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【市況】11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ413ドル安、金利高やインフレ指標を警戒

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ413ドル安、金利高やインフレ指標を警戒

米国株式市場は下落。ダウ平均は413.04ドル安の34308.08ドル、ナスダックは299.04ポイント安の13411.96で取引を終了した。消費者物価指数(CPI)の発表や金融決算控え、警戒感から寄り付き後、下落。中国で新型コロナ感染拡大による都市封鎖が継続していることなどがさらなる景気やインフレ懸念に繋がり終日軟調推移となった。金利高でハイテクも売られ、引けにかけて、主要株式指数は下げ幅を拡大。セクター別では、運輸、食品・飲料・タバコが小幅上昇した一方、電気通信サービス、自動車・自動車部品が大幅下落した。

クラウドベース商取引プラットフォームのショッピファイ(SHOP)は株式分割計画を発表し、上昇。通信会社のAT&T(T)は傘下ワーナーメディア部門の分社化完了で、買われた。一方、電気自動車メーカー、テスラ(TSLA)は中国の同業NIOがコロナ流行に伴う都市封鎖が影響し生産を一時停止したとの報道を背景に、警戒感から売られた。また、ホームセンター運営のロウズ(LOW)は最高財務責任者(CFO)のデントン氏が辞任を発表し、下落。半導体関連のエヌビディア(NVDA)は中国やロシアの状況が逆風となり生産に影響がでる可能性や需要鈍化を懸念しアナリストが同社の投資判断や目標株価を引き下げ、下落した。

短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は筆頭株主となった電気自動車メーカー、テスラ(TSLA)の最高経営責任者(CEO)マスク氏が役員就任を辞退したと、アグラワルCEOが明らかにした。同社株は一時下落も、プラス圏に回復し引けた。

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■NY為替:米長期債利回りの上昇を意識してドル続伸、ドル・円は一時125円77銭

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は125円77銭まで上昇後、125円35銭まで反落し、125円37銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め加速政策を織り込む金利高に連れてドル買いが加速。日米金利差拡大で円売りも強まった。エバンス・シカゴ連銀総裁が5月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイントの利上げの確率がかなり高いと発言すると、米国債相場は続落。10年債利回りは2019年来の高水準に達したため、ドルの底堅い展開が続いた。

ユーロ・ドルは1.0906ドルから1.0873ドルまで下落し、1.0882ドルで引けた。ユーロ・円は137円13銭まで上昇後、136円39銭まで弱含んだ。欧日金利差拡大観測に伴うユーロ買い・円売りが優勢となった。ポンド・ドルは1.3019ドルから1.3047ドルのレンジ内でもみ合った。ドル・スイスは0.9344フランから0.9304フランまで下落した。


■NY原油:反落で94.29ドル、米長期金利の上昇を警戒

NY原油先物5月限は、反落(NYMEX原油5月限終値:94.29 ↓3.97)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-3.97ドルの94.29ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは92.93ドル-98.52ドル。アジア市場での取引開始後に98.52ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の上昇を警戒して反落し、ニューヨーク市場の序盤にかけて92.93ドルまで売られた。ただ、ロシアとウクライナの戦争状態は長期化するとの見方が増えていることから、売り一巡後は95.46ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に95ドルを挟んだ水準で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 39.59ドル -0.08ドル(-0.20%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.02ドル -0.04ドル(-0.05%)
ゴールドマン・サックス(GS)320.76ドル -0.63ドル(-0.20%)
インテル(INTC) 46.57ドル -0.45ドル(-0.96%)
アップル(AAPL) 165.75ドル -4.34ドル(-2.55%)
アルファベット(GOOG) 2595.93ドル -84.28ドル(-3.14%)
フェイスブック(FB) 216.46ドル -5.87ドル(-2.64%)
キャタピラー(CAT) 216.05ドル -0.98ドル(-0.45%)
アルコア(AA) 82.53ドル -1.62ドル(-1.93%)
ウォルマート(WMT) 154.29ドル -3.12ドル(-1.98%)
《ST》

 提供:フィスコ

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