸念も原油安要因となっている。

■アウトソーシング <2427>  1,169円  -80 円 (-6.4%)  本日終値
 9日に決算を発表。「1-3月期(1Q)最終は47%減益で着地」が嫌気された。
 アウトソーシング <2427> [東証P] が5月9日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年12月期第1四半期(1-3月)の連結最終利益は前年同期比47.3%減の16.1億円に落ち込み、1-6月期(上期)計画の52億円に対する進捗率は31.1%にとどまり、5年平均の55.8%も下回った。
  ⇒⇒アウトソーシングの詳しい業績推移表を見る

■住友金属鉱山 <5713>  5,220円  -275 円 (-5.0%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>、三井金属<5706>、東邦亜鉛<5707>など非鉄株が軒並み安に売られた。インフレの源流となっていたコモディティ価格の高騰だが、中国経済の減速が鮮明となるなか、ここにきて銅やニッケルなど非鉄市況の軟化が激しくなっている。また、インフレヘッジの思惑で買われてきた金価格も下落トレンドに転じている。株式市場ではハイテク株売りの資源株買いのロング・ショート戦略の動きも一時観測されたが、足もとでは相対的に強さを発揮していた非鉄セクターへの売り圧力が顕在化している。

■KNTCT <9726>  1,417円  -66 円 (-4.5%)  本日終値
 KNT-CTホールディングス<9726>が続落。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業損益が110億円の赤字から77億円の赤字(前の期270億8200万円の赤字)へ、最終損益が95億円の赤字から58億円の赤字(同284億5600万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くし感から売られたようだ。年度末にかけて新型コロナウイルスのオミクロン株亜種の感染拡大により、旅行関連の売り上げが低迷した一方、PCR検査受付業務などの取り扱いが想定以上に増加し、売上高は概ね従来予想の1400億円(前の期比59.3%増)の計画通りとなった。一方で、各案件の売上原価圧縮に努めたことや、雇用調整助成金などの助成金収入が増加したことで利益は計画を上振れた。

■LITALICO <7366>  2,340円  -87 円 (-3.6%)  本日終値
 LITALICO<7366>は朝高スタートもマイナスに転じ4日続落。9日の取引終了後に発表した23年3月期の連結業績予想で、売上高240億円(前期比21.6%増)、営業利益31億円(同26.8%増)、純利益14億5000万円(同34.5%増)と大幅増益を見込むとしたことから朝高でスタートしたが、その後は材料出尽くし感から売り優勢となった。今期は出店ペースを加速させ、LITALICOワークス15拠点、LITALICOジュニア16拠点の出店を計画する。また、LITALICOワンダーは生徒数の順調な増加に伴い出店を再開する予定という。このほか福祉ソフト社の値上げ効果や、プラスワンソリューションズの買収効果もあり、大幅増益を予想している。なお、22年3月期決算は、株式交換による組織再編に伴い前の期との比較はないものの、売上高197億3700万円、営業利益24億4400万円、純利益10億7800万円だった。

■トヨタ自動車 <7203>  2,178.5円  -66.5 円 (-3.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が続落。きょうは寄り付きウリ気配で始まる展開となり、マドを開けて75日移動平均線近辺まで株価水準を切り下げた。3月上旬から為替の円安を追い風に上値指向を続けていたが、ここにきて利益確定を急ぐ動きがみられる。中国景気の減速懸念は自動車セクターにも広がっている。9日の同社の発表で中国での4月の新車販売台数が11万1100台と前年同月比30%強減少したことが分かり、マーケットでも警戒感が強まっている。同社はあす決算発表を控えており、23年3月期の業績予想を見極めたいとのニーズも強く、目先買い見送り要因となっている。

■レーザーテック <6920>  17,130円  -370 円 (-2.1%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が総じて下値模索の展開を強いられた。前日の米国株市場ではFRBによる金融引き締め強化の思惑を背景にハイテクセクターへの売り圧力が一段と強まったが、そのなか画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が9%超の急落となったほか、半導体製造装置のトップメーカーであるアプライド・マテリアルズ<AMAT>なども下げが顕著で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%強の大幅な下落となった。このリスクオフの流れが東京市場にも波及している。なお、東エレクは今週12日に決算発表を控えており、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせている。

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