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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 TOPIX先物がナイトセッションで直近安値を下回り、NTロングによるスプレッド狙いの動きを想定


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28000 -250 (-0.88%)
TOPIX先物 1960.0 -17.5 (-0.88%)
シカゴ日経平均先物 28005 -245
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。注目されたゴールドマン・サックス・グループ<GS>の決算は、10-12月期の1株利益が市場予想に届かなかったことで7%近く急落し、NYダウを押し下げた。また、原油先物相場が一時7年ぶりの高値をつけたことでインフレへの警戒感が強まった。さらに、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを前倒しする可能性が高まったとして、長期金利は2020年1月以来の水準に上昇したことも嫌気された。これにより、大型テック株や半導体株のほか、金融株全般が売られた。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービスの2セクターが上昇する一方で、半導体・同製造装置、銀行、メディアの下げが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比245円安の2万8005円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万8250円で始まり、その後、2万8300円まで上昇したものの、切り下がる5日移動平均線に上値を抑えられるなか軟化し、2万8000円~2万8100円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り下げると、一時2万7930円まで下落幅を広げる場面も見られ、2万8000円で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートで始まることになろう。前日の段階でグローベックスの米株先物が弱い値動きを見せていたほか、ゴールドマン・サックスの決算への警戒、さらに長期金利や原油先物相場の上昇なども嫌気されていたことから、織り込まれている面はあると考えられる。だたし、スキャルピング中心の売買だったことでショートカバーも入っていたため、改めて売り直される格好になりそうだ。

 また、FRBは3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)において0.25%の利上げを行うと予想されているが、ここにきて0.50%の利上げを予想するヘッジファンドなどが増えてきているようである。その後の利上げを難しくするとして懐疑的な見方もあるものの、金融引き締めを前倒しする可能性が高まったとしてポジション圧縮の加速が警戒され、ヘッジ対応でショートの動きを強めてきそうである。

 さらに米国市場ではグロース株が売られる一方で、景気敏感株などバリュー株へのシフトも限られていた。VIX指数は22.79に上昇し5日、25日、75日線を上放れる形状を見せているため、リスクオフに向わせよう。

 なお、日経225先物は2万8000円水準での底堅さを見極めつつ、14日につけた直近安値2万7850円(ナイトセッションを含む)接近では、押し目狙いのロングスタンス。一方で、TOPIX先物はナイトセッションで直近安値を下回ってきたためショートに向かいやすく、ヘッジを考慮したNTロングによるスプレッド狙いの動きを想定しておきたい。

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