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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本製鉄、日本ペHD、キーエンス

日本製鉄 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本製鉄 <5401>  2,048.5円  +26.5 円 (+1.3%)  本日終値
 日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>は日経平均株価が大幅安に売り込まれるなか、いずれもプラス圏を維持。大手鉄鋼株は根強い買いが流入している。FRBが金融政策をタカ派色の強いスタンスに切り替えたことが、株式市場に波紋を及ぼしている。高PERのハイテク株の利食いの口実に使われているが、現状はマーケットの過剰流動性が確保されていることで、資金は滞留し割安株への資金シフトがみられる。鉄鋼株はバリュー株の宝庫であり、特に日本製鉄はPER3倍台でPBR0.6倍前後、JFEはPERが同じく3倍台でPBRが0.5倍前後と割安感がとりわけ顕著となっている。配当利回りも際立って高く、インカムゲイン狙いの買いが誘導されやすい。

■タカラレーベン <8897>  295円  +2 円 (+0.7%)  本日終値
 タカラレーベン<8897>が続伸。この日の午前中、タイのデベロッパーであるアセットワイズ社と共同で、タイ・バンコクにおけるコンドミニアム事業「ATMOZ BANGNA」に参画したと発表しており、これが好材料視された。同プロジェクトは、バンコク中心部から南東に約15キロメートルの新興開発地区「バンナーエリア」における商業施設を備えた複合型分譲マンションプロジェクト。なお同社にとっては、ベトナム・ハイフォンにおける「THE MINATO RESIDENCE」に次ぐ、2例目の海外での分譲マンション開発プロジェクトとなる。

■日本ペHD <4612>  1,100円  -154 円 (-12.3%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 日本ペイントホールディングス<4612>は急落。前週末7日の取引終了後、三井住友銀行など金融機関6社の既存株主による1億4013万3800株の海外売り出しと、上限1763万2500株のオーバーアロットメントによる海外売り出しを実施すると発表しており、株式需給の悪化を警戒する売りが出たようだ。売り出し価格は1月17日から19日までのいずれの日に決定される予定で、市場流動性の向上を図り、長期的な視点から同社の成長戦略に理解を示すグローバルな投資家基盤を構築するとともに、政策保有株式の潜在的売却懸念の緩和が目的としている。

■キーエンス <6861>  62,500円  -5,350 円 (-7.9%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 キーエンス<6861>は5000円を超える急落となり、全体指数の下落を助長している。金利上昇局面でハイテク系の値がさ株には向かい風が強いが、そのなか同社はPER50倍を超えており、高PER銘柄売りのターゲットとなった。FAセンサーで世界的な実力を有し、海外投資家の評価も高い銘柄だ。しかし、前週末7日に中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を大陰線で下抜けたことで、目先は株式需給悪を嫌気した見切り売りや空売りがかさむ展開となった。きょうは日経平均株価へのマイナス寄与度でも上位にランクされている。

■ローソン <2651>  5,020円  -340 円 (-6.3%)  本日終値
 7日に決算を発表。「9-11月期(3Q)経常は25%減益」が嫌気された。
 ローソン <2651> が1月7日大引け後(15:00)に決算を発表。22年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比30.3%増の394億円に拡大し、通期計画の470億円に対する進捗率は83.9%に達し、5年平均の81.6%も上回った。
  ⇒⇒ローソンの詳しい業績推移表を見る

■バルミューダ <6612>  3,735円  -230 円 (-5.8%)  本日終値
 バルミューダ<6612>が急反落し昨年来安値を更新。10日にスマートフォンの販売を一時停止すると発表したことが嫌気された。今回販売を一時停止したのは、21年11月に発売した「BALMUDA Phone」(ソフトバンクモデル/SIMフリーモデル)で、製造委託先である京セラ<6971>からの報告で「技術基準適合証明」の認証について、確認すべき事項があることが判明したためという。販売再開の時期などは明らかになっておらず、業績への影響なども懸念されているようだ。

■ミダックHD <6564>  3,340円  -205 円 (-5.8%)  本日終値
 ミダックホールディングス<6564>が9日続落。前週末7日の取引終了後、100万株の公募とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限10万株の第三者割当増資を実施すると発表しており、株主価値の希薄化を懸念した売りが出たようだ。発行価格は1月18日から21日までのいずれかの日に決定する予定。調達資金約43億4400万円は、新規管理型最終処分場の工事代金の一部や新規水処理施設の建設費用の一部などに充てるとしている。あわせて、22年3月期の期末一括配当予想について、創業70周年記念配当を実施すると発表した。記念配当は2円50銭で、これにより年間配当は5円となる見込み。

■ウエルシア <3141>  3,315円  -185 円 (-5.3%)  本日終値
 ウエルシアホールディングス<3141>が4日続落し昨年来安値を更新。前週末7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高7564億300万円(前年同期比6.5%増)、営業利益298億1500万円(同9.6%減)、純利益202億800万円(同6.8%減)と減益だったことが嫌気された。グループ全体で115店舗の出店と21店舗の閉店を実施したほか、21年12月に広島県を中心に店舗展開するププレひまわり(132店舗)を子会社化した効果で売上高は増加したが、化粧品部門がコロナ以前の状況には戻らず、また食品部門には前期の特需の反動があったことなどが響き減益を余儀なくされた。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高1兆210億円(前期比7.5%増)、営業利益443億円(同3.1%増)、純利益270億円(同3.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■良品計画 <7453>  1,646円  -78 円 (-4.5%)  本日終値
 良品計画<7453>が4日続落し昨年来安値を更新。前週末7日の取引終了後に発表した第1四半期(9~11月)連結決算が、売上高1229億4600万円(前年同期比6.9%増)、営業利益111億4700万円(同15.3%減)、純利益78億4300万円(同36.0%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。国内外における店舗数の増加により、売上高は第1四半期として過去最高の実績となったものの、秋冬物の衣料品が落ち込んだことや新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの影響が続くベトナムからの納期遅れなどが響き、衣服・雑貨の販売が低調だった。なお、22年8月期通期業績予想は、売上高4800億円(前期比5.8%増)、営業利益450億円(同6.0%増)、純利益320億円(同5.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■東京エレクトロン <8035>  62,750円  -2,170 円 (-3.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が下値模索。前日の米国株市場ではNYダウが一時500ドル超の下落をみせるなど荒れ模様の地合いとなり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅プラス圏で引けたものの一時は75日移動平均線近辺まで急降下する場面もあった。東京市場では、ここ半導体製造装置関連はハイテク系グロース株の一角としてポジション調整の売りがかさんでおり、きょうも足もと売り圧力が強い。市場のセンチメント悪化で、ここまで同関連セクターのなかで比較的底堅い動きをみせていた東エレクなどの下げが大きくなる可能性もある。

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