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【市況】来週の株式相場に向けて=「半値戻し」巡る攻防が焦点に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 東京市場は、戻りを試す局面にある。日経平均株価は「半値戻し」に接近している。ただ、今晩の米1月消費者物価指数(CPI)からは目が離せない。その結果が市場予想に対して強めとなれば、再びインフレ懸念を織り込む形での調整も予想される。

 年初から調整を強めた米国市場は、0.25%ずつでの年5回の利上げを織り込んだとみられる。もし、米1月CPIが強めなら3月に0.5%もしくは年6回の利上げを織り込む必要に迫られる形での調整に再び見舞われる可能性がある。

 しかし、いまのところ市場には先行きを期待させるサインも点灯し始めている。「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数は9日に警戒ラインと呼ばれる20を約1カ月ぶりに割り込んだ。VIX指数が下落する一方、米株式市場は戻りを強め、NYダウは年初からの下げ幅の半値戻しを達成。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も昨年末高値からの半値戻しとなり、ナスダック指数も同水準に迫っている。

 そんななか、日経平均株価も1月高値からの半値戻し水準の2万7700円台に接近している。ただ、この水準に迫ると売りに押されるという、もどかしい展開が続く。東京市場も、半値戻しを達成するのか、あるいは失速するのかという重要な局面に差し掛かっている。

 日本は11日が建国記念日で3連休となるが、来週は決算シーズンが最終盤を迎える。14日にリクルートホールディングス<6098>や日本郵政<6178>、東芝<6502>などが決算を発表する。15日には12月企業のブリヂストン<5108>やユニ・チャーム<8113>の決算発表が予定されている。同日に10~12月期GDP速報値、18日に1月CPIが公表される。17日にエッジテクノロジー<4268>が東証マザーズに上場する。

 海外では16日に米1月小売売上高、1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。同日にアプライド・マテリアルズ<AMAT>、エヌビディア<NVDA>といった大手半導体関連企業が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは2万7100~2万8000円。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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