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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米CPI発表を控えるほか、中国市場への警戒から短期的にはショートに向かいやすい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26720 -100 (-0.37%)
TOPIX先物 1886.5 -3.0 (-0.15%)
シカゴ日経平均先物 26730 -90
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。3月の消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控えるなか、長期金利の上昇が嫌気された。連日で大幅な下落を続けているエヌビディア<NVDA>は、アナリストの投資判断引き下げの動きもあって5%を超える下落となり、半導体株に売りが波及する格好となった。また、中国の上海市で都市封鎖(ロックダウン)が続いており、中国の景気減速を警戒した売りなども重荷となった。S&P500業種別指数は運輸、食品・飲料・タバコのみが上昇する一方で、電気通信サービス、自動車・同部品、エネルギー、半導体・同製造装置の下落が目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比90円安の2万6730円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の2万6890円で始まり、2万6970円まで上げ幅を広げる場面があった。その後は上値の重さが意識されたものの、2万6830円~2万6970円辺りでのプラスをキープしての保ち合いを継続。ただし、取引終盤にかけて軟化して2万6710円まで売られ、2万6720円と下落に転じて取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り先行で始まろう。ナイトセッションでは切り下がる5日移動平均線に上値を抑えられる格好となった半面、25日線水準がサポートとして意識されていた。日中安値を割り込まなかったことで、引き続き25日線を支持線とした底堅さを見せられるかが注目されよう。もっとも、75日線を割り込んできた5日線に上値を抑えられているほか、エヌビディアなど半導体株の下落が指数インパクトの大きい値がさ株の重荷となるため、短期的にはショートに向かいやすいだろう。

 VIX指数は24.37に上昇し、上値抵抗線として意識されている25日、75日線水準を捉えてきた。同線を上回るようだとリスク回避姿勢を強めてくる可能性があるため、リバウンド狙いのロングは入りづらい。また、昨日は上海指数、ハンセン指数の弱い動きなどもセンチメントを冷ます要因となったことから、日中はアジア市場の動向にも注視する必要がある。アジア市場が売り優勢で始まるようであれば、売り仕掛け的な商いにも警戒しておきたい。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.19倍に低下し、終値では75日線が位置する14.20倍を下回った。米ハイテク株が下落した影響でNT倍率は低下を見せてくる可能性はあるものの、25日線は14.13倍辺りに位置しており、同水準に接近する局面ではNTショートの巻き戻しを睨んだNTロングの動きも想定しておきたい。

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