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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:新日本科学、ウエストHD、丸紅

丸紅 <日足> 「株探」多機能チャートより
■新日本科学 <2395>  1,580円  +288 円 (+22.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 新日本科学<2395>は5連騰している。2日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を174億円から179億円(前期比18.5%増)へ、営業利益を38億円から41億円(同62.1%増)へ、純利益を49億円から58億円(同58.4%増)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末一括配当予想を40円へ引き上げたことが好感されている。コロナ禍による医薬品開発のアウトソーシングトレンドの加速化に加えて、抗体医薬や核酸医薬などの活発な開発競争が世界的に継続していることを背景に、主力事業である前臨床事業の受注が好調に推移していることが要因。また、同社の強みである大型実験動物試験の需要が拡大傾向にあり、既存顧客の受注増に加えて国内外の新規顧客の獲得が順調に推移していることも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算は、売上高129億4600万円(前年同期比24.2%増)、営業利益33億円(同2.0倍)、純利益52億4700万円(同3.6倍)だった。

■ウエストHD <1407>  4,400円  +700 円 (+18.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ウエストホールディングス<1407>への物色が加速、700円高はストップ高となる4400円でカイ気配となっている。同社は太陽光発電の設置工事や保守・管理などを手掛け、マーケットでは脱炭素関連の象徴株として人気を集めた経緯がある。今年に入って株価は、高い成長期待を背景にこれまで買われてきた反動から大きく売られたものの、短期的に大幅下落したことで足もと売り一巡感からリバウンドを試すタイミングに来ていた。こうしたなか同社は2日、東京電力ホールディングス<9501>と中部電力<9502>が共同出資する発電会社JERAとの間で、国内の太陽光発電開発に関して業務提携を行うと発表。これを手掛かり材料に前日大幅高に買われたのに続き、きょうは物色が加速しストップ高カイ気配となっている。

■メンバーズ <2130>  2,628円  +369 円 (+16.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 メンバーズ<2130>がカイ気配スタートで急速に水準を切り上げ、反騰態勢に弾みがついている。同社は大企業向けにデジタルマーケティング支援を行うほか、デジタル人材の派遣事業を展開し、業績は急成長トレンドにある。2日取引終了後に発表した22年3月期第3四半期(21年4~12月)決算は、営業利益が前年同期比76%増の9億9200万円と急拡大しており、これを評価する買いが集中した。デジタルマーケティング関連の売上高が引き続き好調で収益に貢献している。

■日本触媒 <4114>  5,790円  +360 円 (+6.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 日本触媒<4114>が急伸。同社はきょう午前11時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を3550億円から3650億円(前期比33.6%増)へ、営業利益を240億円から270億円(前期は159億2100万円の赤字)へ、純利益を205億円から215億円(同108億9900万円の赤字)へ、年間配当予想を130円から180円(前期は90円)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は238億8900万円(前年同期は14億8500万円の赤字)だった。アクリル酸及びアクリル酸エステルの製品海外市況の高騰が継続し、想定よりも原料価格が上昇していることで在庫評価差額の影響が拡大する見通しであるため、業績予想を上方修正するとした。

■豊田通商 <8015>  5,000円  +275 円 (+5.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 豊田通商<8015>は続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期連結純利益予想を1900億円から2100億円(前期比56.0%増)へ、年間配当予想を140円から150円(前期は112円)へ上方修正すると発表した。市況上昇や、自動車生産関連及び自動車販売ビジネスが好調であることなどによって、足もとの実績が想定よりも堅調に推移しているため。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結純利益は1802億7100万円(前年同期比2.0倍)だった。

■アスクル <2678>  1,612円  +87 円 (+5.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 アスクル<2678>は急伸している。2日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を500万株(発行済み株数の4.88%)、または100億円としており、取得期間は2月4日から5月13日まで。なお、これにより取得する自社株は全株を5月16日付で消却する。資本効率を高めるほか、株主還元を目的に自社株の取得及び消却を実施するとしている。また、新市場区分における「プライム市場」上場維持基準である流通株式比率(35%以上)の低下を回避するために、主要株主であるZホールディングス<4689>の保有するアスクル株の一部売却にも対応する。

■三菱食品 <7451>  2,995円  +152 円 (+5.4%)  11:30現在
 三菱食品<7451>は大幅続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高は2兆300億円から2兆円へ下方修正する一方で、営業利益は167億円から187億円(前期比19.7%増)へ、純利益は117億円から135億円(同21.9%増)へ、年間配当予想は70円から80円(前期は50円)へ上方修正すると発表した。売上高については「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は147億5900万円(前年同期比24.4%増)だった。着実に進めてきた物流効率化施策に加え、コロナ禍に起因する物量波動の抑制に伴う物流コストの削減や、モバイルワーク浸透による販管費削減などが寄与し、利益面では当初の予想を上回る見込みになったとしている。

■双日 <2768>  1,922円  +95 円 (+5.2%)  11:30現在
 双日<2768>が大幅続伸、前日に続く大陽線で1900円台を回復。早晩2000円大台乗せから昨年来高値2032円も視界に入る可能性がある。総合商社の一角で自動車や化学分野で強みを持っている。前日の取引時間中に、22年3月期業績予想の修正を発表、資源価格の上昇などを追い風に最終利益は従来計画に100億円上乗せした800億円(前期比3倍)となる見通し。特筆されるのは今期の年間配当で、従来計画の54円から13円増額し67円に大幅に引き上げた。配当利回りは5.4%前後と極めて高水準だ。また、同社は昨年ベトナムの乳製品大手ビナミルクと提携し販売会社を設立しているが、「今後は川上の事業としてベトナム国内で高品質の肉牛生産に乗り出す方針」(会社側)としており、株価面でもポジティブ材料として注目されそうだ。

■宇部興産 <4208>  2,167円  +78 円 (+3.7%)  11:30現在
 宇部興産<4208>は続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は328億4200万円(前年同期比2.4倍)と発表した。通期計画390億円(前期比50.6%増)に対する進捗率は84.2%。化学セグメントを中心に新型コロナウイルスによる需要減退からの回復を受けて、ナイロン・合成ゴムなど自動車関連製品の販売数量が増加。また、ナイロン・ラクタム・合成ゴムなどの販売価格が上昇した影響も大きかったとしている。

■丸紅 <8002>  1,244.5円  +40 円 (+3.3%)  11:30現在
 丸紅<8002>は続伸、にわかに買いが厚くなり上値指向をみせている。きょう午前11時ごろ、22年3月期業績予想の修正を発表、最終利益を従来予想の3500億円から4000億円(前期比79.2%増)に増額しており、これを好感する形で投資資金を呼び込んだ。また、株主還元にも前向きな姿勢を示し、今期年間配当を従来計画の51円から58円に上方修正(前期実績は33円)しており、これも評価材料となった。株価は1月17日に1209円50銭の昨年来高値をつけていたが、きょうは一時1257円50銭まで上値を伸ばし約2週間ぶりに新値街道に復帰している。

■日本特殊陶業 <5334>  2,187円  +66 円 (+3.1%)  11:30現在
 日本特殊陶業<5334>は全般軟調地合いのなか、目先筋の利益確定売りをこなし5連騰と気を吐いている。自動車向けプラグや半導体製造装置用部品などを手掛けるが、足もとの業績は絶好調に推移している。半導体関連は世界的な半導体メーカーの設備投資需要拡大が追い風となっているほか、自動車向けプラグについては、サプライチェーン問題による世界の自動車生産減少も中古車市場の活況がプラグ交換需要を急増させている。22年3月期最終利益は従来予想の488億円から600億円(前期比56%増)に大幅増額しており、上限100億円の自社株買い発表なども買い安心感につながっているようだ。

■日本酸素HD <4091>  2,380円  +67 円 (+2.9%)  11:30現在
 日本酸素ホールディングス<4091>が大幅続伸。2日の取引終了後、22年3月期の連結最終利益が670億円(前期比21.3%増)になりそうだと発表。従来予想の582億円から上方修正となり、これを好感する買いが入っている。ガス事業の収益が想定より伸びる見通しとなった。世界経済の回復に伴う販売数量の増加やエネルギーコストの上昇による販売価格上昇に加え、為替の円安進行もプラス要因となる。また、法人所得税や支払利息の減少も最終利益を押し上げる見通しだ。同時に発表した4~12月期の同利益は前年同期比34.3%増の501億3600万円だった。

■ネットワンシステムズ <7518>  2,801円  +77 円 (+2.8%)  11:30現在
 ネットワンシステムズ<7518>は5日続伸。同社は2日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は82億6100万円(前年同期比30.1%減)と発表した。通期計画220億円(前期比11.8%増)に対する進捗率は37.6%。朝方は売りが先行したものの、株価は昨秋から下落基調となっていたため、寄り付きの売りが一巡した後は悪材料出つくしとみる投資家の買いで切り返している。事業は継続して好調であり、第3四半期累計で過去最高の受注高・受注残高とした。半導体不足による機器仕入れ納期の長期化が続いているが、第3四半期(10~12月)から機器在庫確保の対策が寄与し始めており、業績への影響を見極め中であるとした。

■野村不HD <3231>  2,755円  +27 円 (+1.0%)  11:30現在
 野村不動産ホールディングス<3231>が続伸。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を3600円から3800円に引き上げた。国内分譲マンションや収益不動産開発・売却など主力事業は好調に推移している。東南アジアのマンション分譲はコロナによる工事・引き渡し遅延が発生したが、足もとは回復基調にある。新中期経営計画が始まる23年3月期以降、海外マンション事業の大幅な成長、国内分譲マンション、収益不動産の高水準の利益、仲介CRE(企業保有不動産)などフイービジネスの着実な成長が期待できる、とみている。

■フジミインコ <5384>  6,300円  -870 円 (-12.1%)  11:30現在  東証1部 下落率2位
 フジミインコーポレーテッド<5384>は5日ぶりの大幅反落となっている。同社は2日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を500億円から515億円(前期比22.7%増)へ、営業利益を115億円から120億円(同57.1%増)へ、純利益を88億円から91億円(同62.3%増)へ、年間配当予想を170円から180円(前期は115円)へ上方修正すると発表したが、株価は前日まで4連騰となっていたため、きょうは材料出つくしの売りが優勢となっているようだ。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は94億7300万円(前年同期比59.5%増)だった。足もとで最先端半導体デバイス向けCMP製品やシリコンウエハー向け製品の販売が増加し、当初の予想を上回る業績推移となっており、最近の業績動向及び原材料価格や輸送価格の動向を踏まえ、通期見通しを上方修正するとした。

■ サンユウ <5697>  620円  +100 円 (+19.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 みがき棒鋼大手のサンユウ<5697>がストップ高カイ気配となっている。同社は2日取引終了後に、22年3月期通期の連結営業利益予想を前期比6.4倍の9億4000万円(従来予想は6億6000万円)に上方修正。また、期末一括配当を従来計画比9円増額の29円(前期は6円)とする方針も示しており、これらが好感されているようだ。売上高予想は同22.5%増の210億円で、従来見通しを据え置いた。主要顧客である自動車業界の生産活動は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により半導体や東南アジアからの部品調達に支障が生じていることで一部遅延しているものの、販売数量の確保や材料価格値上げの販売価格への転嫁、製造コストの削減に努めていることが寄与するとしている。

●ストップ高銘柄
 サンユウ <5697>  620円  +100 円 (+19.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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