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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米ハイテク株安が重荷も、2万7000円水準では押し目狙いのスタンスを想定


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27200 -20 (-0.07%)
TOPIX先物 1922.0 -0.5 (-0.02%)
シカゴ日経平均先物 27200 -20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 7日の米国市場はNYダウが小幅に上昇する一方、 S&P500ナスダックは下落。米国で新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあることから、経済活動の正常化の恩恵を受けやすい銘柄が買われる場面があった。ただし、10日に発表される1月消費者物価指数(CPI)を前にインフレ加速や米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒感からハイテク株が終盤にかけて売られており、上値の重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、消費者サービス、食品・飲料・タバコが上昇する一方、メディア・娯楽、自動車・自動車部品、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比20円安の2万7200円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比50円高の2万7270円で始まり、その後下げに転じると一時2万7130円まで売られる場面も見られた。売り一巡後は、下値の堅さから出直りを見せ、米国市場の取引開始後にはプラスに転じており、一時2万7350円まで上げ幅を広げた。ただし、引け間際に軟化し2万7200円で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り先行で始まることになろう。米国市場でハイテク株が売られた流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさ株の弱い動きが見込まれ、日経平均型の上値の重荷になりそうだ。ただし、ナイトセッションにおいても2万7000円を割り込まなかったことで、下値の堅さは意識されやすいと考えられる。一方で、5日移動平均線を挟んだ攻防を見せていることもあり、5日線水準では戻り待ちの売りも警戒されるところであろう。

 日経225先物は足元で狭いレンジでの推移を継続しており、チャート上ではミニトライアングルを形成しつつある。煮詰まり感が台頭してくることによって、より強弱感が対立するとともに、今後トレンドが出た方向にブレイクしやすい可能性がある。トレンドが出てくるまではポジションを一方向には傾けづらく、こう着感の強い相場展開が継続しよう。もっとも、VIX指数が22.86に低下するなど、ハイテク株が売られるなかでも、落ち着いた状態である。東京市場においても2万7000円水準では押し目狙いのスタンスを想定しておきたい。

 また、こう着のなかでは、NTによるスプレッド狙いの動きも入りやすい。昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.12倍まで低下しており、昨年10月6日につけた14.11倍に接近している。これを下回ってくるようだとNT倍率の低下傾向が強まる可能性もあることから、足元ではNTショートのトレードが有効になりそうだ。

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