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【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(18)株価下落はいつまで続く?そんな時、ボリンジャーバンドとカイリ率を活用しよう!

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆ボリンジャーバンドは株価変動の確率を視覚化する

 まず、株探の各ページの最上部にある「日経平均」の囲みの右端にある「チャート」マークか、右カラムにある日経平均株価のチャートをクリックしてください。すると、日経平均株価の個別ページが表示されます。通常であれば、上段に「移動平均線」が、下段に「出来高」が表示されます。この「移動平均線」を「ボリンジャーバンド」に変更しましょう。チャート上部にある設定項目の「指標エリア1」の「ボリンジャーバンド」のラジオボタンにチェックを入れてください。

 「ボリンジャーバンド」は、過去の株価の変動幅を基に、現在の株価がどの程度の立ち位置にあるのかを表したチャートです。日足のボリンジャーバンドでは、中心に置かれた25日移動平均線とそれ以外の線(標準偏差を使って算出された線)で構成されています。ちなみに標準偏差とは、平均からデータがどの程度ばらついているか(離れているか)を数値で表す、統計学で使われる用語であり、ばらつきの集まる確率をσ(シグマ)で表します。


図1 日経平均株価日足(ボリンジャーバンド)
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 順番にボリンジャーバンドの線を確認しておきましょう。チャートの左下の囲みの中に、ボリンジャーバンドのバンドがどこに位置しているのか、その水準が表示されていますので参考にしてください。真ん中に引かれている線が25日移動平均線で「ミッドバンド」と言います。囲みでは「MA(25)」と表示しています。

 このミッドバンドを中心に、上方向と下方向にそれぞれ3本の線が引かれています。ミッドバンドを中心に上がプラス圏、下がマイナス圏になります。ミッドバンドから一つ外側の線が「プラス(マイナス)1σ(シグマ)」、二つ外側の線が「プラス(マイナス)2σ」、一番外側の三つ目の線が「プラス(マイナス)3σ」と呼ばれています。囲みでは、プラス圏の線を「+1σ、+2σ、+3σ」、マイナス圏の線を「-1σ、-2σ、-3σ」と表示しています。

 株価は基本的に、ミッドバンドを中心とした比較的に狭い変動幅の中で収まる確率が高いとされています。株価がミッドバンドの上のプラス圏にある場合、プラス1σからプラス2σ、プラス3σと外側に近づくほど買われすぎとされます。

 反対に、マイナス圏にある場合、マイナス1σからマイナス2σ、マイナス3σと外側に近づくほど売られすぎとされます。

 そして、株価はミッドバンドから上か下に離れると、再びミッドバンドに戻ってくると考えられています。前回の移動平均乖離率「カイリ率」で説明したように、株価はミッドバンドである25日移動平均線に戻る習性があるのです。

 ちなみに、統計学上では株価がどんなに動いても、プラス・マイナス2σの中に収まる確率が95%程度、プラス・マイナス3σの中に収まる確率が99%程度と言われています。過去の株価の動きから算出されますので絶対というわけではありませんが、プラス・マイナス3σを超えてバンド外にはみ出すような時はそれだけ極端な事態であると言えますから、注意が必要です。



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