【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ディスコ、フロンテオ、神戸物産
ディスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
KeePer技研<6036>が6日ぶり反発。25日の取引終了後、22年6月期業績予想の下方修正を発表。要因として、昨年から始まったトヨタ販売店への製品導入に想定以上に時間がかかっていることを挙げているものの、これについては4日に発表した月次速報で既に明らかになっており、織り込み済みで悪材料出尽くしとの見方から買われているようだ。この下方修正では、売上高が166億800万円から139億4600万円(前期比18.2%増)へ、営業利益が43億2900万円から39億2500万円(同29.9%増)へ引き下げられた。なお、年間配当予想については従来予想の28円を据え置いた。
■出前館 <2484> 756円 +33 円 (+4.6%) 本日終値
出前館<2484>は3日ぶりに反発。同社はきょう、Zホールディングス<4689>のグループ企業であるヤフーとアスクル<2678>が食料品や日用品のクイックコマース(即配サービス)「Yahoo!マート by ASKUL」を本格展開するにあたって、出前館も連携して配送などを担うと発表した。「Yahoo!マート」はユーザーが出前館のサービス上で、アスクルが販売する食料品や日用品を中心とした約1500種の商品の中から選択し、注文・決済すると、最短15分で商品を受け取ることができるサービス。注文を受けた後に出前館の配達員が都内の専用倉庫(店舗)で該当商品を受け取り、指定された配達先に自転車やバイクで商品を届けるとした。
■コメリ <8218> 2,664円 +115 円 (+4.5%) 本日終値
コメリ<8218>は大幅に5日続伸。同社は25日取引終了後、22年3月期第3四半期(10~12月)の連結営業利益が73億円となり、前年同期の69億円を上回って過去最高額を更新したと発表した。顧客の住環境改善ニーズが高く、リフォーム資材・エクステリア用品などの核カテゴリーが堅調だった。第3四半期累計(4~12月)の連結営業利益は251億2200万円だった。「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。通期計画275億円(前期比8.6%減)に対する進捗率は91.4%に達した。
■ディスコ <6146> 32,300円 +1,050 円 (+3.4%) 本日終値
ディスコ<6146>は反発。25日の取引終了後、未定としていた22年3月期の連結業績予想を発表し、売上高2431億円(前期比32.9%増)、営業利益833億円(同56.9%増)、純利益602億円(同54.0%増)と2期連続で営業最高益更新を見込むとしたことが好感された。5G関連や自動車向けに加えて、世界的な脱炭素化の加速を背景に、精密加工装置であるダイシングソー、グラインダともに高水準の出荷が続いている。また、消耗品の精密加工ツールも顧客の高い設備稼働率を背景に出荷が好調に推移しているという。なお、未定としていた期末配当予想は518円とし、年間配当は前期比40円増の717円とする予定だ。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算が、売上高1802億6900万円(前年同期比41.3%増)、営業利益632億5000万円(同72.5%増)、純利益455億900万円(同77.6%増)だった。
■FRONTEO <2158> 2,442円 +76 円 (+3.2%) 本日終値
FRONTEO<2158>が3日ぶりに反発。25日の取引終了後、医療や創薬分野向けなどライフサイエンスAI事業で展開している自社開発のAIエンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」をビジネスインテリジェンス領域に展開すると発表しており、これが好感された。「Concept Encoder」は、「KIBIT」に続く第2の人工知能(AI)として開発されたAIで、これまでに看護記録を読み取って患者の転倒・転落のリスクを予測するAIシステム「Coroban」、膨大な医学論文情報を人に比べて圧倒的に短い時間で解析・分析する論文探索AI「Amanogawa」などの製品をリリースしている。今回の取り組みでは、同AIの活用領域を拡大し、製造・建設・金融をはじめとする多様なビジネス領域向けの新商品を展開する予定で、22年春をメドに提供を開始するとしている。
■神戸物産 <3038> 3,690円 +90 円 (+2.5%) 本日終値
神戸物産<3038>が反発。25日の取引終了後に発表した12月度単独業績で、売上高が前年同月比11.3%増、営業利益が同3.8%増となったことが好感された。引き続きテレビ番組をはじめとする各種メディアやSNSなどの影響で、来店客数が増加したことが牽引した。また商品別では、冷凍果物や冷凍野菜、冷凍デザート類などが好調だったほか、業務関係者が使用する大容量商品につきましても、徐々に需要の回復が見られた。
■オービック <4684> 18,640円 +440 円 (+2.4%) 本日終値
オービック<4684>は4日ぶり反発。同社は25日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は404億3900万円(前年同期比11.6%増)と発表した。通期計画520億円(前期比8.2%増)に対する進捗率は77.8%。あわせて、年間配当予想を185円から215円(前期は185円)へ上方修正することも発表した。システムインテグレーション事業では、主力の統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、付加価値の高いシステム構築が大手・中堅企業を中心に堅調に推移。また、システムサポート事業では主力のクラウドソリューションを中心に、ソフトウェア及びハードウェアの「運用支援・保守サービス」が好調に推移したとしている。
■SHIFT <3697> 18,970円 +410 円 (+2.2%) 本日終値
SHIFT<3697>が3日ぶりに反発。25日の取引終了後、M&Aの実行業務などを行う子会社SHIFTグロース・キャピタルを3月に設立すると発表しており、これが好感された。新会社の設立は、M&A活動の更なる加速とPMI(M&A成立後の統合プロセス)の運用、グループ管理体制の強化などを目的に設立する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。
■エムスリー <2413> 4,487円 +90 円 (+2.1%) 本日終値
エムスリー<2413>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「3月にも始まる小児向け新型コロナウイルスワクチン接種に向け自治体に小児科医を紹介する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、子会社エムスリーキャリアが自治体から求人を受け付け、情報サイトやコンサルタントを通じて条件に合う医師を探し紹介するという。打ち手の確保に悩む自治体を支援するのが狙いで、首都圏や関西を中心とした約140自治体に先行案内したとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,156円 +87 円 (+1.7%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が高い。朝方は売り先行で始まりフシ目の5000円大台を割り込み昨年来安値を更新したが、これは同社が米エヌビディア<NVDA>に売却予定であった傘下の英半導体設計大手アームについて、エヌビディアが買収を取りやめる方向にあることが米メディアを通じて伝わったことが嫌気された。しかし一方で、アームについてはIPOの準備を進めていることも報じられており、ソフトバンクGはアーム上場に伴い資金を調達できる可能性もあり、一方的な悪材料とはみなされていないようだ。また、株式需給面では引き続き自社株買いに対する期待があり、5000円を割り込んだ水準では押し目買いニーズも強い。
株探ニュース