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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):NTT、野村不HD、丸紅

NTT <月足> 「株探」多機能チャートより
■シンフォニア <6507>  1,272円  +51 円 (+4.2%)  本日終値
 シンフォニア テクノロジー<6507>は後場急伸。同社はきょう午後1時40分に、22年3月期連結業績予想について、売上高を940億円から965億円(前期比10.5%増)へ、営業利益を59億円から69億円(同41.1%増)へ、純利益を40億円から48億円(同30.5%増)へ、年間配当予想を35円から45円(前期は35円)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は31億7800万円(前年同期比2.2倍)だった。半導体製造装置向け機器と振動機器の需要が好調に推移したこと、販売費及び一般管理費が減少したことを理由に、通期見通しを上方修正するとした。

■スカパーJ <9412>  449円  +16 円 (+3.7%)  本日終値
 スカパーJSATホールディングス<9412>が大幅続伸。2日の取引終了後に発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算で、最終利益が前年同期比12.1%増の126億5300万円となり、これが好材料視された。メディア事業でCS放送「スカパー!」の有料会員数が減少する一方、宇宙事業は通信衛星「Horizons 3e」の収益が増加するなど好調だった。また、減価償却費の減少に加え、連結子会社の清算に伴い税金費用が減少したことも最終増益に貢献した。据え置いた通期計画(130億円)に対する進捗率は97%と高水準で上振れが期待される。

■日本特殊陶業 <5334>  2,198円  +77 円 (+3.6%)  本日終値
 日本特殊陶業<5334>は全般軟調地合いのなか、目先筋の利益確定売りをこなし5連騰と気を吐いている。自動車向けプラグや半導体製造装置用部品などを手掛けるが、足もとの業績は絶好調に推移している。半導体関連は世界的な半導体メーカーの設備投資需要拡大が追い風となっているほか、自動車向けプラグについては、サプライチェーン問題による世界の自動車生産減少も中古車市場の活況がプラグ交換需要を急増させている。22年3月期最終利益は従来予想の488億円から600億円(前期比56%増)に大幅増額しており、上限100億円の自社株買い発表なども買い安心感につながっているようだ。

■ネットワンシステムズ <7518>  2,821円  +97 円 (+3.6%)  本日終値
 ネットワンシステムズ<7518>は5日続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は82億6100万円(前年同期比30.1%減)と発表した。通期計画220億円(前期比11.8%増)に対する進捗率は37.6%。朝方は売りが先行したものの、株価は昨秋から下落基調となっていたため、寄り付きの売りが一巡した後は悪材料出つくしとみる投資家の買いで切り返している。事業は継続して好調であり、第3四半期累計で過去最高の受注高・受注残高とした。半導体不足による機器仕入れ納期の長期化が続いているが、第3四半期(10~12月)から機器在庫確保の対策が寄与し始めており、業績への影響を見極め中であるとした。

■太平洋工業 <7250>  1,114円  +32 円 (+3.0%)  本日終値
 太平洋工業<7250>は大幅続伸。2日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1640億円から1610億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を105億円から100億円(同11.4%増)へ下方修正したが、想定内との見方が強い。主要顧客が部材不足に伴い生産計画を見直していることが要因としている。なお、純利益は90億円(同12.8%増)の従来予想を据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算は、売上高1200億4800万円(前年同期比11.1%増)、営業利益77億8400万円(同56.8%増)、純利益74億100万円(同73.4%増)だった。

■宇部興産 <4208>  2,149円  +60 円 (+2.9%)  本日終値
 宇部興産<4208>は続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は328億4200万円(前年同期比2.4倍)と発表した。通期計画390億円(前期比50.6%増)に対する進捗率は84.2%。化学セグメントを中心に新型コロナウイルスによる需要減退からの回復を受けて、ナイロン・合成ゴムなど自動車関連製品の販売数量が増加。また、ナイロン・ラクタム・合成ゴムなどの販売価格が上昇した影響も大きかったとしている。

■日本電信電話 <9432>  3,338円  +55 円 (+1.7%)  本日終値
 NTT<9432>が反発。株価は前日比2.6%高の3368円まで上値を伸ばし、2000年8月以来、約21年半ぶりの高値をつけた。不安定な相場環境が続くなか、強固な収益・財務基盤を持ち、株主還元面でも魅力のあるディフェンシブ株として買いが続いているようだ。この日は3日付の日本経済新聞朝刊で「NTTの2021年4~12月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年同期比約3%増の1兆5500億円前後になったことが分かった」と報じられたことが好材料視された。記事によると、在宅勤務の広がりでインターネットの光回線の契約が増えたほか、電子商取引(EC)の決済向けなど企業用のシステム開発も好調だったという。なお、4~12月期の決算発表は7日を予定している。

■野村不HD <3231>  2,761円  +33 円 (+1.2%)  本日終値
 野村不動産ホールディングス<3231>が続伸。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を3600円から3800円に引き上げた。国内分譲マンションや収益不動産開発・売却など主力事業は好調に推移している。東南アジアのマンション分譲はコロナによる工事・引き渡し遅延が発生したが、足もとは回復基調にある。新中期経営計画が始まる23年3月期以降、海外マンション事業の大幅な成長、国内分譲マンション、収益不動産の高水準の利益、仲介CRE(企業保有不動産)などフイービジネスの着実な成長が期待できる、とみている。

■丸紅 <8002>  1,218円  +13.5 円 (+1.1%)  本日終値
 丸紅<8002>は続伸。きょう午前11時ごろ、22年3月期業績予想の修正を発表、最終利益を従来予想の3500億円から4000億円(前期比79.2%増)に増額しており、これを好感する形で投資資金を呼び込んだ。また、株主還元にも前向きな姿勢を示し、今期年間配当を従来計画の51円から58円に上方修正(前期実績は33円)しており、これも評価材料となった。株価は1月17日に1209円50銭の昨年来高値をつけていたが、きょうは一時1262円まで上値を伸ばし約2週間ぶりに新値街道に復帰している。

■日本酸素HD <4091>  2,336円  +23 円 (+1.0%)  本日終値
 日本酸素ホールディングス<4091>が続伸。2日の取引終了後、22年3月期の連結最終利益が670億円(前期比21.3%増)になりそうだと発表。従来予想の582億円から上方修正となり、これを好感する買いが入った。ガス事業の収益が想定より伸びる見通しとなった。世界経済の回復に伴う販売数量の増加やエネルギーコストの上昇による販売価格上昇に加え、為替の円安進行もプラス要因となる。また、法人所得税や支払利息の減少も最終利益を押し上げる見通しだ。同時に発表した4~12月期の同利益は前年同期比34.3%増の501億3600万円だった。

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