【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):SBG、Appier、ワークマン
SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
ソフトバンクグループ<9984>は大幅安で3日続落。前日にフシ目の5000円大台を割り込んだが、きょうは一時5%を超える下げで4700円台まで大きく水準を切り下げた。今後、テクニカル的には3月17日に開けたマドを埋めにいくかどうかが注目され、その場合は4500円近辺への深押しも想定される。米国株市場の下げが鮮明となっており、ナスダック総合株価指数の崩れが特に目立つ。米ハイテク株への積極投資で知られる同社にとって向かい風が強い。ロックダウンの影響による中国景気の減速が浮き彫りとなるなか、投資先の中国テック企業の株価下落も警戒されている。
■東電HD <9501> 519円 -6 円 (-1.1%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>は売り買い交錯もやや売りに押される展開ながら、中部電力<9502>や東北電力<9506>など電力株が総じて強い動きを示した。岸田政権では脱炭素への取り組みで、再生可能エネルギーのほか原子力発電の再稼働にも前向きな姿勢を示しており、電力株はその思惑が買いの背景となっている。全体相場の波乱局面が続いており、「決算発表本格化を控え、ファンダメンタルズからのアプローチで物色対象が絞りにくいタイミングにあることも、思惑で動く電力株に投資資金が流れやすい」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もでている。
■Appier <4180> 776円 -5 円 (-0.6%) 本日終値
Appier Group<4180>は急反発。9日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を174億7700万円から177億9100万円(前期比40.5%増)へ、営業損益を5億1700万円の赤字から2億8800万円の赤字(前期11億1700万円の赤字)へ、最終損益を6億4600万円の赤字から4億1700万円の赤字(同11億7900万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(1~3月)において新規顧客の獲得や既存顧客の利用量増加が予想を上回ったことに加えて、AIアルゴリズムの正確性が増したこと、更に売上総利益率の高いソリューションの売上構成比が増えたことなどが寄与する。なお、同時に発表した第1四半期決算は、売上高41億9700万円(前年同期比52.7%増)、営業利益300万円(前年同期5億3600万円の赤字)、最終損益4600万円の赤字(同5億8100万円の赤字)だった。
■ワークマン <7564> 4,580円 -20 円 (-0.4%) 本日終値
ワークマン<7564>は大幅続落。9日の取引終了後に発表した23年3月期の連結業績予想で、売上高1241億1000万円(前期比6.7%増)、営業利益244億6100万円(同8.7%減)、純利益167億8200万円(同8.3%減)と営業減益を見込むことが嫌気された。今期はロードサイド35店舗、ショッピングセンター5店舗、合計40店舗を新規出店するほか、スクラップ&ビルド11店舗、既存店改装67店舗、閉店2店舗を計画。また、「EC注文・店舗受け取り」限定商品の拡充でネットとリアル店舗の融合を進めることで増収を見込むが、仕入価格の上昇が利益を圧迫する。なお、22年3月期決算は、会計基準の変更に伴い前の期との比較はないものの、売上高1162億6400万円、営業利益268億200万円、純利益183億300万円だった。
■アイフル <8515> 379円 -1 円 (-0.3%) 本日終値
アイフル<8515>が続落。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業利益が241億円から112億円(前の期比36.1%減)へ、純利益が231億円から123億円(同33.3%減)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。営業収益は1318億円の従来予想に対して1320億円(同3.5%増)とほぼ計画通りの着地となったものの、足もとの利息返還請求の動向などを勘案し、209億円の利息返還に係る引当金を追加繰り入れしたことが利益の下振れにつながった。
■バルテス <4442> 1,564円 +264 円 (+20.3%) 本日終値
バルテス<4442>が急反騰。9日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が64億5100万円から67億700万円(前の期比27.5%増)へ、営業利益が4億6400万円から5億7000万円(同65.7%増)へ、純利益が3億500万円から4億1300万円(同67.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。大型案件における上流工程のPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)・QMO(クオリティ・マネジメント・オフィス)としての参画増加や、金融・公共・流通などのエンタープライズ系領域からの受注が引き続き拡大したことが牽引した。また、利益率の高いエンタープライズ系領域における業績が特に好調に推移したことや、下期以降に案件管理体制を大きく見直したことで主要事業の原価低減や販管費低減が進んだことも寄与した。
■日本パレットプール <4690> 1,341円 +201 円 (+17.6%) 本日終値
9日に決算を発表。「今期経常は24%増で2期ぶり最高益更新へ」が好感された。
日本パレットプール <4690> [東証S] が5月9日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の経常利益(非連結)は前の期比12.6%減の6.4億円になったが、23年3月期は前期比23.6%増の8億円に拡大を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
⇒⇒日本パレットプールの詳しい業績推移表を見る
■ピアズ <7066> 1,064円 +150 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
ピアズ<7066>がストップ高。この日の寄り前、メタバース推進協議会に入会したと発表しており、これが好感された。同協議会は、メタバース空間内での生活文化・コミュニティーの形成、ビジネスの普及・促進のためのルールづくり(ガイドライン整備、ルールメイキング戦略、標準化)を目的に設立された団体。同社では今回の協議会への参画を通じて、新事業領域におけるビジネス機会の創出へとつなげたいとしている。
■GMOリサーチ <3695> 2,565円 +305 円 (+13.5%) 本日終値
GMOリサーチ<3695>が全般地合い悪のなか、カイ気配スタートで一気に水準を切り上げた。同社はマーケティング調査による業務支援ビジネスを展開するが、売上高の約7割を占める主力のアウトソーシング部門が好調で全体業績を牽引している。9日取引終了後に発表した22年12月期第1四半期(22年1~3月)決算は営業利益が前年同期比69%増の2億1000万円と大幅増益を達成、対通期進捗率も5割強に達しており、これを好感する買いを呼び込む形となった。株価は2200円台を中心に1カ月近くにわたり中段もみ合いを続けており、きょうは好決算発表を素直に好感し大上放れの様相をみせている。
■クルーバー <7134> 1,449円 +156 円 (+12.1%) 本日終値
9日に決算を発表。「今期経常は16%増で6期連続最高益、前期配当を2.5円増額・今期は7.5円増配へ」が好感された。
クルーバー <7134> [東証S] が5月9日大引け後(15:30)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比50.3%増の6.9億円に拡大し、23年3月期も前期比16.3%増の8.1億円に伸びを見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を45円→47.5円(前の期は1→100の株式分割前で4850円)に増額し、今期も前期比7.5円増の55円に増配する方針とした。
⇒⇒クルーバーの詳しい業績推移表を見る
●ストップ高銘柄
グローバルウェイ <3936> 503円 +80 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
マキュリRI <5025> 1,046円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値
トレードワークス <3997> 1,108円 +150 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース