【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エネチェンジ、大阪チタ、INPEX
大阪チタ <日足> 「株探」多機能チャートより
ENECHANGE<4169>がストップ高。1日の取引終了後、昨年から提供を開始したEV(電気自動車)充電サービスの更なる普及拡大を図るため、EV充電器を製造・販売する日東工業<6651>と業務提携契約を締結したと発表、これを好感した買いが膨らんだようだ。エネチェンジが開発したEVドライバー向け専用システムと、日東工のEV普通充電器「Pit-2G(ピット・ツージー)」を連携し、サービスの提供を行う。これにより利便性を向上させ、公共性の高いEV充電インフラの構築を目指す構え。
■大平洋金属 <5541> 3,680円 +420 円 (+12.9%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
大平洋金属<5541>が急伸。2018年10月以来、約3年5カ月ぶりの水準に上昇した。ロンドン金属取引所でニッケル価格が1トン=2万500ドル近辺と2011年以来、11年ぶりの水準に上昇。ロシアにはニッケル生産の世界最大手であるノリリスク・ニッケルがあり、ロシアに対する経済制裁で供給が滞るとの観測からニッケル価格が上昇している。これを受け、ステンレス鋼原料のフェロニッケルの国内最大手で、ニッケル価格上昇時に業績拡大期待が膨らむ同社株への買い人気が膨らんでいる。
■大阪チタ <5726> 1,361円 +144 円 (+11.8%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>が揃って6連騰、上げ足に弾みがついている。大阪チタはきょうの高値まで直近6営業日で何と59%の上昇パフォーマンスをみせているほか、邦チタもきょうの高値まで39%も株価水準を切り上げている。コモディティ価格の上昇が止まらず、原油価格の高騰と合わせて非鉄市況の上昇も際立っている。そのなか、レアメタルであるチタンは航空機向けのほか半導体業界向けなどに高水準の需要があるが、主要供給国はロシアであり、ここ同国のウクライナ侵攻に絡む制裁措置発動に伴い、チタン需給逼迫への思惑が広がっている。チタン市況の高騰が予想されるなか、両銘柄の株価を強く刺激する格好となった。
■VIX短先物 <1552> 2,422円 +197 円 (+8.9%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。1日の米VIX指数は前日に比べ3.17(10.51%)ポイント高の33.32に急伸した。一時35.19まで買われた。ウクライナ危機の影響で世界景気が悪化することが警戒され、同日のNYダウは597ドル安と急落した。これを受けVIX短先物は値を上げている。
■INPEX <1605> 1,316円 +94 円 (+7.7%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
INPEX<1605>が大幅に3日続伸。株価は1300円台に買われ18年11月以来の水準に上昇した。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比7.69ドル高の1バレル=103.41ドルに上昇。この日の時間外取引では一時107ドル台と14年6月以来、約7年8カ月ぶりの水準に買われた。ウクライナ情勢の緊迫に伴う経済制裁で、ロシア産原油の供給が滞るとの見方が強まっている。
■DOWA <5714> 5,750円 +350 円 (+6.5%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
DOWAホールディングス<5714>が大幅に5日続伸し昨年来高値を更新した。非鉄金属大手の同社は足もとのパラジウムなど非鉄価格の上昇が追い風となるとの見方が出ている。ロシアは世界のパラジウムの4割超を産出しており、ロシアに対する経済制裁で供給量が減るとの見方から価格が上昇している。また、ロシアは銅生産などでも高実績を持つ。これら非鉄市況の上昇が同社への追い風となるとの見方が出ている。
■オイシックス・ラ・大地 <3182> 2,928円 +120 円 (+4.3%) 本日終値
オイシックス・ラ・大地<3182>は4日続伸。同社は1日取引終了後、投資子会社を通じて運営するCVCファンド「Future Food Fund」が、自動野菜収穫ロボットの開発を行うinaho(神奈川県鎌倉市)と、プラントベースの代替まぐろの開発を行っている米インパクト・フード(カリフォルニア州)の2社に投資を実行したと発表した。inahoは農業の高齢化や人手不足といった社会課題に対し、自社開発の「自動収穫ロボット」により一次産業の自動化・省力化ソリューションを提供する企業。インパクト・フードはサステナブルでヘルシーな植物由来の海鮮類の食品開発を通じ、乱獲、海洋汚染による食料不安、たんぱく質危機など、世界中で直面している社会課題解決の実現を目指す米国企業。この投資により、同ファンドの累計投資総額は約9億円、投資先は15社になったとしている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,982円 +197 円 (+3.4%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が3日続伸し新値圏で強調展開を続けているほか、大紀アルミニウム工業所<5702>なども頑強な値動きをみせている。ウクライナ情勢の悪化で原油市況をはじめコモディティ価格の上昇が加速しており、非鉄市況も高騰が相次いでいる。直近ではニューヨーク金先物価格が約1年3カ月ぶりの高値圏に浮上し、LMEアルミ価格は過去最高値を更新するなどいずれも上昇が止まらない状況にある。これを受けて、東京市場でも市況高で恩恵を受ける関連銘柄に投資資金が集まる展開となっている。
■フジテック <6406> 2,833円 +76 円 (+2.8%) 本日終値
フジテック<6406>は大幅高で4日続伸。1日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を350万株(発行済み株数の4.29%)、または100億円としており、取得期間は22年3月2日から23年2月28日まで。機動的な資本政策の遂行や資本効率の向上を通じて株主利益の引き上げを図ることが目的としている。
■マネーフォワード <3994> 5,680円 +130 円 (+2.3%) 本日終値
マネーフォワード<3994>は小幅に4日続伸。1日の取引終了後、集計中の第1四半期(21年12月~22年2月)連結業績について、売上高が42億9900万~43億6800万円から46億4900万~47億1800万円(前年同期比34.1%増~36.1%増)へ、営業損益が29億~24億円の赤字から21億~16億円の赤字(前年同期8000万円の黒字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。「マネーフォワード クラウド」の法人向けの導入が好調に推移したことなどにより、Businessドメインにおいてストック型及びフロー型の収益が計画を上回ったことに加えて、Financeドメインでマネーフォワードケッサイにおけるフロー型収益が同様に計画を上回ったことが要因としている。
株探ニュース