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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井化学、川崎汽、パナソニック

三井化学 <日足> 「株探」多機能チャートより
■KOA <6999>  1,454円  +12 円 (+0.8%)  本日終値
 KOA<6999>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を据え置き、目標株価を前回の2300円から2400円に引き上げており、これが材料視された。レポートでは、21年10~12月期は未実現利益消去や主要部材調達難に苦しみ、前四半期と比べ減益と不振だったが、マイナス要因が解消される22年1~3月期以降は反転すると予想。最近の原材料価格上昇分に対する価格是正効果も織り込み、23年3月期と24年3月期の見通しを引き上げている。

■日鉄物産 <9810>  5,280円  +30 円 (+0.6%)  本日終値
 日鉄物産<9810>は続伸。きょう11時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を400億円から415億円(前期比85.6%増)へ、純利益を300億円から320億円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて140円としていた期末配当予想を160円へ引き上げたことが好感された。足もとで国内鋼材需要が総じて緩やかに改善していることや国内外の鋼材価格の上昇などにより業績が好転していることが要因としている。なお、年間配当予想は320円となり、前期実績に対しては160円の増配となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算は、営業利益333億2500万円(前年同期比2.2倍)、純利益255億6500万円(同2.5倍)だった。

■三井化学 <4183>  3,070円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 三井化学<4183>は続伸。同社はきょう午後1時に、22年3月期の年間配当予想を110円から120円(前期は100円)へ上方修正すると発表した。内訳は普通配当115円、創立25周年に伴う記念配当5円。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は1360億2600万円(前年同期比2.6倍)で、こちらも好感されているもよう。通期計画1450億円(前期比85.7%増)に対する進捗率は93.8%。各セグメントにおいて新型コロナウイルスの影響からの需要回復に伴い、販売が大きく回復しているとした。

■相鉄ホールディングス <9003>  2,128円  +3 円 (+0.1%)  本日終値
 相鉄ホールディングス<9003>が後場プラス圏浮上。きょう午後2時ごろ、22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を10億円から29億円(前期31億4800万円の赤字)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高も2183億円から2190億円(前期2211億3600万円)へ小幅に引き上げた。緊急事態宣言が解除された第3四半期以降で想定を上回る社会活動の再開がみられたことに加え、グループ全体で取り組んでいるコスト削減効果による費用減少などが業績を押し上げる見通し。あわせて、従来未定としていた期末一括配当について20円(前期10円)にすると発表した。

■川崎汽船 <9107>  6,220円  -980 円 (-13.6%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 川崎汽船<9107>は後場一段安。同社はきょう午前11時30分に、22年3月期連結業績について、売上高を6900億円から7300億円(前期比16.7%増)へ、経常利益を3900億円から5400億円(同6.0倍)へ、純利益を3700億円から5200億円(同4.8倍)へ上方修正すると発表した。ただ、他の海運大手2社が配当予想の上方修正を発表したのに対し、同社は300円(前期は無配)で据え置きとしたため、これを嫌気した売りが出たようだ。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結経常利益は4336億2600万円(前年同期比10.1倍)だった。主にドライバルク事業において、引き続き堅調な市況が見込まれることから、通期見通しを上方修正したとしている。

■イリソ電子工業 <6908>  4,090円  -550 円 (-11.9%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 イリソ電子工業<6908>が大幅安で、昨年来安値を更新した。同社は2日取引終了後に、22年3月期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを前期比65.5%増の48億円(従来予想は67億円)に下方修正したことがネガティブ視されたようだ。原材料や輸送費の高騰、サプライチェーンの混乱に伴う物流関連費用の増加などが影響するとしている。なお、売上高の見通しについては、為替相場が想定以上に円安で推移していることから同19.1%増の435億円(従来予想は420億円)に引き上げた。

■フジミインコ <5384>  6,590円  -580 円 (-8.1%)  本日終値  東証1部 下落率10位
 フジミインコーポレーテッド<5384>は5日ぶり大幅反落。同社は2日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を500億円から515億円(前期比22.7%増)へ、営業利益を115億円から120億円(同57.1%増)へ、純利益を88億円から91億円(同62.3%増)へ、年間配当予想を170円から180円(前期は115円)へ上方修正すると発表したが、株価は前日まで4連騰となっていたため、きょうは材料出つくしの売りが優勢となったようだ。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は94億7300万円(前年同期比59.5%増)だった。足もとで最先端半導体デバイス向けCMP製品やシリコンウエハー向け製品の販売が増加し、当初の予想を上回る業績推移となっており、最近の業績動向及び原材料価格や輸送価格の動向を踏まえ、通期見通しを上方修正するとした。

■パナソニック <6752>  1,187.5円  -87.5 円 (-6.9%)  本日終値
 パナソニック<6752>が5日ぶり大幅反落。2日の取引終了後、21年3月期第3四半期累計(21年4~12月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比20.9%増の2741億5100万円だった。ただ直近10~12月期でみると、前年の同じ期間と比べて4割減となっていることから、足もと業績悪を嫌気した売りが出たようだ。21年4~12月期の売上高は、同11.3%増の5兆4233億円だった。国内では産業・情報通信向け商品が好調で、海外では車載電池、実装機などが伸長したほか、米ソフトウェア企業の新規連結が寄与した。一方、マイナス要因として原材料価格の高騰による影響があった。

■三菱ケミHD <4188>  844.1円  -56.5 円 (-6.3%)  本日終値
 三菱ケミカルホールディングス<4188>は後場急落。同社はきょう午後1時30分に、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結純利益は1221億3200万円(前年同期は478億3000万円の赤字)と発表したが、通期計画1920億円(前期は75億5700万円の赤字)に対する進捗率は63.6%にとどまっており、これが嫌気されたようだ。新型コロナウイルス感染症による影響から各国の経済活動に持ち直しの動きがみられるなか、原料価格上昇などの影響を受けたものの、国内外の需要が前年同期と比べて回復基調で推移したとしている。

■ソニーグループ <6758>  12,585円  -815 円 (-6.1%)  本日終値
 ソニーグループ<6758>は急落。同社は2日取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益を従来予想の1兆400億円から1兆2000億円に増額した。これで期中3度目の上方修正となり、会計基準の変更に伴い単純比較はできないものの、営業利益は過去最高水準となる。半導体事業の底入れに加え、映画や音楽などのコンテンツ部門が好調で業績を押し上げている。映画事業では「スパイダーマン」の最新作がヒットし収益に貢献した。ただ、ゲーム事業では半導体不足の影響により「プレイステーション5」の販売が伸びを欠いており、会社側の売上高計画には届かない見通しだ。

■サンユウ <5697>  620円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 みがき棒鋼大手のサンユウ<5697>がストップ高。同社は2日取引終了後に、22年3月期通期の連結営業利益予想を前期比6.4倍の9億4000万円(従来予想は6億6000万円)に上方修正。また、期末一括配当を従来計画比9円増額の29円(前期は6円)とする方針も示しており、これらが好感されたようだ。売上高予想は同22.5%増の210億円で、従来見通しを据え置いた。主要顧客である自動車業界の生産活動は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により半導体や東南アジアからの部品調達に支障が生じていることで一部遅延しているものの、販売数量の確保や材料価格値上げの販売価格への転嫁、製造コストの削減に努めていることが寄与するとしている。

●ストップ高銘柄
 ビーマップ <4316>  610円  +100 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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